ソノダバンド、言葉以上に心に迫るツアーファイナル

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2011年5月31日、2011年最もブレイクが期待できる新人アーティストに選ばれてたソノダバンドの「ルネサンスツアーII」ツアーファイナルが開催された。場所は、東京フォーラム。

◆ソノダバンド画像

開演前には、メンバーの写真が流されていたよう。私は開演ギリギリの入場になってしまったので、観ることができなかったのが残念。彼らの成長が分かるような写真だったそう。

19:10スタート。まるで、男6人で海でも遊びにいくようなラフなスタイルで登場。このナチュラルさがたまらない。自由な服。これも彼らの表現だ。楽器それぞれがメロディを取り、インストなのに歌が聴こえてくるよう。曲の後半では会場から手拍子。そしてフェイドアウトすると思いきやきっちりラストを決めた「Trust Your Groove」。続く「sayonara(さざ波に寄せて)」ではチェロが歌う。そこにバイオリンが絡んでくる。チェロとバイオリンというと、クラシックの世界。だけど、これはポップス。オーケストラではなくバンドだ。リズムを刻むのはベースとドラム。

MCでは、ツアーで8ヶ所をまわって東京に戻ってきましたと。デビューしてから初めてのツアー。とても良いものになったと。後半すごいことになっていると宣言。そして、東京は2部構成で行い、1部では「静」、2部では「動」を表現すると。

「素晴らしき朝帰り」は、とてもすがすがしい曲。朝帰りというと、飲み明かしたイメージが強い私(私だけ?)。だけどこの曲は、何かをやり終えて外に出たら新品な一日がそこにあったという新鮮さを感じる曲。朝帰りってこういうのもありだな~と実感。インストのタイトルってとっても興味深い。「悲しい太陽」は、Jazzテイストでピアノが歌う。アドリブのようで考え抜かれた音の集合。

MCでは、ライブ開始前の写真についてコメント。「僕たち意外と垢抜けた?」と。続いて、園田による即興のピアノソロがスタート。そこにメンバーが加わっていき、「光、透明、または情熱」が始まる。1部ラストは、男6人ワゴンに乗って、どこかへ遠くへ旅に出かけそうな曲。

10分の休憩をはさみ、2部へ突入。「動」が始まる!「千鳥足のススメ」は、おもちゃ箱をひっくり返したような曲。ブリキの兵隊とか子供の頃に大事にしていたぬいぐるみとかに出会えそう。

「デマゴーゴス」は、ロックっぽくスタート。元気な曲が続く。さすが「動」だ。そんななかで、「道草のススメ」はバラード。夕焼けをイメージさせる。歩いて帰る河原とか。バラードでは私の妄想が始まる。いつも遠く見えた道。でも、その道が終わらなかったことはない。その時々の目的の場所にたどり着いたから、道を歩ききったからこそ今私たちはここに居るんだ。

そして、ボサノバアレンジで「真赤な太陽」。2月に行われた<HIBARI 7 DAYS>を思い出す。そして、曲の後半はなんと美空ひばりさんの映像とのコラボレーション。1967年にブラジル・サンパウロでの映像だ。そう、ゲストが美空ひばりさんというゴージャスなライブだ。

ソノダバンドのコンサート(いや、ライブ?)に初めて行ったときに驚いたのは、総立ちになること。今回も総立ちで!「Take Me To The Party」。タイトル通り、パーティに行くような曲。それにしても、インストのタイトルってどうやって付けるのだろう? とても気になる。

「はしれ、はしれ」は、ロックだ。どこまでも走る。これを聴きながら思ったのは、歩くのではなく走るのには必ず理由があるということ。走ることって非日常。理由があり目的があって、そこへ急ぐ。人が走るとき、そこには何かが必ずある。もちろん「走る」ことが目的ということも含めて。そして、「走る」ことを意識している人は、違う世界を見る切符を持っているのかもと思う。

そして本編ラスト。彼らの熱を感じる。「Catch The Rainbow!」。7色の虹は、色と色がせめぎ合って存在しているのかもと思う。境界線があって隣同士に並んでいるのではなく、色が融合しつつ虹全体を作っているのかと。色と色の間はきっとかなり濃密だ。アンコールは、テクノっぽい音? 境界線があるこちら側と向こう側を行ったりきたりする感覚。

そして、MC。今日のライブをそのまま聴くことができるUSBならぬQSB(Quick Sonoda Band)の発売をすると。編集一切なしの音源と秘蔵写真や秘蔵動画などが入れられたもの。なんとそれが3,000円。最後は、語りかけてくれるように。優しく包んでくれる。音で語る彼らは、とてもおしゃべりだ。そして、言葉以上に心に直球で迫ってくる。

<ルネサンスツアーII>
2011年5月31日
1st
1.Trust Your Groove
2.sayonara(さざ波に寄せて)
3.素晴らしき朝帰り
4.悲しい太陽
5.ねじれた手紙
pf~
6.光、透明、または情熱
7.Spanish Ecstasy
~休憩~
2nd
1.千鳥足のススメ
2.デマゴーゴス
3.出たとこ勝負
4.道草のススメ
5.真赤な太陽(Bossa~ひばりさんver.)
6.Tango-Fragments
7.Take Me To The Party
8.はしれ、はしれ
9.Catch The Rainbow!
En
1.Soul River
2.C'est la vie

「ルネサンスツアー part2」
各曲¥200(tax in)
※ライブ音源iTunes限定配信
1.Lad Call_20110520
2.僕のスウィング_20110520
3.光、透明、または情熱_20110520
4.地理学者のワルツ_20110520

「ルネサンスツアー part1」
各曲¥200(tax in)
1.Trust Your Groove_20110429
2.悲しい太陽_20110429
3.出たとこ勝負_20110423
4.C'est la vie_20110430

<情熱大陸 SPECIAL LIVE SUMMER TIME BONANZA '11 10th Anniversary>
7月30日(土)@大阪・万博記念公演もみじ川芝生広場
開場11:00/開演12:30/終演19:00予定※雨天決行、荒天中止
チケット料金:ブロック指定(レジャーシート付・自然文化園入場料込) \8,500 
小学生(レジャーシート付・自然文化園入場料込) \1,050*未就学児童無料
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888

8月6日(土)@東京・夢の島公園陸上競技場
開場11:00/開演12:30/終演19:00予定※雨天決行、荒天中止
チケット料金:ブロック指定・レジャーシート付き \8,500 
小学生・レジャーシート付き \1,050*未就学児童無料
[問]キョードー東京 0570-064-708、キョードー横浜 045-671-9911
http://www.mbs.jp/jounetsu/live/2011/

タイトル:「光、透明、または情熱」
VICB-35027 1,050(税込)
1.光、透明、または情熱
2.地理学者のワルツ

◆ソノダバンド・オフィシャルサイト
◆ソノダバンド公式サポーターズクラブ "Rainbow"
◆ソノダバンド・レーベルサイト
◆ソノダバンドブログ
◆園田涼の個人ブログsonodiary

[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/
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