FM802のパーティから生まれた、SOILとRHYMESTERの激烈セッション
◆RHYMESTERとSOIL&“PIMP”SESSION画像
今回のライブは、2011年夏に大阪で行なわれた野外フリーライブ<FM802 MEET THE WORLD BEAT 2011>に2組が出演したことに端を発する。それぞれのステージを終えて参加した深夜のアフターパーティーで、急遽SOIL&“PIMP”SESSIONSがフリースタイルのジャム・セッションを開始、そこにRHYMESTERが飛び入り参加し、普段は関係者としてクールな振る舞いを求められるスタッフがキッズのように狂喜乱舞する劇的なステージが繰り広げられたのだ。
「この感動を自分達だけでなく、より多くの人たちに!」というスタッフが、完全シークレットだったパーティーを再現すべく1年の準備期間を経て実現したのが今回の2マンライブなのである。
2組それぞれのパフォーマンスは当然ながら、事前に予告されていたセッションにも大きな期待が寄せられていた。RHYMESTARが最後の曲をパフォーマンスした後もステージを降りず、その予兆を捉えた観客から歓声が上がる中、SOIL&“PIMP”SESSIONSのメンバー全員が登場。満を持して9人によるセッションが敢行され、ピアノ、ウッドベース、ドラム、トランペット、サックス、ターンテーブルに1人のアジテートと2人のラップ…という強力な個性が入り乱れる、夢のステージが繰り広げられた。
途中のMCでは今回の2マンライブが実現した経緯に触れ、宇多丸が「『自分達の放送局の打ち上げが盛り上がったから、皆にも見せよう!』だなんて…なんて音楽が好きな人達なんだ」と、呆れるように制作スタッフの心意気を称賛。クライマックスで披露された「B-BOY IZM」では、SOILではアジテーターである社長が宇多丸、Mummy-Dと共に3MCとしてラップを披露するなど、ここでしか観られないパフォーマンスにフロアの興奮も最高潮に達した。
約1年に及ぶ構想を経た一夜限りのスペシャルライブは、即完してしまったレアチケットを運良くゲットしたオーディエンス達によるFacebook、Twitterなどでのライブレポに、全国から「大阪だけズルイ!」「なんで東京では観られないの?」という悲鳴が多数湧き起こっていた。自然発生的に誕生した音楽のパワーは、感動をもたらし人々に大きなエネルギーを掻き立てる。次はどのようなサプライズイベントが、どんなところから生まれいずるか、楽しみにしておこう。
撮影:田浦 薫
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