-異種格闘技対談-Ring【round2】第10回/川畑 要(CHEMISTRY)

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-異種格闘対談-Ring【round2】第10回

GUEST 川畑 要(CHEMISTRY) / 逹瑯(Vo) ムック

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逹瑯「ロックは下手でも成立するけど、R&Bは下手じゃ成立しない。すごくスキルが必要とされる音楽ですよね。歌うことで演じるというか」
川畑「まさにですね。僕が一番に思っているとこはそこですからね」

川畑:え!? 休みの日ですか? ジム行ったり、日サロ行ったりしてますね(笑)。

逹瑯:日サロ行くんですか?

川畑:もぉ、日サロは絶対ですね。僕、実は色白なんですよ。

逹瑯:え!? そうなんです?

川畑:はい(笑)。だから、ちょっとでも行かないと、すぐに白くなっちゃうんですよ。

逹瑯:白くなっちゃうとダメなんですか?

川畑:ダメですダメです(笑)。自分がダメなんですよ、白くなると。白くなると元気がなくなっていくんですよ。

逹瑯:あはははは(大爆笑)。

川畑:いや、これ、本当の話で(笑)。もともとが白いから、すぐ落ちちゃうし。

逹瑯:じゃぁ、忙しくて日サロ行けないと焦ってきちゃう感じなんです?

川畑:そうですそうです。スタッフさんに、“俺、ちょっと白くないですか?”って聞きまくっちゃうっていう(笑)。

逹瑯:あははは。

川畑:だから、できるだけ、ナチュラルに焼いて。あ、機械で焼いてるからナチュラルじゃないですね(笑)。

――あははは。じゃぁ、日サロで焼いてる肌は、川畑さんにとっては、もう衣裳の一つでもある感じなんですね(笑)。

川畑:そうですね(笑)。黒くなくちゃなんか落ち着かないし、ステージに立てないっていうか。戦闘服みたいなものというか。

逹瑯:へぇ~。

川畑:でも、逹瑯さんもそうじゃないですか? メイクとか衣裳って、そんな感覚じゃないです?

逹瑯:あぁ、たしかにそうですね。自分じゃあんまり気にしてないっていうか、そこまでじゃないと思ってたんですけど。イベント・ライヴの時に、自分たちの出番がくるまで、出演者のアーティストと話してたんですよ、準備もそこそこな感じの状態で。それで、出番が近づいてきたんで、衣裳に着替えてメイクもちゃんとしてステージに向かったら、ライヴ終わってから、ライヴ前に話してたアーティストに、“全然変わっちゃうんだね。衣裳着てメイクした瞬間に戦闘モードになってたよ”って言われて。あぁ、そうなんだって思ったっていう(笑)。

――ステージの上の逹瑯くんは本当にカッコイイですからね。ライヴ中は。

川畑:あははは。ステージの上は、とか、ライヴ中はカッコイイって、問題発言じゃないです(笑)?

――いやいや。本当に(笑)。

川畑:あはははは。でも、凄く解る気はしますね。カッコイイんだろうな、ステージ。やっぱりメリハリって大事ですもんね。

逹瑯:ですね。川畑さんって緊張するんですか? 歌うとき。

川畑:しますします。毎回しますよ。いまだにめちゃめちゃ緊張しますからね。

逹瑯:そうなんだぁ。

川畑:はい。10年経つ今もダメですね。歌詞とか忘れません?

逹瑯:結構忘れたり間違えたりしますね(笑)。

川畑:やっぱそっかぁ。なんかちょっと安心しました。僕ら二人で歌ってるんで、たまに、堂珍が僕の歌詞を先に歌っちゃうときとかあって(笑)。おいおい、オマエ、そこ俺の歌詞じゃん! そうやって歌ったら、また同じ歌詞を俺が歌わなくちゃいけないじゃん! どうすんだよ! っていう時もあります。

逹瑯:あはははは。それ完全に事故ですよね(笑)。

川畑:完全に事故ですね(笑)。片方が事故ると絶対事故るんですよ。

逹瑯:ですよね! ハモるとこで片方が事故ったら、大事故ですよね!

川畑:そうなんですよ(笑)。

逹瑯:前日まで相当予習しますからね(笑)。

川畑:あははは。僕もです(笑)。心配で心配で(笑)。でも、予習すればするほど焦りませんか?

逹瑯:解る(笑)。俺が一番やっちゃいけないなと思うのは、最後の最後まで不安を残してステージ脇でスタンバイしてる時、その不安な曲の歌詞を、頭ん中に浮かべてみること。それやっちゃうと、確実に途中で“あれ? ここなんだっけ?”とか、“この続きなんだっけ?”って思っちゃうんで、それは絶対にダメだなって思ってますね。

川畑:あははは。それなんかすっごく解る気がします(笑)。ど忘れしちゃうんですよね。

逹瑯:そうそうそう。余計なことは考えちゃダメ。そうだな、自転車乗ってるときと同じ感覚なんだよね。自転車乗ってるときって、自分がペダルこいでるっていう意識ないでしょ。それと一緒。意識しだすとそこに意識がいっちゃうっていう。無になることが大事なんですよ。ね。

川畑:そうそう。本当にそう。無になれてるときって、間違わず、凄くいい歌が歌えるんですよね、不思議と。あぁ~良かったぁ。逹瑯さんもそうなんだ。そこ、すっごい気になってたんですよ。みんなどうしてるんだろう? って。なんか、良かったぁ~、話せて(笑)。僕らは、曲によっては自分たちで歌詞を書いてますけど、“この曲はあの作詞家さんに書いてほしい”っていってお願いすることが多いんで、そこもあるのかな? って思ってたんですよね。僕は音楽を聴くとき、メロで聴いちゃう方なんですけど、長渕さんやブルーハーツは歌詞を聴く感じなんですよね。今回、逹瑯さんの歌詞も読ませてもらいましたけど、すごくいいなって思ったんです。

逹瑯:おぉ、ありがとうございます。

川畑:なんか、すっごいくるなって。凄く好きな歌詞でした。僕らは全曲書いている訳じゃないからスランプってあんまりないですけど、ずっと書いてるとあるんじゃないですか? スランプ。

逹瑯:そうですね。もはやそこも越えましたけどね(笑)。ウチのバンドもギターが歌詞書いたりもするんで、全部ではないんですけど、歌詞にして言いたいことって限られてますからね。でも、そういう意味では、やっぱ、川畑さんは、歌詞が書きたいっていうより、歌がとにかく好きなんでしょうね。

川畑:ですね。とにかく歌うことが好きですね。

逹瑯:むしろ、R&Bというジャンルで歌ってる人達は、とにかく歌が好きで、歌の上手い人ばっかですよね。歌の下手な人っていないですもんね。すごくソウルを感じるというか。同じ歌い手でも、ロックとはまた違う気がする。

――たしかに。歌の下手なR&Bシンガーっていないもんね。歌の下手なロック・シンガーっているけど。

逹瑯:そうそうそう。ロックは下手でも成立するからね。でも、R&Bは下手じゃ成立しない。すごくスキルが必要とされる音楽ですよね。歌うことで演じるというか。

川畑:まさにですね。僕が一番に思っているとこはそこですからね。ロックは、もっとエモーショナルな世界だったりしますもんね。

逹瑯:そうなんですよね。

――まさに、異種格闘技ならではのいい話しできてますね、逹瑯さん。

逹瑯:ほんとほんと(笑)。

川畑:あははは。良かった(笑)。

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