ボブ・ディラン、総額3億円の絵画展開幕

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ボブ・ディランの絵画展が一般公開に先立ち、東京・六本木でプレス関係者向けに公開された。

◆ボブ・ディランの絵画画像

今回、展示されるのは水彩画の原画21点とリトグラフ、計42点だ。ボブ・ディランが1989年から1992年のツアー中に描き溜めたスケッチを元に、ここ3年間に彩色した水彩画やガッシュ画が展示されている。ツアー・トラックを描いた物や、ホテルの窓から見た街の風景や人物など、身近な物が題材に取られ、中には絵の具だけではなく、コーヒーを使って描いた絵もあるところがディランらしい。

圧巻は会場正面に架けられた高さ122cm×幅92cmという大きさを誇る『Train Tracks(Red Sky)』と題された絵。線路を題材にした絵は他にも4枚あるが、このRed Skyヴァージョンは燃えるような赤で描かれ、線路シリーズの中では一番力強いタッチで見る者を圧倒させる。

▲Train Tracks(Red Sky)
ユニークなのは、今回展示される絵やリトグラフは希望者があれば販売されるという点だ。前述の『Train Tracks(Red Sky)』は最高額の5400万円で、原画は安くても430万円だというから、一般の人にはおいそれと手を出せるものではない。水彩画の原画21点の総額は3億円超というから驚きだ。

一方、ジクレーという最先端のデジタル技術を使ってプリントされたリトグラフは、20万円以下から買えるとのこと。世界で295点のみ複製され、手書きのシリアル・ナンバーとディランのサインが入っているので、これなら大人買いするファンも現れるかもしれない。ちなみに会場ではこれまでの作品を収録した300頁の豪華な画集(¥6300)や、今回展示の作品をパンフレット(1500円)も販売されている。

一部の絵は、額にガラスがなくそのまま展示されている。そばによって見ると、水彩画なのに、油絵のような質感で、ディランの息吹を感じるようだ。ボブ・ディラン絵画展はドイツ・ケムニッツ、ロンドン、コペンハーゲンに続いて日本では初開催。入場は無料なので、六本木方面に行く機会があれば、是非、足を運んで画家としてのボブ・ディランを体感してみてほしい。

(C) William Claxton
そして記念の買い物は、5400万円、20万円、1500円…と、お好きなコースでどうぞ。

<三井住友銀行 presents ボブ・ディラン絵画展>
BOB DYLAN EXHIBITION~THE DRAWN BLANK SERIES~
2010年11月6日(土) ~21日(日)
@六本木ヒルズumu
13:00~20:00
六本木ヒルズ・アリーナ向かい/テレビ朝日社屋1階
入場料:無料
◆ボブ・ディラン絵画展オフィシャルサイト
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