8otto「一度燃え尽きてさらに燃え尽きよう」
8otto(オットー)がレーベル移籍、2年半ぶりのオリジナル・アルバム『Ashes To Ashes』を3月9日にリリースする。2007年にアルバム『Real』でメジャー進出した彼らは、2008年夏には自主フェス<080808>を敢行、9月には3rdアルバム『HYPER,HYP8R,HYPER』を発表するものの、2010年に入り突然の活動休止を発表。10ヶ月の充電期間を経て、2010年秋にライヴ活動を再開し、年末には韓国でのイベント出演を果たすなど、勢力的な活動を始めたところだ。
◆8otto画像
レーベルをLively Upへ移籍し、発表される2年半ぶりのアルバム。彼らはこの期間、さまざまな経験を積んで完成までたどり着いたという。
TORA:活動休止したのは、別にメンバー同士の関係がギスギスした訳ではなくて、もう一度音楽抜きにして友人に戻りたかったというか。
マエノソノ:デビューしてからずっとライヴとレコーディングの繰り返しだった。余裕ないまま走り続けていた感じだったから。
リョウ:これまでずっと締め切りに追われて、完全に納得のいく音にならないまま曲を発表してしまうこともありましたからね。
マエノソノ:4人でバーンって音を鳴らすことの喜びを忘れていたんですよね。今ではそれを取り戻せた気がするし。またこの2年半の間にセイエイやTORAは曲を作り始めたし。
セイエイ:休止中に自分のできることを増やしたかったんですよね。何かあった時に、すぐにアイデアを出せるように。
活動再開時期である10年秋からレコーディングがスタートした。
マエノソノ:今回は、時間などの制約がない自由な環境のなかで制作できた。その代わり自分達が曲に背負う責任が重くなってきた。だから、何か足りないなって感じたら、その都度いろんなアイデアを試して曲をブラッシュアップしていったって感じ。結果、最初は15曲くらい候補があったんですけど、納得のいくものに仕上がった9曲を収録しました。
セイエイ:特に2年半ぶりのアルバムだからとか、レーベル移籍したからとか考えず、いつも通り「いい演奏をする」ことだけを考えてレコーディングした。結果、これまでのなかで一番純粋にカッコいいと思える作品に仕上がりましたね。
リョウ:難しいことなんて考えずに、とにかくカッコいい音を追求しただけ。今回は自然にバンドらしさを表現できたと思います。
TORA:これまでと何が変わったのか?と聞かれても、正直自分達自身で具体的に答えることが難しいんです。ただ言えるのは、結成当時の気持ちをこのアルバム制作を通じて取り戻せた気がするんですよね。
自らの初期衝動や現在のエモーションを閉じ込めた今作を『Ashes To Ashes』と名付けた。
マエノソノ:完成した時、このアルバムはバンドにとってひとつの節目であり、また新しい始まりになる気がした。つまり第一期の終わりであり、第二期の始まりでもある作品だと。それをうまく表現できる言葉を探していたところ、TORAがこのアイデアをくれたんです。「灰から灰へ」っていう意味なんですけど、響きがカッコよかったところもありますし、また一度燃え尽きてさらに燃え尽きようとするバンドの姿勢がうまく表現できているなと思った。過去の作品はすべて自分がタイトルを考えてきたんですけど、この言葉は全く思い浮かばなかったですね。
タイトルのみならず、制作全般にわたってメンバーそれぞれがアイデアを提案した本作では、収録の「Brush Up」ではヨシムラ セイエイが、「Ready or Not」ではリョウがソングライティングに携わり、また女性シンガーitscoへ2008年に提供した楽曲のセルフカバーである「手のなる方へ」ではサイケデリックでイノセントな音色を展開。さらに6分に及ぶ「Respect」では、レゲエの要素を取り入れながらスリリングなジャム・セッションを披露するなど、これまでの8ottoサウンドにはないエッセンスがふんだんに楽しめる。
TORA:これまでって、マエソン(マエノソノ)の存在ありきで音を作ってきたんですよね。それはそれでよいものが生まれていたんですけど。今回は4人が同じだけ音に対して責任を持つようになったというか。自分はこの曲でギターをどう演奏すればいいのか?より真剣に考えるようになった。結果、以前よりバンドらしい関係性になって、曲を完成させることができたんですよね。
