-異種格闘技対談-Ring【round2】第17回/YAFUMI(LAID BACK OCEAN)

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-異種格闘対談-Ring【round2】第17回

YAFUMI(LAID BACK OCEAN/Vo)/ 逹瑯(ムック/Vo)

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逹瑯:すげぇ冒険を、すげぇ完璧に個性に変えたなってビックリした。これぞYAFUMIくんの歌詞だってモノをこのアルバムには感じた。

――逹瑯くんは自分も歌詞を書く人間だからこそ言えたんだろうしね。

逹瑯:うん。新しくなった「カップラーメン ジェネレーション」は、すげぇ冒険したなって思ったんですよ。オシャレなピアノロックにカップラーメンっていうめっちゃポップなワードを乗せちゃうって、すごく斬新だと思うんです。“すげぇ、こうきたか!”って。最初はそこがなかったんですよ。オシャレなロックにピッタリな歌詞が乗ってて。すごくハマりも良かったんですけど、なんか普通過ぎちゃうなって思ったんです。

YAFUMI:うん。最初に聴かせたときそう言ってくれたもんね。

逹瑯:そう。悪かった訳じゃないんですよ。むしろハマり過ぎてたっていう。

――でも、私も最初にLAID BACK OCEANを聴かせてもらった後に逹瑯くんに言ったのが、“この曲調にこの歌詞! っていうとこがすごくいいよね! 「永久歯」とかグゥッって心ん中に入ってきた”って言ったんですよ。

逹瑯:うん。言ってたね。ホント、LAID BACK OCEANの魅力ってそこかなって思うからね。この歌詞でタイトルが「永久歯」っていうのもいい。歌詞をちゃんと見ると“あ、なるほどね”って納得するっていう。

――そうそう!

逹瑯:俺が1番好きな歌詞は「何も起こらない日の希望」かな。すげぇ好きだったな、この歌詞。

YAFUMI:すげぇ嬉しい(笑)。

――個人的に「カップラーメン ジェネレーション」ももちろんのこと、「土の記憶」とか相当ドンズバで好きでしたね。曲調はオシャレなんだけど、ただの綺麗なロックじゃない泥臭さがあって。

逹瑯:解る解る。シャレオツなんだけど、草食系じゃない匂いするもんね。

YAFUMI:あ、バレた(笑)? やっぱ草食系にはなりきれないっていう。

逹瑯:牙は隠しきれないぞっていう。

――野獣系なとこが出ちゃうぞと。

YAFUMI:そうそう(笑)。いやいや、牙なんて持ってないっす(笑)! 農耕民族ですから。田畑を耕しリンゴ(※ジャケットでリンゴを持って写っています)を育て、質素倹約につとめ生きています(笑)。

逹瑯:そんな人はカップラーメン食いませんから(笑)!

YAFUMI:あはははは。だよね(笑)。「カップラーメン ジェネレーション」はね、バンド内でも意見が二つに別れたんですよ。最初この曲「Take Me Back」っていうタイトルの曲だったんですけど、メンバーに“この曲のタイトル「カップラーメン ジェネレーション」にしようよ”って言ったら、メンバーがすごい嫌な顔したんですよね。

逹瑯:たしかに、カップラーメンってチープで庶民的なアイコンだから、ロックチューンの歌詞やタイトルに使うのはすごく難しいと思うんですよ。なんていうのかな、笑いに走るならばすごくいいアイコンだったりもするけど、真面目な歌詞の中に用いようとすると、使い方がすごく難しくなってくると思うから。でも、すごく上手くまとめてますもんね。すげぇなって思いましたもん。これ、なかなかできるもんじゃないっすよね。冒険した方がいいかもっていう感想は言わせてもらったけど、ここまでの冒険は思いつかなかったし、すげぇ冒険を、すげぇ完璧に個性に変えたなってビックリしたんですよ。これぞYAFUMIくんの歌詞だってモノをこのアルバムには感じたし、これがLAID BACK OCEANの個性になってると思いますね。ホント、すげぇカッコイイと思う。

YAFUMI:なんかすげぇ嬉しいんだけど(笑)。ありがとう。

――なんかすごい的確なアドバイスをした恩人みたいになってるな、逹瑯。

逹瑯:いやいやいや(笑)。

YAFUMI:いや、ホントっすよ先輩! ありがとうございます!

