夢眠ねむ「アキバ妄撮」発売記念、新宿タワレコをやさしくアキバ化

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秋葉原のメイドやローカルアイドルは果たしてどんな下着を身につけているのか?タブーと呼べるこのテーマに挑戦し話題を呼んでいる妄撮の新展開ムックが「アキバ妄撮」(発行プレビジョン/発売角川グループパブリッシング1365円)だ。

◆夢眠ねむ画像

その表紙を務め、中面ではじつに50ページ以上にわたってメイド服や制服コスプレの妄撮にトライしているアキバナンバーワンローカルアイドルの夢眠ねむ(ゆめみねむ)。そんな夢眠ねむが「アキバを新宿に輸出する!」というテーマを掲げ、9月13日(月)にタワーレコード新宿店で<アキバ妄撮>発売記念のインストアイベントを開催した。

当日はまず夢眠ねむによるDJプレイからスタート。秋葉原のクラブMOGRAでDJねむきゅんとしても活躍する夢眠ねむは、タワーレコードの社員エプロンに、しっかり「タワーレコード新宿店/夢眠ねむ」のネームタグをつけてステージに登場。さすがに着こなしは堂に入ったもんだ。

アニメソング、初音ミク、アキバローカルアイドルの音源を独自のセンスでミックスし、初めてアキバカルチャーに触れる10代、20代を中心にしたタワーの来場者の心をがっしり鷲掴み。30分のDJプレイの終了後には会場に長い列が出来、一時間以上にわたりサインをし続けるアツすぎる展開になった。

「明るいタワーレコードの店内でのDJだったんで緊張しました!でもお客さんが後半は一緒に踊ってくれたりして、嬉しかったです。「アキバ妄撮」が出てからは女の子のファンが増えたんですけど、今日もサイン会で女の子からプレゼントもらっちゃいました!」──夢眠ねむ

「アキバ妄撮」では夢眠ねむの大胆な露出に「絶対領域の先」は見たくないという男性から批判的な見解を述べるブログがアップされ、それが元でアキバアイドルの肌の露出は是か否かという「ナイーブ男子」vs「覚悟女子」のアツい論争がTwitter上で展開され、こちらも話題となった。

「ねむきゅんだったら妄撮してもいいや、という男性のファンの方と、実際にお店(所属している秋葉原ディアステージ)で接客もしている“近いアイドル”なんで、夢がやぶれるから下着とかは見たくないっていう男性の方と、確かに意見は別れたんですよ。でも、そこでも女の子が助けてくれたんです。ツイッターで“女の子はこんな感じなんだよ!”って。女子校の仲間みたいに(笑)」

夢眠ねむの度胸には、ナイーブ男子が束になっても敵わない。そんな展開もあって、「アキバ妄撮」はこれまでアキバに興味のなかった層にもアキバの今を伝えるカルチャームックとして注目され始めている。

「アキバって青春をこじらせた人たちに優しい街だと思うんです。私はもともと美大生で青春をこじらせ続けているうちにアキバに受け入れてもらったって思っているので「アキバ妄撮」でアキバに行かなくてもアキバってこんな街なんだ、と感じてもらえたら嬉しいです」──夢眠ねむ

なお「アキバ妄撮」の中で夢眠ねむが好きなカットは屋上で缶ジュースを飲むJKコスのカットだが、じつはここで使われている制服も上履きもすべて夢眠ねむの私物なのだとか。「そこはこだわったんです。まだ制服持ってるっていうこと自体相当青春こじらせてますが(笑)、屋上で告白とかされたいという果たされなかった妄想を「アキバ妄撮」で果たしました(笑)」

そんな夢眠ねむの所属するアイドルユニットでんぱ組.incは、この秋Toys Factoryからのメジャーデビューを果たす。雑誌上では衝撃的なビジュアルを披露し、同性から熱烈な支持を受ける女性アーティストといえば、これまではYUKIや木村カエラといったアーティストが担っていたポジションだが、こじれたカルチャーを真正面からすんなり受け取る新生代ガーリーアイコンは、夢眠ねむによってアップデートされていくのかもしれない。

ピュアな音楽ファンの聖地、新宿タワーレコードに群がる途切れないサイン待ちの列が、ギークガーリーの誕生を祝福しているかのようだった。
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