kannivalism、11月ニュー・シングルリリース&約3年半ぶりのツアーを発表

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サカナクションのブレイクを筆頭に、telephones、school food punishmentなど、ポップと称されながらもアヴァンギャルドなことをやっているロック・バンドのフォーマットからはみ出した面々が注目を集める日本の音楽シーンにおいて、kannivalismが2010年発表したアルバム『helios』は、リスニング指向のポスト・ロックの最前線へと挑んだ意欲作だった。

アルバムリリース後に行なった中野サンプラザでは、映像と共に精密な演出を全体に施し、アルバムの世界観を忠実に再現した。だが、そんなサウンド形態とは対極にある、自分たちのロックバンドとしてお客さんと一体になって作り出すダイナミズムを、どうそこに並列させ、それらを一つのライヴとして楽しませればいいのか。それらを解決すべく、場所をホールからライヴハウスに移して行なった数々のライヴのなかで破壊と再構築を重ねた後、再びホールに戻って臨んだのが、今回の渋谷C.C.LEMONホールワンマン<the other side of the love>だった。

映像はポイントだけに絞り、サウンドとともに一瞬にしてホワイトアウト、点滅を効果的に繰り返すスリリングな照明のなか、オープニングの「リトリ」から、「ホシの夜」などのライヴ定番曲の間に挟まれた『helios』収録曲たちを、バンドもオーディエンスもはちゃめちゃに楽しんでいる。サンプラのライヴからの劇的な変化に、新たな手応えを感じる。そんなライヴの一体感、勢いを持って突入したkannivalism史上、もっともアヴァンギャルドだと思っていた最新シングル「split recollection」。こんなにも複雑な展開、リズム遊びを持った曲が、この流れのなかでは親しみを持って心地よい浮遊感とともにオーディエンスをねじれた世界へと連れ立ってくれるという驚きのパフォーマンスを提示した。

そこからの「ジレンマ」「ブランコ」「another world」「again and again」「at dusk」と最新型のkannivalismの実験色の強いナンバー連打で、濃密な音の残像を耳に焼き付けたかと思えば、終盤には彼らのもっとも古い初期ナンバー「大好き」をも堂々とプレイする場面も。

サウンド形態はどんなに変化しても、俺らがやってることは何も変わっちゃいない。それをバンドサイドとオーディエンスがお互い確信し合いながら作り上げたのが今回のライヴだったのだ。

終演後そんな彼らが、11月24日にニュー・シングルをリリース、12月9日から全国ツアーを行なうことを発表。ぜひこの機会に、いまの彼らのライヴを堪能してほしい。

<LIVE TOUR>12月開催決定
12月9日(木) HEAVEN'S ROCKさいたま新都心VJ-3
12月10日(金) 新横浜SUNPHONIX HALL
12月13日(月) Shibuya O-EAST
12月16日(木) 仙台HOOK
12月20日(月) 名古屋CLUB UPSET
12月21日(火) 名古屋CLUB UPSET
12月27日(月) OSAKA MUSE
12月28日(火) OSAKA MUSE

<kannivalism ONLINE会員限定 東名阪LIVE TOUR>
10月14日(木) HOLIDAY OSAKA
10月15日(金) HOLIDAY NAGOYA
10月19日(木) DUO music exchange
※終演後にプレゼント抽選会あり
(プレゼント内容は公演当日発表)
[申込期間] 8月27日(金)12:00~9月8日(水)18:00
[問]FLIP SIDE 03-3466-1100

◆kannivalism オフィシャルサイト
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