18歳・井手綾香の1stシングル「きっと、ずっと」に込められたもの。それは過去、現在、未来

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太陽の光のように どこまでも光り続けたい 眩しいほどに 世界中に輝きを与えたい ──

◆井手綾香の最新アーティスト画像、「きっと、ずっと」ミュージックビデオ

この歌詞でどれだけの人たちが元気をもらっただろう。長澤まさみが号泣しながらも、最後は笑顔で一歩前に進み始める姿が印象的だった「ハイチオールCプラス」のCM。このCMソング「雲の向こう」を歌っていたのは高校3年生、18歳のシンガーソングライター・井手綾香。彼女は2011年3月にミニアルバム『Portrait』でメジャーデビューした。その『Portrait』に収録された「雲の向こう」は413曲もの候補曲の中からCMソングに抜擢。CMが全国で流れ始めると、瞬く間に問い合わせが殺到し、井手綾香という新人シンガーの名前が一躍注目されることになった。その後、彼女は多くのメディアに登場し、2011年デビューのアーティストの中でひときわ輝く存在として話題に。事実、レコチョクで「雲の向こう」は総合チャート3位を記録し、以降、ロングヒット。iTunesでは2011年の新人賞ともいえるブレイクスルー賞を2ndミニアルバム『Portfolio』にて受賞した。

“うたとピアノ”だけで奏でられた楽曲のみを集めた2枚のミニアルバムによって“井手綾香”という存在を示した彼女は、2012年1月25日に1stシングル「きっと、ずっと」をリリースする。デビューから約1年の歳月を経て、ファン待望、いや、音楽シーン待望の1stシングルといえるだろう。

満を持しての1stシングルだけに、内容は実に豪華だ。1曲目に収録されているタイトル曲「きっと、ずっと」はNHKドラマ10『タイトロープの女』主題歌として書き下ろした楽曲。

「『ドラマのストーリーに寄り添い過ぎず、ドラマのテーマを感じたままに井手綾香の言葉で書き下ろしてください』ってドラマの制作の方からお話しを頂きました。テレビドラマの楽曲をそのストーリーを伺って書き下ろすことは、私にとって初めての経験でした。私は家族や友人、恋人……大切に想う人が夜、眠る前に心に浮かぶんです。ふと星空を見上げてそんな大切な人のことを想いながら、自分の気持ちを確かめるんです。それが私にとっての“絆”を感じることだったので、素直に感じるままに言葉を綴りました。もし、少しでも共感して頂けると嬉しいですね。」── 井手綾香

そしてカップリングに収録されている「少しずつ」は、成海璃子や川口春奈が出演するWebドラマ「P&Gパンテーン シンデレラ プロジェクト」の主題歌だ。「輝きの中で」は、エスエス製薬オフィシャルサイトでの企画「ハイチオールCプラス‐輝きの時‐ストーリーコンテスト」にて長澤まさみが選んだストーリーをもとに井手綾香が制作した楽曲。ともに2011年末に先行配信され、好評を博した。

注目すべきは4曲目に収録されている「未来への扉」。この楽曲は彼女が中学2年生の頃、生まれて初めて作詞・作曲を行なった、まさにここからアーティストとしての井手綾香がスタートした記念すべき1曲なのだ。

「この曲は私が中学2年生のときに初めてつくった曲で、まずは両親に聴かせたんです。その当時は私がつくった曲を聴いてもらうなんてことは恥ずかしかったんですけど、まずは両親に! って思ったんです。そうして私が生まれて初めてつくった楽曲を聴いてもらったら、なんと私の母が泣いてるんです。ホントにいい曲だね! って。そしたらお母さんは「未来への扉」を友人の音楽関係者に渡してくれて……それがデビューのきっかけになったんです。そして今回、1stシングルということで、この楽曲を改めてリアレンジして収録しようと思ったんです。」── 井手綾香

“井手綾香”というアーティストの過去、現在、未来がこの1stシングル一枚に詰まっている。2012年、音楽シーンの大きな話題となるかもしれない、飛躍が期待される18歳のシンガーソングライターの軌跡と未来を手に取って、そして確認してみてほしい。

text by 石丸竜一


◆井手綾香 オフィシャルサイト
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