食わず嫌い禁止!“パフォーマンス集団”へと進化したjealkb特集
jealkb “日本一腰の低いヴィジュアル系バンド”から“いろんなことができるパフォーマンス集団”へ
食わず嫌い禁止!
「“いい音楽、いいライヴをやってるよね”って認めてもらえるようになったのがデカかったかもしれないです」(dunch/B)
haderu: まず“バンド”っていう認識はあまり僕たちのなかにはないですね。音楽はやってるんですけど、jealkbというヴィジュアル系バンドから“ヴィジュアル系という形態をとったパフォーマンス集団”になりたくて。その一つとして、音楽というスタイルが一番伝わりやすいので、いまは音楽をやってますけど。別に音楽だけじゃなくていいんじゃないの? とも思いますし。
haderu: 舞台をやったのもそうですし、自分たちのライヴで映像を使ったりもしますし。
chaos: 曲にいく前に、お芝居みたいな映像を入れたり。
chaos: そうです。
haderu: 普通のヴィジュアル系バンドはやらないですから。最初は誤解されて見られてたんですけど、先輩や同業者の、ヴィジュアル系のバンドの人たちが“jealkbっていうバンドはちゃんと音楽をやってるし、俺たちにはできないパフォーマンスをやってるね”と認めてくれたというのがあったんです。対バンとか、ライヴに来てもらったりするなかで。それでこの間のV-ROCKにも呼んでもらえたんだと思うんですけど。他のヴィジュアル系バンドの人たちが僕らのことを認めてくれたあたりから、じゃあもっと俺たちにしかできないパフォーマンスをやろうっていうふうに広がっていったんです。
dunch(B): だから、転機っていうとミュージシャンとして、バンドをやってる人間として“いい音楽、いいライヴをやってるよね”って認めてもらえるようになったのがデカかったかもしれないです。
haderu: でも、そこで音楽だけを追求していったらかなわないじゃないですか。音楽だけをやってる人には。だったら俺たちにしかできないパフォーマンスを重視したバンドという形態のパフォーマンス集団になったほうがいいなと。
haderu: あ~、昔からそういうことはよくいわれるんですよ(得意げ)。
他のメンバー: (即座に)自分でいうなっ!!!!(と総ツッコミ)
haderu: まあでも、こういうスタイルは他に類がないんで、僕たちもまだ手探り状態でやってるんですけどね。でも、最初はバンドすらやれるとは思ってなかったんで。
dunch: ただの遊び友だちみたいな7人がいて。そこから遊びの一つとして始まって。
chaos: これ面白いね~ぐらいのね。
haderu: “趣味でやってる”っていうからには、ちゃんとメイクもしてやらないとそうはいえないから。スタジオで練習するときも、2時間借りてたら1時間かけてメイクして、1時間は楽器を弾いてってことをやってたんです。それはあくまでも自分たちが楽しくてやってたことで、人に見せる気とかなかったんですよ。
「そういうところで自信を得たからこそ、もっといろんなことができるパフォーマンス集団になりたいと思ったというのもあったと思います」(chaos/Key)
haderu: はい。それで、ある程度演奏ができるようになったら人前でやってみたくなって、他のバンドの前座をやらしてもらうようになって。今度は自分たちだけでライヴをやりたい⇒曲作んなきゃ⇒演奏もちゃんとしなきゃって。それで最初は50人ぐらいのキャパでやってたんですけど。それが100人になり、500人になり、いまはJCBホールが埋まるぐらいになったんです。
dunch: それこそ始めた頃は、スタジオに置いてあったライヴの出演者募集のハガキに自分たちで応募して、出していただいたり。チケットも手売りしてたんですよ。
haderu: いまは吉本興業に所属してますけど、趣味でやり始めたから最初の頃はホントに自分たちだけでやってましたからね。
ediee: グッズも自分たちで作ってましたし。
dunch: そんなところからスタートして。お客さんが増えていって。例えば、ルミネtheよしもとは満員で400~500人とかなんですけど。それぐらい人が集まってくると、やはり趣味の域は越えちゃいますよね。そうしたら、それに見合ったことをこっちも真剣にやらなきゃなってことで、haderuはヴォイトレやったり、それぞれできることをやっていって。
