<Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ>、ジョン・レノンがステージでパフォーマンス
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ライヴのオープニングでは、ジョン・レノンが最新映像技術でバーチャル出演を果たし、奥田民生、吉井和哉、斉藤和義の演奏とコーラスでコラボレーション。ジョンが絶叫し最も迫力のある歌「ギミ・サム・トゥルース」を熱唱、会場のスクリーンには原発事故の対応を問いかける写真が映し出され、ジョンがこの曲に託した「真実をくれ」というメッセージがバイブレーションとなって日本人の心に届けられた。
杏は、ジョンとヨーコの愛の歌「ラヴ」の詞の朗読で観客を魅了、加えて、このライヴで建設を支援した学校に通う子どもたちが、3月に起こった東日本大震災の被災者の為にコンサート事務局へ送ったたくさんの励ましの手紙も朗読した。一方、菅原文太はジョンとヨーコの名曲「イマジン」の朗読を事前に収録、声の出演として参加。会場には堂々たる風格で存在感のある声が響き渡り観客に感動を与えた。
このライヴの提唱者であるオノ・ヨーコも、2010年に披露した曲「ライジング」を今回は日本語詞で、ロックバンドに琵琶を加えた編成でパフォーマンス。第二次世界大戦での東京大空襲や敗戦を経験したヨーコが「ライジング(たちあがってくれ)」というタイトルそのものに、暗闇、混沌から這い上がっていく人間の精神を表現した楽曲だ。東日本大震災で被災した日本人への力強い激励のメッセージとなって会場を包み込んだ。
5年連続8回目の出演となる奥田民生は、11月29日に没後10年を迎えたジョージ・ハリスンを追悼することをヨーコに提案、ジョージの曲「サボイ・トラッフル」を歌い、このライヴでは初の演奏となるジョージ・ナンバーで会場を沸かせた。
5年連続7回目の出演と、奥田と並びこのライヴを支えてきた吉井和哉は、ジョン・レノン・ナンバー3曲を日本語歌詞で披露。曲は、故忌野清志郎が訳詞しこのライヴで歌った「マザー」、オープニングでコラボレーションした斉藤和義が訳詞した「ジェラス・ガイ」、そして、自身が訳詞した「ヤー・ブルース」だ。ジョン・レノンのメッセージをそのまま観客にストレートに届けてくれた。
箭内道彦はMCでライヴに参加、今年で28か国117校の学校を贈ることになるDream Powerの活動を紹介、世界の恵まれない子どもたちに学校を贈ることの重要性をアピールした。毎年恒例となっている光の芸術「オノコード」。箭内道彦のインストラクションで、観客と全出演者が光で「I LOVE YOU」のメッセージを送りあい、武道館の観客1万2,000人と出演者が光によってまさにひとつになった瞬間、オノ・ヨーコが再びステージに登場。ヨーコ自ら、オノコードに参加し、会場そして宇宙へとメッセージを送った。
フィナーレは「ハッピー・クリスマス(戦争は終った)」「パワー・トゥ・ザ・ピープル」「イマジン」をヨーコを含むトップ・アーティストで熱唱。ヨーコはライヴの最後の曲「イマジン」のパフォーマンスの前に、ジョンへの思いや平和を訴えるメッセージを熱く語った。
ヨーコの「ひとりで見る夢はただの夢、みんなで見る夢は現実になる」というDream Powerの提唱のとおり、出演者と観客1万2,000人の夢がひとつになった感動のフィナーレは、世界を変えてゆく確かな手応えを感じた一夜を生み出した。
<Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ>は、売上金から世界の恵まれない子どもたちへ学校をプレゼントしてきたチャリティ・コンサートだが、過去10回のコンサートで28か国107校の学校が建設されている。2011年は、フィリピンに2校、カンボジア、ネパール、タイ、ベトナム、エクアドル、グアテマラ、ガーナ、セネガルに1校ずつ、計9か国10校を支援、11年間の支援校は28か国117校となった。加えて、会場で販売されるチャリティ・グッズの売上からは、東日本大震災で両親を失ってしまった子どもたちを支援する。
◆BARKS洋楽チャンネル
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