DIAMOND☆DOGS、生のエッセンスが詰まった10周年にして初のアルバム『DIAMOND☆DOGS』特集
DIAMOND☆DOGS
1stアルバム『DIAMOND☆DOGS』2012.3.21リリース
INTERVIEW
小寺利光(以下、小寺):僕はこの3人の中ではDIAMOND☆DOGS歴が一番長くて9年なんですよ。1stと2ndシングルは、僕たちをイメージして作っていただいた曲の中から選んだものですが、自分で曲を作って歌詞も書くメンバーもいるから、メンバーが作った曲のほうが聴き慣れているんですよね。それがハッキリとCDとなって、形になって出るということは嬉しいですよね。
小寺:はい。プロの手でまたブラッシュアップしていただいて形になるというのはいつもと違うことですからね。僕らは“生の人たち”なので、ライヴ感というのはあるんですけど、CDは、そこでやっていた集大成となっているので嬉しいです。
小寺:もう10年間がそういう感じでしたからね。だから、デビューするとなったときに逆に困ったんですよ。PVを撮るにしろ、レコーディングにしろ、お客さんがいないカメラの前、マイクの前なわけじゃないですか。お客さんの前でのパフォーマンスというのは、自分がやったことに対して反応をいつももらっているような状態だったけど、PV撮影やレコーディングは、反応のないなか、お客さんの存在を、カメラとかマイクの向こうに感じながらやらなきゃならないから。
咲山類(以下、咲山):それは9年目の真実でしたよね。
小寺:そう。デビューしてからは、そこからがまた新しいDIAMOND☆DOGSだったので。ファンの人にしろ、今まで、イベントというものがあんまりなかったんですよ。ファンクラブイベントなんかはありましたけど、CDリリースイベントとか、そういうことはしたことがなかったので。そういう部分でも新しい一面を見せることができたし。
咲山:そうですよね。メジャーデビューすることによって、距離感が遠くなったって思った人もいたかもしれないんですけど、デビューによって、サイン会だったり握手会だったり、そういうイベントが増えたので、ある意味では距離感が縮まったかもしれないし。家でCDを何度も聴いてもらえるようになったし。
小寺:今まで、DVDとか映像の作品はあったんですけどね。CDっていう形で、アルバムのような大きな形で出したことはなかったので。
TAKA:そうですね。小さい頃から自分の曲をCDで出すのが夢だったので。嬉しいと同時に、ちょっと怖いなって思う部分もあるんです。ライヴを家で楽しむようにしたのがCDだと思ってるんですけど、果たしてそこでギャップはないかとか(笑)。ライヴはすごいのに、CDはイマイチだ……みたいなのもあるんじゃないかって。
TAKA:そう、そうなんですよ! 生の勢いって大きいですよね。だから、CDにどうやって僕たちが生でやってきたことを閉じ込めたらいいかって考えたし。今回、アレンジはプロの方に入っていただいて、ディレクターとも試行錯誤をして、いまの最大限をパッケージできたとは思うんですけどね。
TAKA:うん。まぁ、セットリストみたいなもんですからね。小寺:今回のために書き下ろした新曲が4曲、リミックスも含め、去年出したシングルの4曲、その前にTAKAと類が作った4曲って、ある意味バランス良く現在過去未来、色んな色があって。
TAKA:これは歌詞が変わってるんですよ。伝わりやすくするために言葉を選び直しました。
TAKA:まぁ、そうですね。でも、CDでやったアレンジをそのまま表現するのも一つだと思うんですけど、僕的にはライヴはライヴという感じなんですよね。だから今回、「イノセントスマイル」なんかも電子音でピコピコしてますけど、ライヴでやるときは全部生で同期なしでやってもいいのかなって。そのほうがスピード感も出ますしね。
小寺:そうそう。この曲は歌詞も足しているしね。
TAKA:実は僕の中では、すでにできてたんですよ。
小寺:僕らが知らなかっただけか。1ハーフの曲だと思ってたから、レコーディングしてみて「2番がある!」って感じだったんですよ。今まで1ハーフしかなかったぶん、結末はこうなってたのか!と、僕としては新鮮でした。こういう点では音楽チームの二人にはいつも驚かされます。いろいろ考えて動いてくれているので。
小寺:はい。「罪と罰」「君を守るために戦うよ」「Believin'」、ボーナストラックの「Show Time!~Introduction~」ですね。