マエノソノ:「Respect」に関しては、当初はもっと長くて8分くらいだった。それを何とか6分にまで削ったという(笑)。基本的にザ・ビートルズの楽曲のように、3分前後で曲を終わらせるのがベストだと思ってはいるんですけどね。またレゲエに関しては、これまでずっと好きで取り入れたいと思っていた要素だったんですけど、いろいろ経験を積んでようやく表現できるようになったかな?と思い、取り入れてみました。うまく表現できているか、わからないけど(苦笑)。
新しさのある一方で、「You Just Not Only One」を筆頭に、彼らの持ち味である体中をヒリヒリさせるようなアッパー・チューンも収録。しかし、これまでの作品と聴き比べると、圧倒的にメロディや言葉が胸に迫ってくる。
マエノソノ:今までヴォーカルって、他よりちょっとメッセージ性の強い「楽器」みたいな意識でいたんです。でも、今回はライヴはもちろん日常においても、耳にした人が原始的な反応をしてくれるものを作りたかった。だから、アルバムでは子供も一瞬にして楽しめるようなフレーズを取り入れるように意識しましたね。また、日本のオーディエンスってライヴで合唱したりするのに抵抗感がある人が多いじゃないですか。でも手拍子だったら、照れることなく曲に参加してもらえるのかなって思い、「Hand Clap MF」のイントロに入れてみたりとか。聴いている人も、楽しさを共有できる音作りを心がけましたね。
大衆性とクリエイティビティを絶妙のバランスで表現したのが、このアルバムだと言えるのだろう。
マエノソノ:今までってできるだけ、バンドのカッコいいところだけを音にしようと考えてきた。でも、オレら常に完璧な人間じゃないし。できてない部分がたくさんある。このアルバムでは、そういった部分も包み隠さず表現し、納得のいくものが出来たんです。そのことで、今この瞬間でしかできないことを追求していきたいって気持ちになれた。今後は、4人だけで演奏するといった形態にこだわらず、自由に音楽を表現していきたい。例えば、全曲BPM100超えのスピード感のある作品を作ってみたりとか、逆にアコースティック・アルバムでもいいし。このバンドだったら、何でもできそうな気がするんですよね。
『Ashes To Ashes』
2011年3月9日発売
DDCB-14014 ¥2415(税込)
・You Just Not Only One
・Generation 888
・Hand Clap MF
・Brush Up
・A.O.
・Ready or Not
・NY Flow
・Respect
・手のなる方へ
◆8otto画像
レーベルをLively Upへ移籍し、発表される2年半ぶりのアルバム。彼らはこの期間、さまざまな経験を積んで完成までたどり着いたという。
TORA:活動休止したのは、別にメンバー同士の関係がギスギスした訳ではなくて、もう一度音楽抜きにして友人に戻りたかったというか。
マエノソノ:デビューしてからずっとライヴとレコーディングの繰り返しだった。余裕ないまま走り続けていた感じだったから。
リョウ:これまでずっと締め切りに追われて、完全に納得のいく音にならないまま曲を発表してしまうこともありましたからね。
マエノソノ:4人でバーンって音を鳴らすことの喜びを忘れていたんですよね。今ではそれを取り戻せた気がするし。またこの2年半の間にセイエイやTORAは曲を作り始めたし。
セイエイ:休止中に自分のできることを増やしたかったんですよね。何かあった時に、すぐにアイデアを出せるように。
活動再開時期である10年秋からレコーディングがスタートした。
マエノソノ:今回は、時間などの制約がない自由な環境のなかで制作できた。その代わり自分達が曲に背負う責任が重くなってきた。だから、何か足りないなって感じたら、その都度いろんなアイデアを試して曲をブラッシュアップしていったって感じ。結果、最初は15曲くらい候補があったんですけど、納得のいくものに仕上がった9曲を収録しました。
セイエイ:特に2年半ぶりのアルバムだからとか、レーベル移籍したからとか考えず、いつも通り「いい演奏をする」ことだけを考えてレコーディングした。結果、これまでのなかで一番純粋にカッコいいと思える作品に仕上がりましたね。
リョウ:難しいことなんて考えずに、とにかくカッコいい音を追求しただけ。今回は自然にバンドらしさを表現できたと思います。
TORA:これまでと何が変わったのか?と聞かれても、正直自分達自身で具体的に答えることが難しいんです。ただ言えるのは、結成当時の気持ちをこのアルバム制作を通じて取り戻せた気がするんですよね。
