-異種格闘技対談-Ring【round2】第5回/SHOGO(175R)

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-異種格闘対談-Ring【round2】第5回

ゲストSHOGO(175R/Vo)X 逹瑯(ムック/Vo)

「パンクシーンが盛り上がってた時代って、ウチ等みたいなシーンの音楽やバンドは、完全に世間からディスられてた時期だったと思うよ」逹瑯
「聴いてきた音楽って同じなはずなのにね」SHOGO

SHOGO:小倉って、ルースターズとか、結構パンクロックの核となったバンドが多いんだよね。

逹瑯:そうなんだ。さすが北九州市観光大使!! 茨城出身のミュージシャンって、間々田優ちゃんとかかな。

SHOGO:女の子でそっち系はYUIちゃんとかね。んじゃ、この流れで地元対決でもする(笑)? 食べ物とか、何美味しいの?

逹瑯:納豆。俺、納豆って日本人は毎朝食うもんだと思ってたからね、必ず。毎朝食わない人もいるんだって知ったときは、ちょっとショックだった(笑)。けど、九州はズルいよ、美味しいもんいっぱいあんじゃん。

SHOGO:明太子とかもつ鍋とかね。

逹瑯:でも茨城には観光スポットがある! 日本三大庭園とされる水戸市の偕楽園があるよ!

SHOGO:ウチは、日本初の宇宙テーマパーク「スペースワールド」があるよ(笑)。ま、最初で最後のっていうのが正しいかもだけど(笑)。

逹瑯:あははは。最後っていうか、他にないからね(笑)。

SHOGO:んじゃ、なんか発祥のモノってないの? ウチは、焼うどん。その昔、あんまり食材が無い時代に、乾麺を用いて作ったのが最初とされてる。

逹瑯:さすがだね、観光大使(笑)。茨城ってなんかあんのか? やっぱ納豆じゃねぇか?

――納豆ばっか(笑)。

逹瑯:あ、そうやって今、茨城じゅうを敵に回したからね(笑)。

――敵にしてないよ(笑)。納豆好きだし。

SHOGO:あと、パンチパーマね。

逹瑯:あはははは。マジ!?

――ちょっと! 美容師一家のくせに、パンチパーマの発祥くらい知っておきなさいよ。

逹瑯:あははは。つか、美容室でパンチパーマかけるヤツいねぇーから!

――じゃぁどこでかけるの? パンチパーマ。

逹瑯:床屋だよ。理容と美容があるから。免許も違うからね。床屋は県の免許だけど、美容室は国家免許なの。

SHOGO:へぇ~。あとウチの方発祥なのは、24時間スーパーもそうだよ。

逹瑯:マジ? すげぇな北九州(笑)。やるなぁ。

SHOGO:意外とやるでしょ、北九州(笑)。

逹瑯:ないなぁ、茨城。テレビの地方局が無いのも、東京と茨城だけなんだって。

SHOGO:やっぱ、プチ東京みたいなもんなんだよ、感覚的に。だから、孤立した文化が生まれにくいんじゃない?

逹瑯:そうなのかねぇ。

――そうなのかもね(納得)。ところで。175Rは1998年に結成でしたっけ?

SHOGO:うんそう。メジャー・デビューは2003年。インディーズで出したのは2001年かな。

――インディーズの頃から、名前をすごく聞いてたアーティストだったイメージがある。勢いがあって、姿を見る前から名前だけは知ってたっていう状態で。“175R?”なんて読むんだ? みたいな。

逹瑯:イナゴライダーだもんね。

SHOGO:うん。名前が変わってたから、結構注目度は高かったかもね。でも、それ言ったら、ムックも相当だけどね(笑)。

逹瑯:結成12年?

SHOGO:そう。今年の10月でまる12年。

逹瑯:んじゃ1年ムックの方が長いか。

――その175Rがデビューしたあたりって、ひとつの文化が生まれた時期でもあったよね。シャカラビ(SHAKALABBITS)とかチャコフィル(CHARCOAL FILTER)とかゴーゴー(GO!GO!7188)とかファンゼコ(FANTA SERO COASTER)とか。

逹瑯:すげぇ、全部略せるんだね(感心)。

――そ、そこ?