咲山:7人全員で歌う「Believin'」は新鮮でしたね。CDになって聴くと「これ誰の声?」っていうのがあるんですよ。僕的には出だしの(森)新吾さんの声とか凄い良い声だなって。
小寺:「あぁ、この声、この声」って思うのと、「こんな声出るの!?」っていうのとあって、若干ドキドキしますね。マジックかよ! プロが録ると変わるんだなぁ、マイクがいいのかなぁとか(笑)。
TAKA:うん。ライヴの最後に持ってこれたらなぁって思いますよね。
小寺:だから、それ言っちゃうとつまんないじゃないか(笑)。もしかしたら最初にやるかもしれないだろ? しんみりと始まるのかもしれないじゃないか! 奇をてらわないと。
TAKA:はははは(苦笑)。
小寺:ははは(笑)。CDかけて一発目に来る言葉が「抱きしめてやる」ですからね。上から目線な感じでね。うちはドSなメンバーが多いですから。「抱きしめてやる…」ってねぇ(笑)。どこまで上からなんだよ!って。
咲山:デビューシングルの「カルナバル」のときは「抱きしめたい」だったんですけどね。一年経つと「抱きしめてやる」になるんですね(笑)。
小寺:これからまた違う一面を見せるかもしれないですよ。上からはもうやったから、今度は下から入るかもしれないし。土下座からとかね(笑)。「抱きしめてください。どうぞお願いします!」みたいなものが来るかもしれないし、どういう曲が来るか……。
小寺:みんなで甲冑着てやろうか。
咲山:適当なこと言わないでください。メンバーのなかでは、この曲が歌いたかったっていう人が結構いるんですよ。(和田)泰右がここに入ってないんですけど、泰右が「いいなぁ」って言ってたんで、「お前、「Heavy Rain Generation」唄ってんじゃん!」って言ったんですけど。
小寺:僕は逆に「Heavy Rain Generation」が唄いたかったですよ。ライヴだったら立候補制でスイッチで唄っても面白いかもしれない。
TAKA:これは5分くらいで出来たんですよ。類くんと僕と合作で作ろうって言ってて、コンセプトだけ決めて。僕が曲を書いて、それに類くんが歌詞を書くというのは何回かやったことがあるんですけど、その逆をやろうと。類くんが先に歌詞を書いて、それに僕が曲をつけるっていう。そっちのほうが実は僕は得意なんですよね。そのほうが良い曲が作りやすい。
小寺:カッコいいこと言うねぇ。
TAKA:ははは(笑)。類くんは僕とは違う言葉も持っているし、「キミオモウトキ」っていうお題だけ出して、この言葉をどこかに入れてくれって。
TAKA:そうなんですよ。メロが先にあると器が出来てしまうような感じになるけど、それがないから。
小寺:大人っぽいところへ持っていきますよね。せっかく素晴らしいギターを入れていただいたので、それを使おうと。
小寺:ここまでの流れのなかで、スパニッシュギターというのが異質だからっていうのはありますよね。この並び順も作戦のうちですよ。
小寺:後半、濃い曲が続いていきますしね。フッとする瞬間にフッとする曲が出てくる流れになっていますよね。ミニライヴをCDの中に作ったというか。
TAKA:うん、そうですね。僕もブログとかで書いてるんですけど、形になるっていうと、ちょっとだけ自分の曲が自分から離れるという気がするんですね。寂しい気もしたりして。次はファンの子たちに大きくしてもらえればいいなって思いもあり。……まぁ、寂しいです。
小寺:いやいや……娘、息子のように送り出した曲をファンの子たちがまた成長させてくれて、今度は孫のように帰ってきた曲を僕らが歌うわけですよ。もううちらは孫バカになろう!(笑)
小寺:そうなんです。同じルーツのダンサーだけのグループだったら、曲調は偏るんですよ。でも、僕らはそうじゃないから。そこが強みでもあるし。どんどんもっと枝葉も伸ばして、演歌が入るくらいに。
小寺:いや、でも、それでバックで日舞とかもありじゃないですか。
咲山:あぁ……うん、ありかな……。いや、ナシかも? でも、舞台ではいろんな国の音楽は使ってますよね。ポルトガル語で唄ったり、ジャズも唄うし。演歌はさすがに手を出してないですけど。
TAKA:でも、アルバムを引っさげてのライヴはすごく楽しみですよね。
小寺:そうだね。アルバムの12曲では足りないから、また何が増えるのか楽しみにしていてほしいですね。
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