自らの初期衝動や現在のエモーションを閉じ込めた今作を『Ashes To Ashes』と名付けた。
マエノソノ:完成した時、このアルバムはバンドにとってひとつの節目であり、また新しい始まりになる気がした。つまり第一期の終わりであり、第二期の始まりでもある作品だと。それをうまく表現できる言葉を探していたところ、TORAがこのアイデアをくれたんです。「灰から灰へ」っていう意味なんですけど、響きがカッコよかったところもありますし、また一度燃え尽きてさらに燃え尽きようとするバンドの姿勢がうまく表現できているなと思った。過去の作品はすべて自分がタイトルを考えてきたんですけど、この言葉は全く思い浮かばなかったですね。
タイトルのみならず、制作全般にわたってメンバーそれぞれがアイデアを提案した本作では、収録の「Brush Up」ではヨシムラ セイエイが、「Ready or Not」ではリョウがソングライティングに携わり、また女性シンガーitscoへ2008年に提供した楽曲のセルフカバーである「手のなる方へ」ではサイケデリックでイノセントな音色を展開。さらに6分に及ぶ「Respect」では、レゲエの要素を取り入れながらスリリングなジャム・セッションを披露するなど、これまでの8ottoサウンドにはないエッセンスがふんだんに楽しめる。
TORA:これまでって、マエソン(マエノソノ)の存在ありきで音を作ってきたんですよね。それはそれでよいものが生まれていたんですけど。今回は4人が同じだけ音に対して責任を持つようになったというか。自分はこの曲でギターをどう演奏すればいいのか?より真剣に考えるようになった。結果、以前よりバンドらしい関係性になって、曲を完成させることができたんですよね。
マエノソノ:「Respect」に関しては、当初はもっと長くて8分くらいだった。それを何とか6分にまで削ったという(笑)。基本的にザ・ビートルズの楽曲のように、3分前後で曲を終わらせるのがベストだと思ってはいるんですけどね。またレゲエに関しては、これまでずっと好きで取り入れたいと思っていた要素だったんですけど、いろいろ経験を積んでようやく表現できるようになったかな?と思い、取り入れてみました。うまく表現できているか、わからないけど(苦笑)。
新しさのある一方で、「You Just Not Only One」を筆頭に、彼らの持ち味である体中をヒリヒリさせるようなアッパー・チューンも収録。しかし、これまでの作品と聴き比べると、圧倒的にメロディや言葉が胸に迫ってくる。
マエノソノ:今までヴォーカルって、他よりちょっとメッセージ性の強い「楽器」みたいな意識でいたんです。でも、今回はライヴはもちろん日常においても、耳にした人が原始的な反応をしてくれるものを作りたかった。だから、アルバムでは子供も一瞬にして楽しめるようなフレーズを取り入れるように意識しましたね。また、日本のオーディエンスってライヴで合唱したりするのに抵抗感がある人が多いじゃないですか。でも手拍子だったら、照れることなく曲に参加してもらえるのかなって思い、「Hand Clap MF」のイントロに入れてみたりとか。聴いている人も、楽しさを共有できる音作りを心がけましたね。
大衆性とクリエイティビティを絶妙のバランスで表現したのが、このアルバムだと言えるのだろう。
マエノソノ:今までってできるだけ、バンドのカッコいいところだけを音にしようと考えてきた。でも、オレら常に完璧な人間じゃないし。できてない部分がたくさんある。このアルバムでは、そういった部分も包み隠さず表現し、納得のいくものが出来たんです。そのことで、今この瞬間でしかできないことを追求していきたいって気持ちになれた。今後は、4人だけで演奏するといった形態にこだわらず、自由に音楽を表現していきたい。例えば、全曲BPM100超えのスピード感のある作品を作ってみたりとか、逆にアコースティック・アルバムでもいいし。このバンドだったら、何でもできそうな気がするんですよね。
『Ashes To Ashes』
2011年3月9日発売
DDCB-14014 ¥2415(税込)
・You Just Not Only One
・Generation 888
・Hand Clap MF
・Brush Up
・A.O.
・Ready or Not
・NY Flow
・Respect
・手のなる方へ
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