<スペースシャワー列伝 ~第八十九巻 むだいの宴~>、注目の新人4組が競演

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スペースシャワーTVが主催する新人アーティストイベント<スペースシャワー列伝 ~第八十九巻 むだいの宴~>が5月18日(金)Shibuya O-nestにて開催された。赤い公園、KUDANZ、Hello Sleepwalkers、indigo la Endという注目の新人4組が競演をみせた。

◆<スペースシャワー列伝 ~第八十九巻 むだいの宴~>

▲Hello Sleepwalkers
▲indigo la End
▲KUDANZ
▲赤い公園
旬のアーティストをいち早く紹介し、次世代の音楽シーンを担う才能を発掘してきた<スペースシャワー列伝>も、いよいよ12年目に突入。5月18日(金)に<むだいの宴>と題してShibuya O-nestで行われたイベントには強烈な個性を持つ新人4組が集結し、既存の枠組みにとらわれない新たなロックの刺激と興奮を見せつける一夜になった。

まず一組目に登場したのは、Hello Sleepwalkers。1月にデビュー・アルバム『マジルヨル:ネムラナイワクセイ』をリリースしたばかりの男女ツインヴォーカルの5人組だ。「全力でいきたいと思います」とシュンタロウ(Vo&G)はMCで言っていたけれど、まさにその言葉通りのステージ。1曲目の「円盤飛来」から、勢いたっぷりのバンドサウンドで、フロアを熱くする。感情の波をそのままエネルギーに変えるような、アグレッシヴなパフォーマンスだ。

次々と移り変わる目まぐるしい曲展開と、3本のギターによるアンサンブルで、一筋縄ではいかないサウンドを鳴らす彼ら。伸びやかなシュンタロウの歌声と、全身をくねらせて迫力のある声で歌うナルミ(G&Vo)の対比も印象的。短い時間で全てを出しきるようなステージだった。

続いての登場は、indigo la End。ミニアルバム『さようなら、素晴らしい世界』を4月にリリースしたばかりの彼らは、叙情的なメロディと透明感ある歌声で、ゆっくりと染み渡るようなロマンを鳴らすバンド。どことなく線の細い印象もある彼らだが、この日見せたのは想像以上に芯が太く男らしいプレイだった。

キャッチーでエモーショナルな「緑の少女」では、川谷絵音(Vo、G)のハイトーン・ヴォイスが伸びやかに響く。「秘密の金魚」では荒々しいリフと呟きのようなポエトリー・リーディングから絶叫に至るパフォーマンス。そしてラストのバラード「素晴らしい世界」では、他のメンバーがステージを後にする中、川谷絵音がたった一人残り、マイクも通さずアカペラで熱唱して終了。強い余韻を残すステージだった。

3番手の登場はKUDANZ。ササキゲン(Vo、G)を中心に仙台で結成され、こちらも4月に『僕とターヘルアナトミア』をリリースしたばかりのバンドだ。indigo la Endと同じく、伸びやかな歌声とメロディ、真摯な歌詞の言葉で、聴き手にまっすぐに情熱を伝えてくるような音楽性を持つ彼ら。ただ、長髪に髭を生やしたササキゲンの佇まいは、繊細さよりも独特のカリスマ性を感じさせる。

「無神論」や「ホーリーランド」など、ゆったりとしたメロディから徐々にカタルシスに至る壮大なサウンドでフロアを満たした彼ら。「僕らは仙台のバンドなので、東北の歌を」と、最後には「YOUR SONG」をプレイ。胸に突き刺さるようなエモーションを感じさせてくれた。

そして、最後は2枚のミニアルバム『透明なのか黒なのか』『ランドリーで漂白を』が評判を呼んでいるガールズバンド、赤い公園。お馴染みの白い衣装で4人がステージに現れたかと思うと…スペースシャワーTVのタオルを掲げて、なんとユーロビートのサウンドに乗せてパラパラを踊っての登場(笑)!「私たち今まで隠してきたんですけど、実はギャルサー組んでます!私たちギャルなんです」と、観客の笑いを誘うMCでスタート。そして「のぞき穴」からキッチュなポップセンスを見せる曲を連発。

素っ頓狂な掛け合いのMCとは一転、「副流煙」からラストの「ふやける」まで、曲が始まると観る人全てを惹き込むような緊迫感と危うさに満ちたプレイを見せる彼女たち。アンコールの「くい」では、佐藤千明(Vo)がドラムセットの上に立ち、シンバルを荒々しく叩きまくって終了。インパクト充分のステージだった。

いずれ劣らぬアクの強い個性で、オーディエンスのエモーションを強く揺さぶるステージを見せたこの日の4組。未来への可能性を強く感じさせたこの日のライヴは、7月3日(火)23時よりスペースシャワーTVにてオンエアされる。見逃した方はこちらを是非チェックすべし!

Text By 柴那典
Photo by 平沼久奈

<スペースシャワー列伝 ~第八十九巻 むだいの宴~>
出演:赤い公園 / KUDANZ / Hello Sleepwalkers / indigo la End
2012年5月18日(金)@Shibuya O-nest
2012年5月21日(月)

Hello Sleepwalkers
1.円盤飛来
2.惑星Qのランドマーク
3.ミッドナイトにグッドナイト
4.環状遊泳
5.センチメンタル症候群
6.月面歩行

indigo la End
1.夜の公園
2.レナは朝を奪ったみたいだ
3.緑の少女
4.秘密の金魚
5.素晴らしい世界

KUDANZ
1.信じない
2.ぶち壊したいだけ
3.無神論
4.ホーリーランド
5.your song

赤い公園
1.のぞき穴
2.ナンバーシックス
3.ランドリー
4.副流煙
5.塊
6.透明
7.ふやける
EN.くい

「スペースシャワー列伝 ~第八十九巻 むだいの宴~」
※スペースシャワーYVにて、このイベントの模様を特別番組にてオンエア。
放送日時:7月3日(火)23:00~24:00(初回放送)、他

◆スペースシャワーTV・オフィシャルサイト
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