[クロスビート編集部員リレー・コラム] 編集長大谷編「ストラングラーズ」
世界最古参のパンク・ロッカーと言えば、ジェット・ブラックである。ストーンズのミックやキースよりも年上なのに今も現役。2010年で72歳を迎える彼がドラムを叩くのが結成36年目となるパンクの大ベテラン、ストラングラーズがパンクスプリングで2年振りに来日する。
何故このタイミングで?と思っていたら、来日直前にベスト・アルバム『Decades Apart』をリリースしてツアー・モードだったのだ。デビュー作から最新作まで、全キャリアの中から33曲を厳選して、新曲2曲を加えた2枚組。そのリード・トラックとなる新曲「Retro Rockets」がまたいい。初期の攻撃的なサウンドが復活した2006年の『スイート・シックスティーン』の延長線上のロック・ナンバーである。
前作発表後には2007年のサマソニで来日したが、それが感動的なライヴだったから今回にも期待したいところ。『スイート・シックスティーン』からリード・ヴォーカルを取り出したバズ・ウォーンの声がバンドにフィットしているので、彼の抜擢がバンド復活の鍵となったことがよくわかるパフォーマンスだったのだ。過去の代表曲と今のナンバーを違和感なく歌うことができるため、ストラングラーズの長いキャリアを体現するには最適の存在と言える。
5月にはライヴDVD『Live At Apollo』を発表予定で、既に公式サイトでは予約受付中なので気になる人は要チェック。
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