-異種格闘技対談-Ring【round2】第7回/西川貴教(T.M.Revolution)
-異種格闘対談-Ring【round2】第7回
GUEST 西川貴教(T.M.Revolution) / 逹瑯(Vo) ムック
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逹瑯「西川さん、こんだけ歌上手でパワフルなのに、やっぱりどこか自分にコンプレックスを持ってる気がして」
西川:つか。なんかもう…ザツなんだよ! 逹瑯のツイッター見てると、逹瑯のザツさがすごく分かるからね。逹瑯的に時間があって、いまだったらフォロワーのみんなをかまってやろう、みいな時がたまにあるのね。そういう時って、ちょっと高いところ目線からフォロワーのみんなにあだ名をつけ始めるんですけど、そのあだ名がザツでザツで!
逹瑯:あははは。上手いんですよ、俺、人にあだ名つけんの(笑)。たまに友達から“あだ名を自分にもつけてよ”って言われるんですけど、顔知ってる人にはつけられないんです(笑)。ルックスもなんも知らないで、テキトーにバーっとつけてるから、ルックス知っててこのあだ名つけたらイジメだぞ、っていうのがたまにありますからね(笑)。
西川:そうだよね。ツイッターはルックスもなんもわかんないからね。でも、この前、どの子に対してどんなあだ名付けてんのか見てみようと思ったら、プリクラを一所懸命貼ってかわいらしくしてるコに“消しゴム”ってつけてて。消しゴムはヤダろぉな〜と思ったもん(笑)。
逹瑯:あははは。消しゴムなんてまだいいですよ(笑)。自分で、これ学校でつけたらイジメだなぁと思ったのが、“私にもあだ名付けてくださーい”ってコに“虫”ってつけた(笑)。これはヒデェなあって。
逹瑯:だから、“適当”はいい表現なんだよ。目標とか要求に適してるってことだからね(笑)。
西川:あはははは。でも俺、その流れで、逹瑯がフォローしてる人をいろいろと見てたら、いつかウチのイベント(イナズマロックフェス)に出たいって言ってるっていうのを人づてに聞いてた、Sadieの美月が、逹瑯とずっとツイッターでやりとりしてて、Sadieってこのコたちなんだって思ったの。で、この間、テレビ出演のときのバック・メンバーを選んでて、“しばらくぶりにT.M.Revolutionをやるんだからスペシャルにしよう!”って、大阪で収録の時のギター隊は、大阪在住のSadieの美月と剣にお願いしたの。ドラムはケンゾで、ベースはDaizyStripperのReiっていうバック・メンバーなんだよ。
逹瑯:おおおおおおおー。ケンゾと美月だったら、半分がカラス(カラス=Vo/逹瑯(ムック)、G/ヒロト(Alice Nine)&美月(Saddie)、B/danchi(jealkb)、Dr/ケンゾ(彩冷える))じゃないですか!
西川:そうそう。カラスのメンバーなの(笑)。
逹瑯:ケンゾ、いいドラマーじゃないですか?
西川:いいよね。うん。すごくいいドラマーだと思うよ。
逹瑯:ほんと、西川さんのパワーで、不可能なブッキングも可能になりそうだもんな。すげぇなぁ。
西川:絶対いままではあり得ないっていうブッキングとかしてみたいよね。去年の秋にやった<V-ROCK FESTIVAL>(ヴィジュアル系史上最大規模のイベント)に出たときも、いろいろと思うところがあったんだよね。あれだけの規模のヴィジュアル系のイベントは初めての試みだし、いろいろ大変なことがあったと思うんですけど。出演してみて、後からたくさん気付くことがあって。いつか、時間かかってもいいから、自分が声かけて、ああいうイベントができたらいいなって思ったんだよね。シーンとして盛り上げたり、楽しいことがないとつまんないでしょ。先輩後輩が同じステージ立てるって、すげえ楽しいじゃん。でもさ、そういうハッピーな空気になってるのに、いざステージに出ていくと、客席では自分たちが好きなバンド以外を応援すると裏切ったみたいになるからって、あえて応援しないっていう。なんか、独特な現象が起きてるのを感じて、ちょっと残念だったんだよね。この現象って、俺らの世代にはなかったから。
逹瑯:それは、俺も感じますけどね。でも、そういう空気を作っちゃってるアーティスト側がいけないと思いますよ。
西川:ああ、そういうことかあ。
