ナイトメア特別企画「夢占いで深層心理に迫る」【RUKA(Dr)編】
2010年1月1日で結成10周年の節目を迎えたナイトメア。1月9日には、キャリア最大規模となるさいたまスーパーアリーナでのスペシャル・ライヴ<NIGHTMARE 10th anniversary special act vol.1 GIANIZM ~天魔覆滅~>を成功させ、そこでのチャレンジングなセットリストをさらに練り上げたメニューによる全国ツアー<Request of "GIANIZM" the Tour>を4月に敢行。バンドの軌跡をライヴ・ステージで証明してきた。ともすれば“お祭りムード”一色でもおかしくないはずなのに、ナイトメアの10周年は至って平常心で突き進んでいる。
そんな10周年の第1弾シングルとなる「a:FANTASIA」を6月23日にリリースするナイトメアの特別企画。
BARKSはもちろんのこと、世の音楽媒体が“いよいよ来年は10周年ですよ!”と囃し立てていた2009年秋、シングル「Rem_」リリース時にBARKSではナイトメアのメンバーに“よく見る夢”“印象に残っている夢”について聞いていたのだが、そこでの回答には実に興味深いものがあった。ということで、若干の時差はありつつ、夢占いでナイトメアの深層心理に迫ります。
◆ ◆ ◆
●YOMI(Vo)編
●柩(G)編
●咲人(G)編
●Ni~ya(B)編
●RUKA(Dr)編
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【RUKAが見た夢の概要】
自分は死んでいるが、幽霊として生きていて、バンドもやっていて、普通に暮らしている。身体はないけど、みんなから自分の姿は見えている。なんか切ない。
⇒関連動画:「Rem_」 Interview【後編】(2009年9月公開)
RUKA:この夢すげぇ覚えてるんですけど、何か意味あるんですか?
――「幽霊になった自分」というのは、「新しい出会い・新たな展開・未知の能力や可能性を象徴します」ということらしいです。
RUKA:へぇ~。
――それと、「殻を破って、もう一人の自分を模索する過程を表すことも。また、諦めていたことへのリベンジのチャンス。人間関係での思いがけない展開を示唆する場合もある」と。
RUKA:へぇ~。あんま変わりなかったですね(笑)。
――思い当たるエピソードはないですか?
RUKA:うん。でも、これ悪い夢じゃないんですか?
――悪いわけではないみたいですよ。占ってもらったUTA先生によれば「運勢の替わり目、改善期にあるようです」ということなので。
RUKA:そうか。
――「新たな展開」ということでいえば、この夢の話を聞いた2009年9月初旬は、ソロ・プロジェクトのThe LEGENDARY SIX NINEの始動を控えていたり、2回目の武道館公演を終えた直後だったり、“いよいよ10周年!”というムードが高まってきていた時期ですね。
RUKA:なるほど。そうかぁ…。
――“新しいことをやってみたい”という欲求は?
RUKA:ないんですよねぇ。“新しいこと”って何?とも思うし。やってなかったことはイロイロあるし、いっちゃえば、カッコ悪いことだったらいくらでもやってないことはあるし。やりたいと思ったことはある程度できてるから。
――では、10周年という節目のこの一年は、持久力、瞬発力、どちらだと考えていますか?
RUKA:今年は持久力。で、11年目からは瞬発力じゃないかな。今年はこの10年間を出しきって、来年からが新しいスタート。だからいまは、のんびり考えてます。…考えてていいんですよね?
――どうなんでしょう…。見えないなかで待つことの不安は、ファン心理としてあると思いますけど。
RUKA:えーっ!! 何を期待してるんですかね。
――リリース・ラッシュとか、怒濤のライヴとか、めくるめく予定の数々。
RUKA:俺は多発は好きじゃないし、ライヴいっぱいやるのも好きじゃないし。今年はのんびり休もうって決めてるから(笑)。
――あ、はぁ…。RUKAさんにとって、バンドの楽しいことって何なんですか?
RUKA:わからない。それを教えてくれる誰かに会いたいぐらい(笑)。
――じゃあ、何で9年間も続けてこられたんだと思いますか?
