ザ・ビートルズ、「キリスト発言」にも触れた貴重なインタビュー・テープがオークションに

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ザ・ビートルズが1966年8月にカナダ/トロントで開いた記者会見の模様を録音したオープンリール・テープが、6月にLAでオークションにかけられることになった。同会見で彼らは「キリスト発言」やベトナム戦争、バンドの将来について話している。

テープは、カナダの新聞『The Spectator』のフォトジャーナリストが録音したもの。ジャーナリストは1966年に一度、50ドルで売却しようとしたものの誰も興味を示さず、その後40年以上、引き出しにしまい込んでいたのを忘れていたという。当時、記者会見の内容は広く報道されたが、誰もそれを録音したテープを重要だとは考えていなかったようだ。現在は、現存する唯一の録音物だとみられている。

オークションを開催するBonhams and Butterfieldsはこう話している。「我々は、彼らがこの日なにを話したのか知っています。でも実際、聞いたことはなかったのです。誰も(テープを)重要だと思っていませんでした」

「重苦しい記者会見でした。聞いていてとても興味深いものです。それまでザ・ビートルズが行なっていた軽いタッチの記者会見と違い、これはトーンが堅い。ザ・ビートルズは、ベトナム戦争やジェネレーション・ギャップ、それに当然のことキリスト発言について質問されています」

記者会見は、バンドのラスト・コンサートとなったサンフランシスコ・キャンドルスティック・パーク公演の12日前、1966年8月17日に開かれた。

バンドの将来(どれくら続けるつもりか)について問われたジョン・レノンは「当然のこと、この先永遠に手をつないで歩き回るつもりはない」と答え、ポール・マッカートニーが「35歳にしてそれはちょっと恥ずかしいよ」と続けているそうだ。

テープ(14分間)は6月13日、オークションにかけられる。2万5,000ドル(約230万円)程度の値がつくのではないかと予想されている。

Ako Suzuki, London
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