SHOGO:あははは。たしかに、見事に全部略せてたね(笑)。

逹瑯:何? じゃぁ、175Rは“イナゴラ”っていうの?

SHOGO:あははは。ウチは略して“イナゴ”だよ(笑)。

逹瑯:だよね(笑)。ムックは略すとどうなんの?

――ム。

SHOGO:あははは。B-DASHもBって言われてたしなぁ。その頃って、数字とかバンド名に入ってるのが多かったかもね、MONGOL800とか。

逹瑯:すげぇ! MONGOL800も“モンパチ”じゃん! すげぇ。やっぱ略せなくちゃイカンのかね(笑)。モンパチって同世代?

SHOGO:モンパチは一コ下。結成は同じくらいかな。

逹瑯:そのシーンがめちゃめちゃ流行ってたときって、俺、何してたかな? まだ地元で自転車乗ってたかなぁ? 2003年デビュー? だったら東京来てるなぁ。あぁ、ひばりヶ丘住んでたわ。そこでやっぱ自転車乗ってたね(笑)。でもね、そのパンクシーンが盛り上がってた時代って、ウチ等みたいなシーンの音楽やバンドは、完全に世間からディスられてた時期だったと思うよ。

SHOGO:同じ時代を生きてきてるから、聴いてきた音楽って同じなはずなのにね。ウチ等だって、X JAPANとか大好きだったからね。

逹瑯:うん。X JAPANとかLUNA SEAって、その世代の若いヤツら全員が聴いてた音楽だったもんね。昔は、一般的な歌謡曲を聴く感覚で、日本中が聴いてたって感じだったしね。それと同時に、ハイスタ(Hi-STANDARD)とかブルーハーツ(THE BULE HEARTS)とかも流行ってたからね。そこでパッカリ別れてた気はするけど。

――でも、SHOGOくんはX JAPANを聴きつつも、自分がやろうと思った音楽はパンク方向だったんでしょ?

SHOGO:そう。そこはね、やっぱ違うんだと思う。まぁ、聴く音楽とやる音楽が同じ人もいると思うけど、俺は違った。なんていうかな、自分が化粧してバンドをやるのは、単純に似合わないと思ったこともあったっていうかね(笑)。自分を客観視して、絶対に無理だと思ったというかね。化粧して綺麗だったらやってたかもしんないけど、絶対に化粧が似合うタイプじゃないもん(笑)。

――でも、ほら、ヴィジュアル系と呼ばれるシーンでも、耽美系なバンドもいれば、そうじゃないバンドもいるし。

逹瑯:俺ら確実に耽美系だもんね(きっぱり)。

――…………(固まった)。

SHOGO:あははは。固まった(笑)。

逹瑯:ヴィジュアル系シーン自体も変化してきちゃったからね。昔は不良のロックって感じで、化粧してても男臭いジャンルだったのに、ある時期から、なんか、ナヨナヨしい感じのイメージで見られるようになっちゃったね。

――あぁ、たしかに。女性っぽいキャラクターが入ってきだした頃あたりからね。

逹瑯:うん。バンドの中に、なぜか1人女形がいるっていう流れが普通になっていったからね。ま、それが悪いとは思わないけど、見え方が変化してきた要素はそこにもあったんじゃないかなと。そのあたりから、こっちシーンの音楽とパンクシーンの音楽を両方聴くっていう人が少なくなってきたんじゃない?

SHOGO:あぁ、かもね。ウチ等が東京でライヴしだした頃、よくライヴに通ってくれてたファンの女の子が、ムックもすごく好きな子で、その子からムックの名前を聞いたのが初めてムックを知ったきっかけだったんだよ、俺。2001年くらいだったかな。

逹瑯:そうなの!?

SHOGO:そうだよ。実際に音を聴いたのは、もっと後になってからだったけどね。たぶん、知り合った後、逹瑯が送ってくれたんだよね、ムックの音源を。カッコイイと思ったよ。ホント。ライヴも見せてもらったし。あんまりヴィジュアル系の音だって思わなかった。まぁ、ヴィジュアル系の音っていう決められた感じはないんだとは思うけど、ムックはすごく個性的だなって思ったな。

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