田中靖人、「モリコーネ以上にモリコーネ」なアルバム

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東京佼成ウインドオーケストラのコンサートマスターであり、トルヴェール・クヮルテットのメンバーとしても活躍するサクソフォニスト田中靖人による久々のソロ・アルバム『モリコーネ・パラダイス」が2月15日にリリース、その発売を記念したリサイタルが2月14日に東京紀尾井ホールにて行われた。

前半はドビュッシー、ミヨーなどクラシック作品を、後半では今回のアルバム収録曲からモリコーネ作品を取り上げた。田中靖人の抜群のテクニックと美しい音色が会場を包み込み、観客を完全に魅了。終演後のサイン会には、150人を超す長蛇の列が出来、中学生から大人まで幅広い層の熱狂的なファンたちが、サックス界のスターを目の前に黄色い声をあげていた。このCDリリース記念「モリコーネ・パラダイス」ツアーは、大阪、福岡、札幌、名古屋と各地を回る。

アルバム『モリコーネ・パラダイス』は、史上最高の30万枚というクラシックサックスアルバムCD売上枚数記録を持つサクソフォン奏者ジョン・ハールによるプロデュースで、さらにモリコーネとサックスの魅力を知りつくした日英豪華作曲陣によるアレンジによる極上の1枚だ。日本からは千住明、山下康介、小林洋平、真島俊夫、長生淳、朝川朋之、イギリスからは、ジョン・ハール、イアン・ガーディナー、モリコーネとサックスの魅力を知りつくした豪華作曲陣によるアレンジが実現し、ジョン・ハールプロデュースの元、それぞれのアレンジャーの個性が光るバラエティあふれる壮大な楽曲が並んでいる。そんな様々な魅力を持つ音楽が、ソプラノ、アルト、テナー、バリトン、すべてのサクソフォンを吹きこなせる、数少ない天才型日本人トップサクソフォニストである田中靖人の表現力にて、この1枚のアルバムに凝縮されている。

このアルバムやツアーを通して、モリコーネ音楽の魅力にあらためて気づく人も多いことだろう。サックス、映画音楽ファンのみならず、すべての音楽ファンにとって聴きごたえのある作品が『モリコーネ・パラダイス』だ。「モリコーネ以上にモリコーネ」と映画音楽界からの評判も高い田中靖人の多彩な音色と表現力で、胸に迫るモリコーネ音楽の深みと魔力を是非堪能してほしい。

田中靖人『モリコーネ・パラダイス』
2012年2月15日(水)リリース
TOCE-90218(HQCD) ¥3,000
1.ラ・カリファ(映画『ラ・カリファ』より)(編曲:千住明)
2.セルジオ・レオーネ組曲(編曲:山下康介) コックアイズ・ソング(映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』より)
3.セルジオ・レオーネ組曲(編曲:山下康介)夕陽のギャングたち(映画『夕陽のギャングたち』より)
4.セルジオ・レオーネ組曲(編曲:山下康介)ウエスタン(映画『ウエスタン』より)
5.モリコーネ・パラダイス(編曲:真島俊夫)
6.巨匠とマルガリータ(映画『巨匠とマルガリータ』より)(編曲:朝川朋之)
7.キ・マイ(私だけが)(映画『マッダレーナ』より)(編曲:イアン・ガーディナー)
8.マット、カルド、ソルディ、モルト・・・ジロトンド(映画『Vergogna schifosi』より)(編曲:ジョン・ハール)
9.ストリップティーズ(映画『明日よさらば』より)(編曲:ジョン・ハール)
10.風、叫び(映画『プロフェショナル』より)(編曲:ダニエル・ハール)
11.海の上のピアニスト(メドレー)(編曲:小林洋平)
12.ガブリエルのオーボエ(映画『ミッション』より)(編曲:長生淳)
13.黄金のエクスタシー(映画『続・夕陽のガンマン』より) (編曲:ジョン・ハール)
14.エクソシスト2(メドレー)(編曲:小林洋平)
15.ガブリエルのオーボエ(映画『ミッション』より)(編曲:ジョン・ハール)

◆田中靖人オフィシャルサイト
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