TETSUYA、9年の歳月を経て2ndアルバム『COME ON!』完成

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TETSUYA

2nd Album『COME ON!』2011.01.05 OUT!

INTERVIEW

L'Arc~en~Cielへのオマージュを歌うのは必然かなと思って書きました。

――「Are you ready to ride?」のようにライヴの光景が見えてくる曲もあれば、「In My HEART」のように深く染みこんでくる曲もあります。この「In My HEART」には“虹”という言葉が入っていますが、これは?

TETSUYA:L'Arc~en~Cielへのオマージュとして歌詞を書きました。ある時にレコード会社の社長に言われたんですよ。「L'Arc~en~Cielが2011年で結成20周年でしょ。そのアニバーサリーイヤーにバンドを作ったリーダーのTETSUYAがL'Arc~en~Cielへの想いを歌うのがいいんじゃないの?」って。“あぁなるほどな”って。「In My HEART」の原型はL'Arc~en~Cielにつながる曲でもあったんですよ。

――というと?

TETSUYA:1999年に<1999 GRAND CROSS TOUR>をやったじゃないですか。あのライヴってお台場の更地に一からステージを組んだんですが、2日間で25万人集まってくれた夏の夢のような空間で……。その直後の9月にたまたま車で更地になったその場所を通ったら、ちょっと切なくなって、あの夏の思い出が蘇ってきて、そのときにふっと出てきたメロディが原型になってるんです。そういう意味もあって、L'Arc~en~Cielへのオマージュを歌うのは必然かなと思って書きました。

――この曲の他にも、「流れ星」を始めとして、歌詞が深く染みてくる曲がたくさん入っています。歌詞を書く作業にはかなり時間をかけたのではないですか?

TETSUYA:いや、今回すごく早く書けたんです。レコーディング・スタジオのコントロール・ルームでギター録りのジャッジをしながらも書いていて。4~5時間で、「あ、1曲書けた!」みたいな(笑)。自分でもびっくりするくらい、どこでも歌詞を書けるなと思いました。

――どうしてそんなに早く書けるようになったのでしょうか?

TETSUYA:なんか目覚めたんじゃないですか(笑)。でも、微調整には時間をすごくかけるんです。「ホントにこれでいいのかな?」って毎日見直すから。しかもいろんな時間帯で見直します。夜中に見直すのと、朝見直すのでは感じ方が違うし。そうやって直して直してやっと完成する。だから8割9割はわりとすぐできるけど、そこから1割2割をじっくり時間かけて最終型に仕上げていく。歌のレコーディング直前に直したりもしますから。

―― 一切、妥協せずに細部まで練り上げているわけですね。

TETSUYA:どんな部分においても何ひとつ手を抜いてないし、ミックスダウンも2度3度と自分の納得がいくまでやり直した曲もあるし。マスタリングだって、3回くらいやり直してます。だからどの曲も可愛いですね。

――歌の表情もさらに豊かになっていると感じました。

TETSUYA:ツアーをやったことが大きかったんだと思います。歌が全然違う。客観的に聴いても、歌がすごく良くなったと思います。今、過去の音源を聴くと、ちょっとヴォーカルが弱い気がするんですよ。それもあって、本格的なレコーディングに入る前にツアーをやりたかったんです。本当に1stツアーはやって正解でした。

――TETSUYAさんのギターも印象的でした。歌の延長みたいなギターですが、ギターへのこだわりは?

TETSUYA:ソロはちょっと自信ありますよ(笑)。印象に残る、口ずさめるフレーズを弾けたかなと思ってます。僕はベーシストなんで、テクニック的にはすごいフレーズを弾くことはできないですが、ベーシスト史上最強のギターソロは弾いてると思います(笑)。

――「lonely girl」ではガットギターも弾いています。

TETSUYA:いろんなことに挑戦したくて。その曲に合ったギターを探すのも大変なんですよ。あの音が欲しいと思ってもなかなかその音を出せる楽器に出会えないですから。それが今回はすごくタイミングが合って、ちゃんとイメージ通りの音を出せる楽器と巡り会えた。それも必然だなって思います。

――徹底的にこだわって作る中で、たくさんの必然を引き寄せて、完成させた作品ということになるのではないですか?

TETSUYA:実は前のアルバム『Suite November』を作り終えた時に、次はこういうアルバムになるだろうって見えていたんですよ。自信もあった。でもこの9年の間に、2~3枚アルバムを出しちゃってたら、TETSU69名義、もしくはtetsu名義のものがたくさん世の中に存在していたわけで。2ndアルバムまで9年かかりましたけど、このアルバムはTETSUYAに名前が変わるのを待ってたのかなって。今はそう思います。

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