2CELLOS、2本のチェロで日本を魅了
1月16日(月)、赤坂ブリッツにて2CELLOSの東京初日公演が満員御礼の中、開催となった。ライブではアンコールを含む全18曲を披露。今回は、同郷クロアチアの若手ドラマー:ドゥシャン・クランジック(22歳)を同行し、7月25日ロンドンで行われたiTunes festivalの時のパフォーマンスと同様、一気にロック色がヒートアップする後半のステージに迫力をプラスした。
◆2CELLOS画像
ヘッドバッキング、足で激しくリズムを刻み、時には立ち上がりながら全身を使ってのパフォーマンスを繰り広げるルカとステファンは、技術的に難度の高いプレイをいとも簡単そうに演奏してしまうプレイヤーだ。なによりも笑顔で、なんとも幸せそうに演奏する2人の表情が印象的だ。
幼い頃からのたゆまぬ努力と精神力に裏打ちされた確かなテクニックと豊かな音楽性、楽器を知りつくした2人にしかできないアレンジ…、ルカもステファンともにレパートリーにしている曲は楽譜に起こしておらず、譜面はすべて2人の頭の中に入っているという。常にインプロビゼーションで音楽と向き合い、2回と同じ演奏はない。チェロのもつ驚くべき可能性と多様な表情をひきだしている2CELLOSは、そのチャーミングな人柄とさわやかなルックスも手伝い、終演後には会場限定販売グッズ購入者を対象にした2人の握手会に長蛇の列ができ、ルカとステファンは丁寧にファンとの時間を楽しんでいた。
耳と目、その両方で楽しめる満足度の高いライヴに、来場したオーディエンスは皆が幸せな気持ちで会場を後にしていた。
2011年1月20日、動画サイトへ演奏動画をアップしたその瞬間が2CELLOS結成の日だ。約1年後にまさか日本でライヴを行なっていようとは2人は夢にも思わなかったという。公演はまだ東京で17日(赤坂ブリッツ)、18日(渋谷公会堂)の2公演が続き、その後マニラでの単独ライヴを経て、再びエルトン・ジョン・チームと合流し南米公演に同行する。
◆ ◆ ◆
1月16日(月)ライブレポ@(赤坂ブリッツ
冒頭、チェロのバイブルと言われる「バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番(全6曲)」からルカとステファンがそれぞれ演奏。クラシック界で輝かしいキャリアを築いている2人が本領を発揮し、チェロ本来の持つゆったり心に深く響く音色に、会場がうっとりと聴きほれた。そして2人が舞台にそろって座ると、いよいよ2CELLOSライヴがスタート。曲目は、ストリート演奏風のミュージック・ビデオでおなじみ、ガンズ・アンド・ローゼズの大ヒット「ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」。イントロで早くも手拍子が起こる。オーディエンスの反応を瞬時に受け止め、そのノリに嬉しそうに反応する2人。「いよいよ日本の首都、東京にやってきました!(ルカ)」というMCとともに待ちに待った東京公演は一気に進んでいく。
その後アルバム未収録のグリーン・デイ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのナンバーや、初めて日本で演奏される曲が続く。「レジスタンス」(ミューズ)、「美しき生命」(コールドプレイ)の2曲はライヴならではの鮮やかな疾走感が素晴らしい。聴衆の大半を占めた女性に捧げられたU2の「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」からはじまるU2メドレーでは2人の音楽性の豊かさを実感させられる絶妙なアレンジと心を奪われるチェロの伸びやかな音色の美しさが際立った。
続いてはじくようなピチカート奏法を駆使し、チェロの楽器の多様性を提示した「ヒューマン・ネイチャー」と、2人の掛け合いが見た目に面白い代表曲「スムーズ・クリミナル」が演奏されるといよいよクライマックスへ。ロック色満開の「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」で盛り上がりはヒートアップし、オーディエンスからの声援を2人は素直に喜んでいる様子。
温かい雰囲気が会場を包むと再びルカがマイクをとり「みなさん、立って一緒に踊ってください」と声をかける。なんと、ドラマーが登場してアンコール含む4曲を演奏。2人が大好きだというAC/DCでは会場から一緒に歌う声が聞こえたほど。オールスタンディング、大熱狂の中、「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」のドラム入りバージョンが初披露されコンサートは終了する。
