[クロスビート編集部員リレー・コラム] 大谷編「ザ・ローリング・ストーンズ」

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2010年前半、発掘音源の目玉のひとつとしてザ・ローリング・ストーンズ『メイン・ストリートのならず者』のデラックス・エディションがリリースされていたが、その約1ヵ月後に今度はとてつもないアイテムが登場した。

1971年の『スティッキー・フィンガーズ』から2005年の『ア・ビガー・バン』まで、スタジオ盤全14枚を収めたボックス・セットである。

音源の方は1970年代の名作群から、ミック×キースの1980年代冷戦期、そして和解した後の1990年代以降までとお腹一杯の内容。ストーンズの40年間を一つにまとめてトータル38,000円という、2009年のザ・ビートルズのボックス並みの怪物作だ。初の紙ジャケ6タイトルを含む、全タイトル紙ジャケでSHM-CD仕様。さすがに未発表音源はないものの、『スティッキー・フィンガーズ』のスペイン盤ジャケ違い、『女たち』の色違いジャケが3種、『アンダーカヴァー』のステッカー貼付付きUS盤が封入されている。『アンダーカヴァー』のジャケットに貼られたステッカーを剥がした先には何があるのか? 当時輸入盤がない地方の10代は興味津々だったが、その謎がこれで解けるわけだ。

因みにこのボックス・セットタイトルは、『from the 70's to 00's コレクターズ・ボックス Vol.1<スタジオ編>』。ということはVol.2やライヴ編もあるわけで、史上最大のキャリアを誇るバンドの検証作業は始まったばかりである。

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