ナイトメア 特別企画「夢占いで深層心理に迫る」【柩(G)編】

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――なるほど。では、次はバスの「高さ」ですが、これは「理想や期待感の大きさ。期待感に応え、注目を浴びることに対しての心理」だそうです。

柩:これはありますよね。

――この夢の話を聞いた去年(2009年)の秋口だと、“来年は10周年ですよ!”とか周りからいわれてまくっていた時期でしょうしね。

柩:そうなんですよ。でも、去年もインタヴューでいってたんですけど、今年(2010年)はバンドにとっても、俺の人生においても、ピークじゃないと思ってるんです。だからそこまでシビアに考えてなかったというか。よく使われる言葉ですけど、ただの通過点。ここを目指してやってきたわけじゃないし、“気付いたらもう10年やってるね”ぐらいの感じでいたほうが、2010年の1年間がやりやすいんじゃないかと思ってるんです。じゃないと、2011年になったときにテンション下がっちゃうと思うんですよ。ファンのコたちからしても“お祭り終わっちゃった”みたいな感じになるのも違うかなと思うし。むしろ、2011年からのほうが大事だし。だから2010年に対するプレッシャーはなかったんですけど。普段から、みんなを楽しませるというか、魅せていかなきゃいけない、期待に応えていかなきゃなとか、いい意味でみんなを裏切っていかなきゃとか、そういう気持ちは常にあるんで。

――10周年は今年1年だけど、ナイトメアはこれからも続いていくわけですからね。

柩:そうなんですよ。10周年をみんなに祝ってもらえるのは嬉しいんだけど…誕生日と一緒で、嬉しいテンションのまま1年浮かれて過ごしちゃダメでしょって。節目で大事な年だっていうのはわかるんですけどね。

――たまたま去年と今年、10周年、15周年、○周年というアーティストが多いこともあって、不況の音楽業界的には“○周年で盛り上げよう”みたいなこともありますけどね。

柩:あ~ぁ。俺ら5周年のとき何かやったかな? っていうか、15周年て5年後かぁ…。どうなってるんだろう。

――どうなっていたい、というのはありますか?

柩:いい意味で子供でいたいですね。何でも吸収できる人でいたい。頑固になりたくないんですよね。頑固さがあるからそこまでいけた、っていう人もいると思うんですけど、俺の場合は、頑固になったら視野が狭くなっちゃいそうで。もともとは興味がなかったものからも、刺激を受けられるようにしていたいです。

――では、次の「屋上」というキーワード。「状況を全体的に把握する分析力、将来や目標への希望を表す事があります」ということで。

柩:いいコトですねぇ。でも俺は、“見ていたい”という気持ちですよね。メンバーやスタッフ、一人一人のテンションも大事にしたい。ナイトメアは五角形でいなくちゃいけないと思うんです。一人がおかしくなっただけで、そのバランスが崩れちゃうんですよね。昔からいってることなんですけど、俺らは一人が脱退するってなったら解散だっていう気持ちでやってるから。それか、ハゲたら脱退(笑)。脱退=解散っていう(笑)。

――そこですか(笑)。で、バス=ナイトメアが進んでいる「道」は、「凸凹している場合、その波乱性からくる揺れを示唆します。気分の変化・周囲からの煽り・ストレスから解放される手段の模索とともにその状況を快楽と捉えている心理を示唆する事も」ということなんですが。どんな道だったか覚えていますか?

柩:凸凹は覚えてないですけど、細い道で、周りはビル街なんだけど、バスはビルより高い。

――ネオ・ヴィジュアル・シーンの中でのナイトメアの存在のような。

柩:あんまりそういう意識はないですね。同じヴィジュアル系やってる友達とも交流あるし“俺達だけが!”っていうのはないな。もちろん、バンドとしてはもっと上を目指すっていうのはあるんですけど。

――自信はあるけど、その反面で何某かの不安を感じることは? って、ネガティヴな質問ですみません。

柩:(笑)あぁ、あるかも。このとき(2009年9月当時)に感じていたかはわからないけど、続けることは、売れることより難しいと思うんですよね。

――たしかに。10年続けてきたからこそ感じることなんでしょうね。では、次の「煽り・ストレスから解放される手段の模索、その状況を快楽と捉えている心理」というのはどうですか?

柩:ドMってことですか(笑)?

――辛い心理状態をエネルギーに変えられるか、という意味で(笑)。

柩:うーん。そのときの気力によりますよね。あんまりにもそういう状況が重なりすぎると、何から手をつけていいのかわからなくなっちゃうし。

――楽しめる余裕があるかどうか、ですよね。そして、「振り落とされそう」な状況は、「波に乗り切れない・脱落するかもしれないという不安」という部分もあるのでは? と。

柩:俺、ネガティヴなのかなぁ(苦笑)。

――この取材をした去年の9月頃は、そうとう不安とかプレッシャーを感じていたのかな? と、この夢占いの結果では。

柩:俺、自分では、ネガティヴでもポジティヴでもないんですよ。ツアーとかレコーディングとか、大きいところでライヴやりますとか、撮影やりますとか、そういうときに、自分の中でネガティヴな部分とポジティヴな部分を両方持ってないと、自分のバランスをとれないんですよ。“楽しいな”っていう気分があって、でも“あれどうしよう。あそこでカバーできるかな”とか、そういう両方がないと、自分がアガらないんですよね。
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