RUKA:たぶん、いちばん最初に5人で合わせたのが楽しかったからだと思うんですよ。お堅い“バンド好き”“音楽好き”で始めたわけじゃないから。それがずっと続いてるんですよね、俺の場合。
――そのときの“楽しかった気持ち”は、仕事になったいまでも変わっていない、と。
RUKA:俺は一緒ですね。たぶんね、いま楽屋にメンバー5人でいて、シーンとしてたらもうやってないと思います。
――そういえば、以前バップ(←ナイトメアの所属レコード会社)のスタッフの方から聞いたんですけど。ナイトメアの楽屋のテーブルにたまたま輪ゴムが1コ落ちてて、その輪ゴムだけで小一時間キャッキャッはしゃいでた、と。
RUKA:あははは(笑)。もぅね、このコーヒー・スプーン(←細身で弾力性のあるプラスチック制)でも遊べますからね。乳首に思いっきりパンッてやって、どこで当てるのが痛いか、とか。そういうのがなかったら、やってられないです。だって、バンドやってて辛いことしかないんだもん。
――えっ!? “この曲を作ってよかったな”とか感じるときはないですか?
RUKA:うーん。 “あのときこんな曲作れたのに、何でいま作れないんだろ?”って思う。俺、マイナス思考ばっかりだな。…困りましたね。
――困りましたね。
RUKA:何が楽しいんだろ? 今日、歩きながらフと思ったんだけど、サラリーマンでもミュージシャンでも自営業でも、ずっと同じことの繰り返しで、どの仕事もみんな一緒なんだなぁって。
――そこにどれだけやりがいや刺激や面白味を感じられるかの違いでしょうかね。
RUKA:俺は逆に、いっぱい仕事をやって、休みになったときに刺激を感じたい。
――なるほどね。では、「殻を破って、もう一人の自分を模索する過程」という部分はどうですか?
RUKA:“もう一人の自分”っていうよりは、将来の自分を模索してる。どうしたらいいんだろな?っていう。
――将来、どうなりたいですか?
RUKA:お金持ちになりたい。だって、お金持ってないと何もできないでしょ? このまま結婚もできないで子供もいなかったら、将来誰も養ってくれないじゃん。
――いきなり現実的すぎて引くんですけど。
RUKA:そういう話を、前にメンバー同士でしてたんです(笑)。で、“じゃあ老人ホームに入れるぐらいお金貯めなきゃね”って話になって。
――さらに現実的すぎて引きます。
RUKA:でしょ(笑)?
――ちなみに、RUKAさんはちゃんと貯金できるタイプですか?
RUKA:ぜんぜんできないですね。浪費家だから(苦笑)。
――じゃあ、ずっと働き続けないといけないじゃないですか(笑)。
RUKA:そう。でも、忙しいのがいいのかな。…俺、屋台やりたいんだよね。お弁当屋さんとかの。こないだテレビで屋台特集みたいなのやってて、楽しそうだなと思って。
――はぁ。で、「幽霊になった自分」なんですけど、「諦めていたことへのリベンジのチャンス。人間関係での思いがけない展開を示唆する場合もある」ということなんですけど。
RUKA:俺、小学校の卒業文集で、将来の夢は「社長」って書いてたけど、その夢を諦めてたから。社長になるリベンジのチャンスだったらいいな。
――お弁当屋さんの社長になって、ナイトメアのライヴ会場の前に乗り付けるとか。
RUKA:それはエグイな。いつか事務所を乗っ取るだな(笑)。
――社長は大変ですよ? 下げたくなくても頭を下げなきゃいけないときもあるでしょうし。
RUKA:ウチの社長は下げてないでしょ? 見たことないよ(笑)。
――メンバーには見えないところで下げてるんですよ、きっと。
RUKA:えーっ。でも俺、そういうのわりとできると思う。
――はい。じゃ、「なんか切ない」という感情ですが、これは「孤独感・疎外感・現実でうまくいかないことのもどかしさを象徴します。存在価値が解らなくなったり、自信が揺らいでいることを表します」ということなんですが、思い当たることはありますか?
RUKA:あ~ぁ、スランプだ。もぅ2年ぐらい。いつの間にか、曲が作れなくなってたんですよ。だから、作らないって決めるんだけど、そうなるとできる。
――意識を違うほうに持っていくことで、できるっていうことでしょうか?
RUKA:うん。
――今回のシングルに入っている「Romeo」は、スランプから脱した曲?
