異色のアンタイフォーク・シンガー、ウィリス・アール・ビールがデビュー

米シカゴ出身から異色のアンタイフォーク・シンガー、ウィリス・アール・ビールが、アデルやフレンドリー・ファイアーズ所属のXL Recordings傘下の新レーベルHot Charityからデビューアルバム、『アクースマティック・ソーサリー』をリリースした。

◆「イヴニングズ・キス」PV映像

その逞しい体格からは想像も出来ない繊細なメロディーと、ソウルフルな歌声が強烈な印象を残すローファイな音楽だが、ジェイムス・ブレイクやデーモン・アルバーンが彼とのコラボレーションを熱望し、サブトラクトは彼を前座に抜擢するなど、多方面のアーティストからラブコールを受けている注目のアーティストだ。

ウィリス・アール・ビールは実にユニークな経歴の持ち主で、軍隊として働いていた後、23歳で移住したニュー・メキシコではホームレスで過ごしていた時期もあったという。何百もの曲を書き続け、ひたすら自主制作したCDとフライヤーを撒き続ける中、地元のカルト的人気ファンジン“Found”が彼に目をつけ、いきなり表紙に抜擢。そのファンジンでウィリスのインタビューを読んだモス・デフは、自らウィリスに電話をかけ彼の半生をつづった映画を撮りたいとオファーしたという逸話が残っている。

「こんにちは。ウィリス・アール・ビールです。人生とは、多くの意味をなすものだ。僕はずっと知っていたよ。たとえ平凡で、忌々しいほど痛くて、退屈だとしても、僕にとってそれは明白なことだった。それを実感させてくれるサインがいくつもあったんだ。僕に歌うべき曲があるとしたら、これらサインがそれを教えてくれたのさ。このアルバムは、とても希望を持てる状況ではない時期に書いて歌った曲のコレクションだ。僕はただ曲を書き、歌わなければならないということだけは解っていた。それを疑問とも思わなかった。これが出来たのは、私に“魔法”の啓示と顕現があったからなんだ。空に向かって叫んだり、喧嘩を売ったり、酔って記憶を無くしたりしていた時にね。締めくくると、僕自身が、ありふれた文明社会の構造において、誰でもやりたいを何でも出来ることを体現した主な例の1つなのさ。それでは。」──ウィリス・アール・ビール

現在公開されている先行シングル「イヴニングズ・キス」のビデオも、鉛筆画によるアニメーションがほっこり温まる芸術的なものとなっている。


ウィリス・アール・ビール『アクースマティック・ソーサリー』
輸入盤発売中
1.Nepenenoyka
2.Take Me Away
3.Cosmic Queries
4.Evening's Kiss
5.Sambo Joe From The Rainbow
6.Ghost Robot
7.Swing On Low
8.Monotony
9.Bright Copper Noon
10.Away My Silent Lover
11.Angel Chorus

◆ウィリス・アール・ビール・オフィシャルサイト