熱い要望にこたえての最後のアンコールに再び2人でステージに戻り、「激しい曲はもう全部弾いてしまったので(笑)…今度はおやすみなさいの代わりにこの曲を演奏します」とステファンがお別れの挨拶。日本盤ボーナス・トラックでもあるスティングの名曲「フィールズ・オブ・ゴールド」で静かに幕を閉じた。冒頭から最後まで、静と動の対比がとてもバランスのよいライヴとなった。
<1月16日@東京赤坂ブリッツ公演>
1.ルカ・ソロ(バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より)
2.ステファン・ソロ(バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より)
3.ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル
4.タイム・オブ・ユア・ライフ(グリーン・デイ)
5.フラジャイル(スティング)
6.ザ・レジスタンス(ミューズ)
7.カリフォルニケーション(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)
8.ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー(U2)
9.約束の地(U2)
10.美しき生命(コールドプレイ)
11.ヒューマン・ネイチャー(マイケル・ジャクソン)
12.スムーズ・クリミナル(マイケル・ジャクソン)
13.スメルズ・ライク・ティーン・スピリット(ニルヴァーナ)
14.ユー・シュック・ミー・オール・ナイト・ロング(AC/DC)
15.ハイ・ウェイ・トゥ・ヘル(AC/DC)
16.ホウェンアイカムアラウンド(グリーン・デイ)
17.スメルズ・ライク・ティーン・スピリット(ドラム入りバージョン)
18.フィールズ・オブ・ゴールド(スティング)
写真:Yuki Kuroyanagi
『2CELLOS』
初回限定盤(CD+DVD *2CELLOS結成秘話初公開インタビュー映像収録)
SICP3253-4 ¥2500(税込)
通常盤(通常盤ボーナス・トラック1曲入り)
SICP3255 ¥2100(税込)
◆2CELLOSオフィシャルサイト
◆2CELLOSオフィシャルサイト(海外)
◆2CELLOS画像
ヘッドバッキング、足で激しくリズムを刻み、時には立ち上がりながら全身を使ってのパフォーマンスを繰り広げるルカとステファンは、技術的に難度の高いプレイをいとも簡単そうに演奏してしまうプレイヤーだ。なによりも笑顔で、なんとも幸せそうに演奏する2人の表情が印象的だ。
幼い頃からのたゆまぬ努力と精神力に裏打ちされた確かなテクニックと豊かな音楽性、楽器を知りつくした2人にしかできないアレンジ…、ルカもステファンともにレパートリーにしている曲は楽譜に起こしておらず、譜面はすべて2人の頭の中に入っているという。常にインプロビゼーションで音楽と向き合い、2回と同じ演奏はない。チェロのもつ驚くべき可能性と多様な表情をひきだしている2CELLOSは、そのチャーミングな人柄とさわやかなルックスも手伝い、終演後には会場限定販売グッズ購入者を対象にした2人の握手会に長蛇の列ができ、ルカとステファンは丁寧にファンとの時間を楽しんでいた。
耳と目、その両方で楽しめる満足度の高いライヴに、来場したオーディエンスは皆が幸せな気持ちで会場を後にしていた。
2011年1月20日、動画サイトへ演奏動画をアップしたその瞬間が2CELLOS結成の日だ。約1年後にまさか日本でライヴを行なっていようとは2人は夢にも思わなかったという。公演はまだ東京で17日(赤坂ブリッツ)、18日(渋谷公会堂)の2公演が続き、その後マニラでの単独ライヴを経て、再びエルトン・ジョン・チームと合流し南米公演に同行する。
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1月16日(月)ライブレポ@(赤坂ブリッツ
