美しき技巧派ヴァイオリニスト・松田理奈、16歳からの夢を叶える
美しさと実力を兼ね備えたヴァイオリニスト・松田理奈がアルバム『イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品27』をリリースした。彼女にとって、この作品はとりわけ想い入れの強いものとなっているようだ。
◆松田理奈のアーティスト画像
「イザイは身近な存在。安心感を抱かせてくれる作曲家です。」── 松田理奈
2010年、ドイツ・ニュルンベルク音楽大学大学院を主席で卒業。デビュー当時から一途な演奏で大きな話題を集めてきたヴァイオリニスト・松田理奈にはひとつの大きな夢があった。16歳の時にトッパンホールのデビュー・シリーズで弾いたイザイの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ」の全曲を10年後の26歳になった時に弾いてみたい、という夢である(ちなみに16歳時には第2番、第4番を披露した)。
2010年9月で25歳になった松田理奈。この夢を叶えるのは来年と思っていた矢先に今回の『イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ』のリリースが決定したのだ。それも全曲録音という形で。彼女にとって、イザイのこの作品は、中学1年生の頃からこよなく愛し、コンクールでも演奏してきた。しかし、いざ録音となると神経をすり減らす日々が続き、本人いわく“イザイ痩せ”をするほどだったという。
「イザイはJ.S.バッハの無伴奏作品とは異なり、身近な存在だと感じることができます。全曲演奏の場合も大作に挑むという気持ちではなく、不思議な安心感を抱くことができる。偉大なヴァイオリニストだったため、作品はヴァイオリンを熟知した書法で書かれていますし、演奏しやすい。でも、決して楽ではない。ひとつひとつのキャラクターを理解し、それ相応の演奏をするのは至難の業。ですから、録音で痩せてしまったわけです(笑)」── 松田理奈
表現したい音楽と真摯に向き合い、自分の100%の力で、自分の感じたままに正面から伝えようとする、彼女のストイックなまでの演奏スタイル。そうであるがゆえに、慣れ親しんでいた作品で、16歳の頃からの夢でもあったイザイの作品に挑むというのには、ほかの楽曲に挑戦する以上の想いがあったはずだ。
つまり、そんな松田理奈の想いの詰まったアルバムが、『イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品27』なのだ。
【松田理奈コンサート情報】
<4thアルバム発売記念インストアライヴ実施>
2010年12月11日 13時 開演
会場:渋谷タワーレコード
2011年2月3日 18時半 開演
会場:銀座・山野楽器本店
※ 山野楽器各店で対象商品を予約・購入した際に渡される招待券が必要。
<リサイタル>
2010年12月4日 那須野が原ハーモニーホール(栃木)
2010年12月12日 兵庫県立芸術文化センター(兵庫)
2011年1月22日 しらかわホール(愛知)
<コンチェルト>
関西フィルハーモニー管弦楽団
2010年11月28日 高槻現代劇場(大阪)
日本フィルハーモニー交響楽団
2011年1月7日 大宮ソニックシティ(埼玉)
2011年1月8日 横浜みなとみらい大ホール(横浜)
東京交響楽団
2011年3月19日 かつしかシンフォニーヒルズ(東京)
◆松田理奈 オフィシャルサイト