逹瑯:いやいやいや(笑)。たぶんね、さっき俺も歌詞を書く人間だからこそ言えたアドバイスかもねって言ってたでしょ、そこホントにそうだと思うんだよね。俺はムックが最初のバンドだから経験がないけど、YUTAROくんと話してても思ったんだ。前のバンドを解散して次にバンドを始めるときって、すごく悩むと思うんですよ。その前のバンドの色を払拭するにしても、自分たちの個性そのものだった訳だから、そこまでの方向転換ってなかなかできないというか。同じ人間だからね。他のバンドに自分だけが入るってのとはまた訳が違うから。だからどうすべきかすごく悩んでるなって思ったっていうか。実際自分もバンドやってるから、その気持ちがすげぇ解ったんですよ。それで正直に言ったっていうか。っていう真面目な話をするときが年に1回くらいはあるんですよ、俺にも。

YAFUMI:あはははは。じゃぁその年に1回に当たっちゃったんだ(笑)。

逹瑯:そう。事故みたいなもんです(笑)。

――それはいい事故だったね(笑)。

YAFUMI:いい事故だった(笑)。

――LAID BACK OCEANを結成したときから、ピアノを主体としたロックにしたいと思ってたんですか?

YAFUMI:どちらにしてもずっとピアノを軸にしたロックにしたいと思ってやってるんだけど、最初はツイン・ヴォーカルにしようかなと思ってた時期もあったくらいで。

逹瑯:あ、そういえばその頃も聴かせてもらって、“ツイン・ヴォーカルの意味あります?”って言った覚えがあるな、俺(笑)。

YAFUMI:言ってた言ってた(笑)。なんか、他にないモノやりたかったんですよね。だからいま逹瑯くんが言ったみたいに、すごく試行錯誤したんだと思うんですよね。

逹瑯:すごく悩むでしょうね。けど、そこからカップラーメンはすごいっすよ! それに、バンド名もね。去年の9月に大阪のなんばハッチでやったムック主催の<えん>っていうイベント・ライヴに出てもらったんだけど、そのときに一応バンド名が必要だからっていって、急遽付けてもらったんですよね。

YAFUMI:そういえばそうだった。その話こそ今日の対談で話すべきなんじゃないの? その頃は、バンドは結成はしてたけど、まだシークレットでライヴやってたからバンド名がない状態だったんですよ。でも、<えん>で告知するのにバンド名がないとダメだって話になって。バンド名が欲しいっていう連絡があって、時間もない中で決めたっていう。

逹瑯:仮のバンド名でもいいから下さいって話だったんだけど、後々YUTAROくんから電話きて、“結局あのままのバンド名で活動することになったよ~”って(笑)。もう、“ゴメン! ウチらのせいで無理矢理バンド名決めさせちゃったね”みたいなことになっちゃって(笑)。

YAFUMI:あははは。バンド名ってやっぱ大事だから、2年3年ずっといいなと思ったバンド名候補をパソコンのフォルダに100個くらい溜めてあったんですよ。LAID BACK OCEANはその中の一つだったんだけど、最終的に「LAID BACK OCEAN」と「KARATE LESSONS」っていうのが残って。

逹瑯:はっ!? KARATE LESSONS!?

YAFUMI:そう(笑)。

逹瑯:歌詞には、もうちょっとパンチある方がいいって言いましたけど、そのバンド名パンチあり過ぎじゃないっすか(笑)!? KARATE LESSONSになってたら、ジャケット写真で絶対にリンゴは持ってないっすよね!

――そこ!?

YAFUMI:あはははは。でも、たしかにKARATE LESSONSになってたらジャケット写真で絶対に持ってないね、リンゴ(笑)。

⇒NEXT INTERVIEW-3

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