RUKA:ではないです。もぅね、とにかく早く遊びにいきたかったの。でも3日間ぐらいできなくて、もぅイライラしてきて。遊びにいきたいって思うのが、原動力。たとえばケンダマなら練習してれば巧くなるじゃん? 曲って違うからね。だから、毎回かかる時間も違うし、スランプもあれば、できるときもあるし。“遊びにいきたい”っていう執念でやったほうがいい曲ができることもあるし。だから音楽に対してストイックな咲人(G)のほうが、やっぱり平均打率は高いよね。安定して、しっかりといい曲を作れる。俺はずっとフルスイングだから、当たらないときも多いし。
――じゃあ、「存在価値が解らなくなったり・自信が揺らいでいること」というのが…。
RUKA:それがまさしく、スランプになってる状態ですよね。シングルに入れてもらえただけでよかった感じ。(気持ちが)落ちると謙虚になるんだね(笑)。もぅ、ずっと頑張らなかったから頑張り方を忘れちゃったのかな。
――頑張ってきてるでしょ?
RUKA:どうやったら“頑張ってる”っていうのかな? 俺のなかでは“ぜんぜん曲できないけど遊びに行きたいから頑張る”っていう使い方をするけど。それは間違いではない?
――そうですね。
RUKA:じゃあ、頑張ってる(笑)。遊ぶのって重要だよね。くっだらないけど楽しいんだよな~。
――何して遊んでるんですか?
RUKA:iPhoneに入ってるルーレットのアプリで、バツゲームやるヤツを決めて、当たったヤツがサイコロ振って、出た目の数だけすんごい辛いサドンデスソースっていうのをかけて食べるっていうのを、夜通し(笑)。いつかUstreamで全世界に生中継しようと思ってるんですけど(笑)。あとは、こないだ松島に行ってきた。小学校の頃はよく行ってたんだけど、もう十何年行ってなかったから、こないだ久しぶりに仙台に帰ったときに、昔行ってたところに行きたいなと思って。俺ね、松島と川崎大師がすごい好きな場所なの。
――個人的なパワースポット的な。
RUKA:うーん…なんか、好きなんだよね。
――では最後に。今回この夢占いをしてもらったUTA先生がいうには、この夢の話を聞いた頃のRUKAさんは「運勢の替わり目、改善期にあるようです。相手の裏が突然みえてしまったり、思わぬ誤解をされやすい傾向があります。取り繕うよりも、本音とじっくり向き合う方がいいみたいです。言わなくても解るだろうと、大事な人に肝心なことを伝えきれていない可能性もありますよ」ということでした。
RUKA:そっかぁ。
――本音と向き合って、早くスランプを脱せるように祈ってます。
RUKA:はい。頑張ります。
夢占い●UTA
取材・文●編集部
New Single
「a:FANTASIA」
2010年6月23日発売
【初回生産限定盤A】CD+DVD
VPCC-82640 ¥1,500(tax in)
1. a:FANTASIA (作詞/作曲:咲人)
2. Romeo (作詞/作曲:RUKA)
[DVD]a:FANTASIA PV
【初回生産限定盤B】CD+DVD
VPCC-82641 ¥1,500(tax in)
1. a:FANTASIA (作詞/作曲:咲人)
2. Romeo (作詞/作曲:RUKA)
[DVD]Romeo PV
【通常盤】CD ONLY
VPCC-82293 ¥1,500(tax in)
1. a:FANTASIA (作詞/作曲:咲人)
2. Romeo (作詞/作曲:RUKA)
3. Rover(Bonus Track) (作詞:YOMI/作曲:Ni~ya)
<NIGHTMARE 10th ANNIVERSARY SPECIAL ACT VOL.2
re:START of TELL[ALL]ISM>
7月10日(土)三郷市文化会館大ホール
7月15日(木)広島アステールプラザ大ホール
7月17日(土)福岡市民会館大ホール
7月19日(月)大阪国際会議場メインホール
7月23日(金)新潟市民芸術文化会館劇場
8月04日(水)愛知県芸術劇場大ホール
8月13日(金)札幌市教育文化会館大ホール
8月15日(日)東京エレクトロンホール宮城
◆チケット詳細&購入ページ
<NIGHTMARE 10th ANNIVERSARY SPECIAL ACT VOL.2
re:START of TELL[ALL]ISM TOUR FINAL>
8月25日(水)日本武道館
OPEN/START 17:30/18:30
(問)ディスクガレージ 03-5436-9600
チケット全席指定 ¥6,300(tax in)
※3歳以上有料、3歳未満入場不可
一般発売日 6月26日(土)
◆チケット詳細&購入ページ
◆ナイトメア・オフィシャルサイト
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