屋根宮大工の遺伝子をも受け継ぐフランス在住姉弟ユニット・yaneka
フランスを拠点に活動する姉・Chiyakoと弟・Yuichiroからなるユニット・yaneka(家根嘉)が、アルバム『All in the air』を2011年5月18日に日本先行リリースした。
yanekaは、2005年にヴォーカルで作詞 / 作曲を担当するChiyakoとギターおよび作曲 / プログラミング+エンジニアリング担当を担当するYuichiroにより結成されたユニットだ。彼らはユニット結成直後に渡英。2008年からはフランス・パリに拠点を移し、スウェーデン、フランス、イギリス、イタリア、モナコなどをまわるヨーロッパツアーなど、ライヴ活動を精力的に行なっている。
ロックやポップスはもとより北欧音楽や民族音楽、クラシック等幅広い音楽を敬愛する彼らが放つ新作『All in the air』は、「陰と陽」、「静と動」、「優しさと冷たさ」など相反する両極、もしくは、緊迫感の中に見える光を感じるような、そんな作品。さまざまな音楽ジャンルを自身の中で消化し、自分たちの音として再構築した世界を我々に提示してくれるはずだ。
今回、日本リリース前におこなわれたヨーロッパツアーでは、2000人規模のホールでも成功を収め、各国メディアでも大きく取り扱われた。また今後は、フランスとスウェーデンでのリリースが予定されているほか、彼らの呼びかけから超大物ゲストを迎えた日本復興チャリティーライヴも行なわれる予定となっている。
シガー・ロスやビョーク、モグワイ、カイトといったあたりにも比類する本格派な音に加えて、海の向こうでのスケールの大きな展開。日本では、まだレコード店の早耳なバイヤーくらいしか知らない彼らだが、今後、必ずや話題になるユニットなので、洋楽ファンは特に注目しておいてもらいたい。
なお、yaneka=“家根嘉”とは、能楽堂や神社仏閣などを作ってきた、彼らの先祖代々から続く屋根宮大工(桧皮葺師)の屋号。彼らはその17代目にあたる。しかし彼らは桧皮葺師としてではなく、音楽でその名を継承することを決意。そんな意味も込められたユニット名である。
◆yaneka オフィシャルサイト