haderu: 最初はブーイング覚悟でいきました。いまでもアウェイ感は拭えないですけど(苦笑)。でも、いまはライヴを見せれば“真剣なんだ”というのを理解してもらえる自信はある。
chaos: アウェイものにたくさん出ていったのは結果よかったと思います。広島の夏フェスに出たときも、ヴィジュアル系は僕らだけだったんですけど。真夏の暑い中、真っ黒い衣装着て出てったんですけど、そのときもちゃんと受け入れてもらえて。あれは嬉しかったですね~。
haderu: そういうものがどんどん自信につながってくんですよね。
chaos: そういうところで自信を得たからこそ、もっといろんなことができるパフォーマンス集団になりたいと思ったというのもあったと思います。
haderu: まあ、ポジションは高いところではないですけど。でも、もし僕らのことをバカにする人がいるんだとしたら“アナタたち、じゃあこれできますか?”と言い返せるぐらいの自信は、いまはありますね。
「照明とかセットじゃなく、自分たちの身体だけでどこまでやれるのか。原点に戻ってインナーマッスルをもう一度鍛え直そうと」(ediee/G)
haderu: いままで“ヴィジュアル系の曲にしよう”という意識で曲を作ってたんですけど。それは、ヴィジュアル系の人たちにも“ふざけてるんじゃない”というのをちゃんと理解して欲しかったんでそうしてたんですよ。だから、いままで出してきたCDは、ヴィジュアル系の枠からはみ出してないんですけど。いまはどこのフェスに出ても誰と対バンしても、jealkbとしてのパフォーマンスがブレなくなったので、ここらで曲も他のヴィジュアル系がやれないようなものをやりたいなと思って。7人で話しあってこういう踊れるパーティー・チューンをやってみようと。ウチらのライヴにこの楽曲が入ることで、ライヴがより楽しくなるねって、この楽曲を選びました。だから、この曲に関しえはヴィジュアル系のファンじゃない人たちにも聴いてもらいたいです。
chaos: いままで曲を作るにあたって、全員で話し合うというのはなかったんですよ。elsaとhaderuが2人で話し合って決めることが多かったんで。こうして全員で話し合って1曲を作るとうのは初めてだったんで、すごくよかったと思います。そこにタイミングよく『遊戯王』のタイアップお話があったり、PVに出演してもらったはるな愛さんがニューハーフ世界一になったり。いろいろタイミングが合ったんですよね。
haderu: タイミング・マジック。
chaos: だから、このシングルでキちゃうかもしれません!!
haderu: やっとJCBとかでやれるようになったんですけど、ここでもう一度、小ちゃいライヴハウスで自分たちがどんなパフォーマンスをできるか見直そうと。
ediee: 照明とかセットじゃなく、自分たちの身体だけでどこまでやれるのか。原点に戻ってインナーマッスルをもう一度鍛え直そうと。
haderu: おっ! それいい言葉だね~。
ediee: あざっす!(笑)
haderu: ヴィジュアル系ってこうだとか、いろいろ考えないでライヴには来て欲しいんですよね。興味持ったらとりあえず足を運んでもらって。ウチのバンドにはヴァイオリン担当の振り付け先導係がいるんで、その人を見ていると“こういうノリね”っていうのが分かるので。初めての方でも全然大丈夫だと思います。
ediee: コイツら何やってんの? ってちょっとでもそれで笑ってもらえたら僕はいいと思うんですよ。いろんな楽しみ方ができると思うので、みなさんも一度ライヴに足を運んでみて下さい。
haderu: 早ければ早いほうがいいですけど、でも僕らはその過程をちゃんと楽しみたいんで。武道館にいったときに“ああ~、あのときライヴハウス・ツアーをやってよかったな”っていう経験値をここで手に入れたいと思ってるんで。40歳になる前に武道館にいけたらな、とは思ってるんですけどね。
haderu: シャワー・シーンだけじゃなくて、“7人同時ヌード”というのがこの写真集の一番の売りなんですけど(一同大爆笑)。いや、これホントなんですよ。
chaos: 次回はその取材もお願いします!!
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