ボブ・ディランの絵画展、日本で初開催

ボブ・ディランの絵画展が11月6日より東京・六本木で開催されることが発表となった。

◆ボブ・ディラン絵画

ボブ・ディランの絵画展が開かれるきっかけは、1994年に出版された『Drawn Blank』という画集。ここには、1989年から1992年までのツアー中に描き溜めたスケッチ画が収められており、この画集に魅了されたドイツのキュレーターがボブ・ディランに『このスケッチに色をつけて描いてみたら？』と進言。これを受け、ボブ・ディランはわずか8ヶ月の間に、肖像画、風景画、静物画、裸体画等、約300点近くの水彩画やガッシュ画を描き上げ、2007年10月、ドイツ・ケムニッツの美術館で初めての絵画個展が開催された。

この絵画展が評判を呼び、2008年6月と2010年2月にロンドンでも開かれ、2010年9月からコペンハーゲンでも開催されている。

ディランの描く絵画は、ゴッホやゴーギャン等の後期印象派の影響を強く受けていると評されており、実際、彼のアートとの最初の出会いは、1960年代にニューヨーク・メトロポリタン美術館で見たポール・ゴーギャン展覧会なのだそう。

今回、日本にやってくるのは、『The Drawn Blank Series』と呼ばれる水彩画の原画22点と、リトグラフ約15点。原画にはディランの直筆サインが入り、全ての原画、リトグラフは購入が可能だ。展示される中での最安値は￡35,000（約460万円）で、最も高いのは122×92cmの大きさで描かれた線路の絵で、￡295,000（約3,900万円）だという。一方、リトグラフは20～40万円の価格帯なので、熱心なファンなら、頑張れば手が届く範囲かもしれない。絵画展の入場料は無料なので、画家としてのボブ・ディランの世界をじっくり鑑賞出来る、いい機会になることだろう。

春には、東京・大阪・名古屋での初のライブハウス・ツアーで日本中を熱狂させ、秋にはディランの描いた絵画が来日。2010年は、ボブ・ディランの当たり年なのだ・

（C）William Claxton

＜ボブ・ディラン絵画展＞
BOB DYLAN EXHIBITION～THE DRAWN BLANK SERIES～
2010年11月6日（土）～21日（日）
会場：六本木ヒルズ umu（東京都港区六本木6-9-1）
13:00～20:00
入場料：無料
◆ボブ・ディラン絵画展オフィシャルサイト