逹瑯:そのへんは、ファン心理としてわからないでもないとこなんですよね。若いコとかだし。まぁ、贔屓したくなる気持ちは悪いことじゃないと思うんで、それを、アーティスト側がちゃんとインフォメーションして、そういう空気感を作らないようにしてあげる活動をしていればいいんんじゃないかと思うんですよね。
西川:たしかにね。そうかもしれないよね。ムックはそういうとこ、ちゃんとできてるというか、逆に動じてない感じするよね(笑)。だって、何処に行ってもムックなんだもん(笑)。裸足で出て来て「しゃがんで飛べ!」とか急に言い出したりするからね(笑)。でも、みんな飛んでんのよ。すごく楽しそうに。ウチのイベントに出てくれた時も、「ムック見れてよかった」とか「初めて見れてよかった」っていう人がすごく多くて。イベントとしておもしろかったもんね。あれがイベントなのよ、そうあるべきだし。
逹瑯:西川さんのお客さんは、西川さんのエンタテインメントを見慣れてるから、楽しもうってことに関して貪欲だと思うんですよ。楽しいことをしたい、もっと楽しいことを知りたい。その場を誰よりも楽しみたい人だから、そこに共感して楽しみたいって人がたくさんいるから、そこに貪欲だと思うんですけど。大半がそういうコじゃないのかもしれないですね。
西川:うん。<V-ROCK FES>の時はそれを感じたんだよね。
逹瑯:なんで敵対するんですかね?
西川:みんな仲良くして、音楽とか、せっかくのこの雰囲気を楽しもうよ! って感じでいいのにね。
逹瑯:ん〜、そうなのかねぇ?
西川:すごくもったいないなあって思うんだよね。だから、「俺がやるから、なんかあったら俺に言って!」みたいなイベントだったら、なんとかしてくれるのかなあ? っていうのをちょっと考えて、頑張ってやってみようかなって。
逹瑯:ぜひ! せっかくなら、出てくれたアーティストが「また出たいです」っていうイベントにならないと、お客さんがまた来たいと思わないですもんね。
西川:そうなのそうなの。自分にはいろんな先輩がいるけど、「この人が先輩です」ってはっきり言える先輩ってBUCK-TICKしかいないんですよ、僕。最初に入った事務所がBUCK-TICKのもともとの事務所で、そこがスタートだったから。そういう先輩と一緒のステージを踏むとか、ましてや自分の企画したイベントに出演してもらえるってすごく嬉しいし。BUCK-TICKはみんなが好きだと思うから、みんなに楽しんでもらえるのが1番だし。俺的には、大先輩である櫻井さんとか今井さんと、いまのむちゃくちゃな感じになるまでに結構な時間を費やしてここにいるからね。
逹瑯:うんうん。言いたいことは分かる(大きく頷く)。
西川:あははは。たしかにね(笑)。後輩同士のなかではあるみたいだけどね、そういうの(笑)。逹瑯って今いくつ?
逹瑯:今年31です。
西川:そっかそっか。でもそうなんだよね。逹瑯くらいの世代のヤツって、案外そういうとこちゃんとしてるんだよね(笑)。ここの世代、しっかりしてんだもん。普段からよくメシ食いに行くヤツも、この世代のヤツらばっかりだからね。昨日もDAIGOと一緒だったし。
逹瑯:DAIGOは俺の1コ上ですね。
西川:うん。そこは大きいかもしれないよね。
西川:人によって、そこの加減があると思うんですけど、僕は、1回本当に音楽がまったくできてない期間もあったし……。そういう意味では、負のエネルギー、くやしさとかそういうものをバネに変えるタイプじゃない?
逹瑯:そうですね。そこなんだと思うんですよ、俺。俺、歌が上手いだけの人って好きじゃないんですよ。すごく、この人歌上手だけど、歌からナルシストが伝わってくるとか、“どう? 俺が歌うとこの曲こんなにエモーショナルなんだよ。どう? 上手でしょ”って聴こえちゃう人とか、ちょろちょろいるんですけど、西川さんにはそれを感じない。西川さん、こんだけ歌上手でパワフルなのに、やっぱりどこか自分にコンプレックスを持ってる気がして。自分にコンプレックスを持ってる人の歌は、やっぱり他人の心に響く何かがあるんだろうなって感じるんですよ。
西川:うん。絶対そうだと思う。
逹瑯:俺、そういう人が好きなんですよね。
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