冒頭、チェロのバイブルと言われる「バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番(全6曲)」からルカとステファンがそれぞれ演奏。クラシック界で輝かしいキャリアを築いている2人が本領を発揮し、チェロ本来の持つゆったり心に深く響く音色に、会場がうっとりと聴きほれた。そして2人が舞台にそろって座ると、いよいよ2CELLOSライヴがスタート。曲目は、ストリート演奏風のミュージック・ビデオでおなじみ、ガンズ・アンド・ローゼズの大ヒット「ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」。イントロで早くも手拍子が起こる。オーディエンスの反応を瞬時に受け止め、そのノリに嬉しそうに反応する2人。「いよいよ日本の首都、東京にやってきました!(ルカ)」というMCとともに待ちに待った東京公演は一気に進んでいく。
その後アルバム未収録のグリーン・デイ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのナンバーや、初めて日本で演奏される曲が続く。「レジスタンス」(ミューズ)、「美しき生命」(コールドプレイ)の2曲はライヴならではの鮮やかな疾走感が素晴らしい。聴衆の大半を占めた女性に捧げられたU2の「ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー」からはじまるU2メドレーでは2人の音楽性の豊かさを実感させられる絶妙なアレンジと心を奪われるチェロの伸びやかな音色の美しさが際立った。
続いてはじくようなピチカート奏法を駆使し、チェロの楽器の多様性を提示した「ヒューマン・ネイチャー」と、2人の掛け合いが見た目に面白い代表曲「スムーズ・クリミナル」が演奏されるといよいよクライマックスへ。ロック色満開の「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」で盛り上がりはヒートアップし、オーディエンスからの声援を2人は素直に喜んでいる様子。
温かい雰囲気が会場を包むと再びルカがマイクをとり「みなさん、立って一緒に踊ってください」と声をかける。なんと、ドラマーが登場してアンコール含む4曲を演奏。2人が大好きだというAC/DCでは会場から一緒に歌う声が聞こえたほど。オールスタンディング、大熱狂の中、「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」のドラム入りバージョンが初披露されコンサートは終了する。
熱い要望にこたえての最後のアンコールに再び2人でステージに戻り、「激しい曲はもう全部弾いてしまったので(笑)…今度はおやすみなさいの代わりにこの曲を演奏します」とステファンがお別れの挨拶。日本盤ボーナス・トラックでもあるスティングの名曲「フィールズ・オブ・ゴールド」で静かに幕を閉じた。冒頭から最後まで、静と動の対比がとてもバランスのよいライヴとなった。
<1月16日@東京赤坂ブリッツ公演>
1.ルカ・ソロ(バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より)
2.ステファン・ソロ(バッハ:無伴奏チェロ組曲第1番より)
3.ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル
4.タイム・オブ・ユア・ライフ(グリーン・デイ)
5.フラジャイル(スティング)
6.ザ・レジスタンス(ミューズ)
7.カリフォルニケーション(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)
8.ウィズ・オア・ウィズアウト・ユー(U2)
9.約束の地(U2)
10.美しき生命(コールドプレイ)
11.ヒューマン・ネイチャー(マイケル・ジャクソン)
12.スムーズ・クリミナル(マイケル・ジャクソン)
13.スメルズ・ライク・ティーン・スピリット(ニルヴァーナ)
14.ユー・シュック・ミー・オール・ナイト・ロング(AC/DC)
15.ハイ・ウェイ・トゥ・ヘル(AC/DC)
16.ホウェンアイカムアラウンド(グリーン・デイ)
17.スメルズ・ライク・ティーン・スピリット(ドラム入りバージョン)
18.フィールズ・オブ・ゴールド(スティング)
写真:Yuki Kuroyanagi
『2CELLOS』
初回限定盤(CD+DVD *2CELLOS結成秘話初公開インタビュー映像収録)
SICP3253-4 ¥2500(税込)
通常盤(通常盤ボーナス・トラック1曲入り)
SICP3255 ¥2100(税込)
◆2CELLOSオフィシャルサイト
◆2CELLOSオフィシャルサイト(海外)