NICO Touches the Walls、初武道館で「デッカイ足跡、刻もうじゃありませんか」
初の武道館ワンマンとなるこの公演。後部LEDスクリーンに、楽屋からステージへと向かう姿が映し出されると、大歓声が広大なホールに響き渡っていく。
切り立ったカッティングが鳴り響く「そのTAXI,160km/h」からスタートすると、光村龍哉(Vo&G)は「デッカイ足跡、刻もうじゃありませんか!?」と笑顔で挨拶。アッパー・チューンを立て続けに披露して会場の速度をドンドン上げていく。さらに、武道館に初めて足を運んだのは小学生の頃、松田聖子のコンサートだったと告白した光村は、このステージはNICOにとって間違いなく晴れ舞台だとその意気込みを隠そうとしない。
中でも4人の気合がより反映されていたのが中盤で、「バニーガールとダニーボーイ」のダンスビートで観衆を縦に横にと揺さぶっていくと、後部スクリーンや何台もの照明機器など、ド派手な演出も駆使して深みへと誘っていく。
ツアーの追加公演ということもあり、2ndアルバム『オーロラ』収録曲を中心に演奏されていくが、パーカッションの打ち込みや次々と切り替わるヴィヴィッドな映像がシンクロする「Lomesome Ghost」。ハウリングをエフェクトする古村のサイケな音像が響き渡る「錆びてきた」など、最新モードともいうべきステージでも観客を魅了する。
さらに、ゲストとしてキーボードの野間康介を呼び込むと、厚みを増したサウンドでパワフルなヒット・チューンを畳み掛けて最高潮に。かねてより“今のNICO Touches the Wallsの本質に一番近い楽曲”と語ってきた、「かけら -総べての想いたちへ-」「トマト」というミディアム・バラードで本編を締め括った。
アンコールではステージ前方にせり出した狭いスペースに集まり、未発表の新曲「速度」をはじめ、ファンにはたまらない選曲で最後まで見所満載のステージを送り続けてくれた彼ら。様々な趣向で楽曲を彩っていく技量で、サウンドを何処までも突き詰めていくその姿勢は、もっと真摯なバンドとして語られるべきだ。最後の最後、かつての名曲「壁」で“遮ってるもの 全部越えていく”と歌うその姿は、今後の自分たちの道を照らし出す決意を表していたといえるのかもしれない。
<NICO Touches the Walls TOUR2010 ミチナキミチ>
5月16日(日)郡山CLUB♯9
5月19日(水)Heaven's Rockさいたま新都心VJ-3
5月22日(土)岐阜club-G
6月5日(土)長崎DRUM Be-7
6月6日(日)周南TIKI-TA
6月8日(火)神戸WYNTERLAND
6月12日(土)横浜BLITZ
◆チケット詳細&購入ページ
◆NICO Touches the Wallsオフィシャル・サイト(事務所)
◆NICO Touches the Wallsオフィシャル・サイト
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