ボン・ジョヴィ、<ザ・サークル・ツアー>を盛り上げる5台の産業用ロボット
2010年2月、シアトルのキーアリーナを皮切りに始まったボン・ジョヴィの<ザ・サークル・ツアー>、そのステージセットがすごい。なんと、5台のロボットが登場、ショーを盛り上げているのだ。
◆5台のロボット画像
舞台後方にずらりと並んだ5台のABBグループの産業用ロボットは、特別に製作された300kg以上あるLEDパネルをアームに装着している。LEDパネルはそれぞれ、横6×縦4:合計24のサブパネルを持ち、コンサート会場各所に設置された複数のカメラの映像を映し出すのみならず、リアルタイムに音楽に反応する3Dグラフィックをパフォーマーのように映し出すという。
ロボットとスクリーンは、コンサートのリズムとビートと一体となって、音楽にあわせて動き、時折、5台のロボットはLEDパネルを組み合わせ、1枚の大きなパネルとして会場の映像を映し出したりもするのだ。
まるで生きているようなロボットの動き、まさしく映画『ターミネーター』の世界を髣髴とさせるものだが、それもそのはず、実のところ、映画『ターミネーター4』に実際登場しているロボットを作っていたのがこのABBグループなのだ。12台のIRB6620と6台のIRB1600というロボットが、ターミーネーターの軍隊を次々と大量生産していく万能製造マシーンの役を演じたという。
この5台のABBロボットは、北米/欧州を中心に2年近くボン・ジョヴィとともに世界中を回ることになる。そして、2010年11月30日&12月1日、ついに日本上陸、東京ドームでの2days公演だ。
産業用のロボットがエンターテイメントに起用されるという、この画期的な演出は、ラスベガスのロボティクスアーツの創始者/社長のアンディ・フレッサス氏が発明したRoboScreen技術によるものだが、この<ザ・サークル・ツアー>のために行なったプログラミングは、将来、進化した製造業へ転用できる全く新しい思考パターンを生み出すものでもあるという。エンターテインメントのアプリケーションが、次代の技術革新の糸口になるというのも、なんとも夢のある話だ。
優雅で美しい振り付けながら圧倒的存在感を放つABBのロボットは、ボン・ジョヴィも一発で気に入ったというもの。ロボティクスアートとアーティストとのコラボレーション、ちょっとワクワクするじゃないか。来日公演、これは見逃すと激しく後悔することになりそうだ。
<THE CIRCLE JAPAN TOUR>
11月30日(火)東京ドーム
12月1日(水)東京ドーム
[問]ウドー音楽事務所 03-3402-5999
◆ボン・ジョヴィ レーベルサイト
◆ウドー音楽事務所
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