ムック、国内夏フェス本格進出で示した存在感

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海外でのフェス出演経験は豊富でありながら、日本国内ではいまだ数えるほどしか夏フェスには出演していないムックが、この夏は<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011>と<SUMMER SONIC 2011>という2つの大型フェスに出演。ある意味アウェイともいえるその大舞台で、ムックはどのようなパフォーマンスをし、オーディエンスは何を感じたのか。オフィシャル・ライヴレポートが到着したので、お届けしよう。

◆ムック 画像

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5月21日、22日の日本武道館2Daysも満員御礼。そしてソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズへの移籍が発表され、益々バンドとしての勢いを増し続けるムック。そんな彼らが、国内夏フェスシーンに本格的に進出した。

海外でのフェス参加は豊富な彼らも、日本の夏フェスには今まであまり縁が無かった。がしかし、結果としては、不特定多数、かつ初見のオーディエンスの前での彼らのパフォーマンスは圧巻の一言に尽きた。

まずは8月7日に国営ひたち海浜公園にて行なわれた<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011>。炎天下の14時過ぎにSEは流れ出した。SOUND OF FORESTを埋め尽くした観衆は、まず、ステージの上にドラムセット以外の楽器が全て置かれていないことに驚きを隠せなかったであろう。そう、この潔さこそがムックのムックたる所以でもある。

ステージに登場すると同時に、彼らはステージ全体をダイナミックに使い、会場の空気感を一変させた。森の中を埋め尽くした観衆をド頭の「フォーリングダウン」から揺らせ続ける。グルーヴ感満載の演奏に、乾坤一擲のシャウトがのり、ただひたすら集まった観衆は圧倒され、踊り続け、叫び続けた。

そしてセットリスト中盤、逹瑯の「僕たち化粧してますけど、ワキ毛も生えてますー!」との人を喰ったような度胸満点のMCも観衆を大きくひきつけた。これも彼ららしい一幕である。

後半戦「謡声」からスタート。バンドが一体となった演奏で、その後はもう一気呵成に攻め込み続ける。ムックファンにはおなじみの「蘭鋳」でオーディエンスを一旦座らせ、SATOちのカウント4で一斉に飛び上がるシーンもひたちなかでは初披露である。そこで逹瑯が巨大水鉄砲から炎天下の中で踊り狂う観衆に放水をするなど、野外ライヴならではの様相も呈し、熱狂の渦を展開した。

そしてラストには最新アルバム『カルマ』から「アイ アム コンピュータ」を披露。エレクトロな曲中の中にも、激情溢れるパフォーマンスで観衆の驚きを誘い、真昼の饗宴は幕を閉じた。

そして8月14日に千葉幕張にて行なわれた<SUMMER SONIC 2011>。ここでは屋内のRAINBOW STAGEに登場。ひたちなかとは一転、洋楽ファンが数多く集まるこのフェスでもムックは、別の意味での真骨頂を発揮した。

ここでは夕方16時過ぎに登場。オープニングのSEと共にバンドのバックドロップが上がると、熱心なファンからは大きな歓声が上がった。しかし、こちらも明らかに初見の観衆が多く、中々彼らのリアクションは熱を帯びない。立ち止まり様子を見る観衆も多い。そんな中、ムックのパフォーマンスは実に堂々としたものであった。

ひたすら演奏に没頭し、時に観衆を大きく煽るミヤとYUKKE。豊かな表情と共に正確なビートを打ち続け、時にはドラムセットから立ち上がる様な激情を見せるSATOち。この日は和装の真っ赤な振りそでを翻し、大きなモーションで動き続け、伸びやかな歌声を聴かせる逹瑯。

実際、演奏への集中力は非常に高く、“どれどれ、どんなバンドかな”と思われるような観衆の体は動き出し、他のエリアからもどんどん人が流れ込んできていた。当初、様子見を決め込み、客席後方に立ち止まった観衆も激しい演奏にどんどん前に移動を始める。ここで特筆すべきは、メンバーが自然体を貫き通し、演奏に集中していた事であろう。何せパフォーマンスがどんなに激しくなり、どれだけ客を煽ろうとも、歌声は伸びやかに、そして演奏はラストの「リブラ」まで、強烈な熱を帯びつつもタイトなままであった。この日は、まさに彼らの様々な経験値の高さが証明された一日であったと言えるだろう。

そしてこの夏の饗宴を経て、彼らは秋にリリース予定のニュー・シングル作成の準備を始めている。一体この夏の経験を経て、新たに発表されるシングルの音像はどういったモノにあるのであろうか? まもなく発表されるであろう詳細を、期待に胸を膨らませながら待つのも、夏の思い出としては良いものである。

◆ムックオフィシャルサイト
◆Youtube DangerCrue公式チャンネル
◆BARKS ヴィジュアル系チャンネル
◆逹瑯 連載「-異種格闘技対談-Ring【round2」】
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