第一期Galileo Galileiの集大成、1stフル・アルバム『パレード』堂々完成

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Galileo Galilei

第一期Galileo Galileiの集大成バンドの歴史、ここにあり 待望の1stフル・アルバム『パレード』2011.2.16 in store

INTERVIEW

最初の頃は、ガリレオのメンバー以外みんな敵だと思ってたし、
絶対心許さないぞ、嘘を言ってやろう、ぐらいの気持ちでした。

――雄貴くんは作曲者として、曲を作り始めた頃から今に至るまで、曲やメロディという点で変化は感じてます?

雄貴:初期というか、「管制塔」を作った頃は(聴いていた音楽の)ベースが邦楽だったので、邦楽のカッコいいJロックを作ろうという気持ちでやってたんですけど、今はいろんな音楽を聴くようになってから時間がたってるんで、邦楽洋楽がどうだということではなく、自分たちが素晴しいと思うものにより近づけていきたいと思ってます。俺らはYouTube世代なので、YouTube大好きなんですよ。家にいる時もずっとYouTubeいじってたり、レコーディング中にもYouTubeを見すぎて怒られたりとか(笑)。それぐらいずっといろんな音楽を探しているので、いいバンドをいっぱい知ってる自信はすごくあって。素晴しいものを知ってるから、それを聴いた自分たちの答えをちゃんと届けたいし。ガリレオのファンの人って若い女の子とかが今は多いんですけど、聴いてる音楽が正直すごく狭かったりするんですよ。それが悪いとかそういうことではなくて、そういう人たちにも俺らがやってることを通して“こういうバンドがいてさ”みたいなことをしっかり伝えていきたいし、ファンの人たちとそういうものも共有していきたいし。ファンの人たちが薦めてくれるバンドも俺は聴いてるし、そういうふうに音楽でどんどん繋がっていきたいという気持ちが強いので、そういうのが伝わればいいなと思って、第二期はそういうことを考えてるんですけど。

――歌詞についてはどうですか? 以前と比べて。

雄貴:歌詞に関しては……俺の体験だったり、俺の中で勝手に作った物語だったりがすごく多いので、その時の気分によるんですよ。“こういう詞を書こう”と思って作ることはほとんどなくて、今もそれは変わらず、書きたいことを書いてる感じなんですけど、あんまり変わってないんじゃないかな。ただ俺という人間自身はこの1年でも考え方がいろいろ変わってるし、特に最初の頃はファイティング・ポーズを取って“俺は変わらないぞ”と思ってたし、ガリレオのメンバー以外みんな敵だと思ってたし、絶対心許さないぞと思ってたし、嘘を言ってやろうぐらいの気持ちだったんですけど、今は全然そんなことなくて、もっと楽しくやろうというところに着地できたので。歌詞もそんな感じというか、楽しんで書こうという感じはあります。

――たとえば“未来”という言葉がありますよね。雄貴くんが中学3年生の時に作った「管制塔」にも、19歳の今作った「僕から君へ」にも使われてますけど、この“未来”という言葉にこめる込めるイメージって、あの頃と今とでは変わりました?

雄貴:そうですね、それはだいぶ変わったというか……「管制塔」を書いた時には“未来”という言葉が宝石のようにキラキラ輝いていて、その言葉が入っていれば曲がキラキラするワードだったんですけど、今は特別なものではなくなったというか。それがいいことなのか悪いことなのかは自分ではわからないですけど、もっと力強いものになったと思います。輝かなくなったという意味ではなくて。

岩井:現実っぽくなってきた。

雄貴:うん。宝石じゃなくなって、すごく硬い石になったというか……今までは“未来”というものが、自分の中のキラキラしたただのイメージというか、希望だったんですけど、今はそうじゃなくて、進んで行く道でしかなくて。「管制塔」を今歌う時はそういう気持ちで歌ってるし、今回新しくレコーディングした時も、最初に歌っていた時のキラキラした気分というよりは、もっとエモーショナルに歌ったというのはすごくあります。

――これからも自然に変わっていきそう?

雄貴:そうですね。ずっと1~2個ぐらいのことを考えるのにすごく精一杯だったので、そういうのが歌詞に表われてると思うし、あんまり余裕のある歌詞じゃないというのは、第一期の特長としてあると思います。俺は今年二十歳になるし、二十歳になったのに十代のフリして曲を書いたって全然いいものは生まれないと思うので。二十歳になったら二十歳の曲を書きたいと思ってるし、その時の曲を書きたいというところにはこだわってます。背伸びをするのはサウンドだけでいいと思ってるんで。

――では最後に、アルバムをずっと待っていたリスナーへのメッセージを。

岩井:自分たちにとっても聴いてくれる人にとっても、Galileo Galileiの名刺というか、これを聴いてくれればわかります、というアルバムになったと思うので、胸を張ってリリースできます。ぜひ聴いてほしいです。

佐孝:バンドの歴史ここにあり、です。

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