-異種格闘技対談-Ring【round2】第10回/川畑 要(CHEMISTRY)

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-異種格闘対談-Ring【round2】第10回

GUEST 川畑 要(CHEMISTRY) / 逹瑯(Vo) ムック

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逹瑯「ロック・シーンって、結構何やっても許される感じあるけど、R&Bはもっと硬派な気がする。パンク・シーンに似てる気がするんですよね」

――じゃあ結構ロック系もたくさん聴かれてたんですか? 洋楽とかも?

川畑:聴いてましたね。ガンズ&ローゼズとかスキッド・ロウとか、セックス・ピストルズとかも聴いてましたね。

逹瑯:そうなんだ。音楽って、聴くモノとして聴いてるときと、やるモノとして聴きだしてからだと、ちょっと違ってきますよね。子供の頃は、それこそ兄ちゃんとか姉ちゃんの影響で聴き始めて、それしか知らない状態で好きになっていったりするけど、自分に好みが出てきたり、バンドとかやりはじめたり、歌を目指すようになった時から、聴き方変わるし、チョイスが変わってくるというか。いろんな選択肢が出てくる。

川畑:うん。そうですよね。僕も、最初は兄貴の影響で長渕さんやX JAPANとか聴いてて、兄貴がバンド始めたのを見て、やっぱカッコイイと思って、昔あった『バンドやろうぜ』っていう雑誌とか買って読んでましたもん。

逹瑯:マジっすか!? お兄ちゃんバンドでは何やってたんですか?

川畑:ギターです。

逹瑯:川畑さんは何か楽器やってたんですか?

川畑:兄貴の影響で、ギターをちょっとだけ。

逹瑯:へぇ~。じゃぁもしかして、そのままロックを聴き続けてバンド組んでたら、AREA(高田馬場AREA)とかWEST(SHIBUYA O-EAST)で対バンしてたかもしんないっすね(笑)!

川畑:あははは。そうですね(笑)。

逹瑯:でも、そこでバンド組んでヴォーカルやってたら、今とはまったく違った人生だったってことですよね? すげぇ。

川畑:あははは。ですよね(笑)。でも、バンドも、遊びで一回組んだりしたんですよ。友達と(笑)。まぁ、ホント、遊びでですけどね。BOOWYとかZIGGYとかのコピーやってました(笑)。当時って、BOOWY派とZIGGY派じゃなかったです(笑)?

逹瑯:ありましたよね! なんであれくらいの年齢の子って、どっち派とか派閥作りたがるんですかね? どっちが凄いかとか、競いたがりますよね。

川畑:あははは。ありますね(笑)。何かと白黒付けたくなる年頃なんでしょうね(笑)。

逹瑯:でも、何をきっかけに、R&Bを聴くようになったんです?

川畑:やっぱり一番に歌が好きだったってこともあって、とにかく歌が歌いたいって思うようになって。さっき逹瑯さんが言ってたみたいに、音楽のとらえかたが変わってきたんですよね。自分が歌うなら、っていう考え方になってきたとき、当時、テレビでは歌謡曲と呼ばれる中で歌われてるジャンルしかなくて。海外のように、本格的に歌で勝負してる感じのシーンが、日本にはまだ確立していないんじゃないかって思うようになって。そんな頃、久保田利伸さんの曲とか改めて聴いて、やっぱりこの人凄いなって思ったんですよね。自分もこういう風に歌が歌えるようになりたいなって。そこからR&Bを聴き始めて、そこからはもぉ、ずっとこっちばっかですね。デビューする3年前くらいからかな? そのあたりからは、すっかりこっちのジャンルにハマっていったんですよ。

――でも、当時はまだそっち方面のジャンルは、日本ではそんなにメジャーではなかったですよね?

川畑:そうですね。久保田さんは多くの人達から支持されてましたけど、やっぱりどこかアンダーグラウンドな臭いがしてましたしね。

――今でこそ、10代のR&Bシンガーとかっていっぱい出てきてますけど、昔は本当に少なかったですもんね。

逹瑯:たしかにね。だって、R&Bってジャンルが一般的になった頃って、もう大人になってた気がするからね。

――そうなんだよね。HIP HOPとかラップもそうだけど、日本での先駆者が、まだ50歳前だっていうことに驚いたりする。HIP HOPやラップも、いまや日本ではメジャーなシーンになっているけど、そういうジャンルを日本人がやるようになったのは、そんなに昔のことじゃないんだな、最近のことなんだなってね。

川畑:そうですよね。たしかに。

逹瑯:やっぱ、ロック・シーンって、結構何やっても許される感じあるけど、R&Bとかは、もっと硬派な気がするというか、なんか、パンク・シーンに似てる気がするんですよね。軟派なことするとディスられちゃう、みたいな。そんなとこないです?

川畑:はいはいはい。

逹瑯:なんか、スピリット的なモノが、すごく硬派な気がする。パンクでもそうじゃない? バラードとかやろうもんなら“バラードとかやってんじゃねぇよ!”ってディスられる、みたいなね。ロックはそういう面ではすごく自由な気がするからね。

川畑:そうかもしれないですね。CHEMISTRYって、R&Bデュオとしてデビューしたんですけど、堂珍もルーツはロックだったりするし、今も、ブラックも聴くんですけど、どちらかというとロックの方が好きだったりするんですよね。だから、特にジャンルで括るのをやめたんです。とにかく、CHEMISTRYは、堂珍と僕との二人の声が重なればそれでCHEMISTRYになるから、ジャンルで縛り付けるのはやめようってことになって。だから、ブラックに関しては、まだまだ追求しきれていないところでもあるんです。個人的にそこは本当に課題でもあって。これからどうやって出していこうかっていうところなんです。

逹瑯:なるほど。バンドって、自分らでバンド組んじゃえば、自分らでライヴハウスをブッキングして、そこでライヴ出来るじゃないですか。でも、R&B系の人達って、どういう段階で、どういう所で歌ってるんですか?

川畑:まぁいろいろだとは思いますけど、僕はオーディションだったんで、ライヴ経験とかなく、この世界に入っちゃったから、あんまりよく解らないんですよね。その術が。

逹瑯:あぁ、そっかそっか。川畑さんはCHEMISTRYになる前、オーディションを受けてた頃って、何やってたんですか?

川畑:建築現場で働いてました。

逹瑯:えーっ! “歌いたいな~”って思いながら?

川畑:そうそう(笑)。カラオケとかで歌を練習しながらね(笑)。

逹瑯:そうなんだ! すっげぇ。

川畑:とにかく歌いたかったですね。その想いだけでしたね。

逹瑯:自分で歌詞書きたいとかじゃなく?

川畑:はい。まずは歌いたいっていう方が強かったですね。

逹瑯:カラオケって何歌うんですか?

川畑:やっぱり久保田利伸さんとか、たまに奥田民生さんとか。酔っぱらってくるとX JAPANです(笑)。

逹瑯:あははは。原キー(オリジナル・キー)ですか?

川畑:いや、さすがにそれは無理ですかね(笑)。

逹瑯:ですよね(笑)。俺もたまに挑戦しますけど、あれ歌えるのはやっぱTOSHIさんだけですよね(笑)。あ、でも、前にhideさんの追悼ライヴの時、河村隆一さんと西川貴教さんは、楽々歌ってましたけどね(笑)。っていうか、川畑さん、休みの日って何してるんですか?

⇒NEXT INTERVIEW-3

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