鈴木祥子の全国アナログプレイヤー普及委員会
2009年7月11日。横浜駅から京急線で5分の黄金町駅。そこから徒歩数分のところにある「試聴室その2」において、鈴木祥子主催による全国アナログプレイヤー普及委員会 第2回横浜支部懇親会が行なわれた。
このイベントは、<レコプレ>と呼ばれ、アナログ盤をこよなく愛する鈴木祥子が不定期に開催しているものだ。今回は、3部構成。CDジャーナルの藤本国彦氏を司会に迎え、第1部では、鈴木祥子と藤本氏でアナログ盤について語る。2部は、7インチEP「I'LL GET WHAT I WANT」及びカセットのアートワークを手がけた岡田崇氏を迎え、彼のコレクションを聴く。そして3部は彼女のミニライヴという長丁場のイベントだ。
第1部が17時過ぎにスタート。司会である藤本国彦氏が鈴木祥子を迎える。彼女は細い黒のジーンズに黒のジャケットで、キリリと決めている。そして赤いマニキュアと手に持ったピンク色の入ったミニタオルが女性らしさを演出している。
最初に、6月10日に発売した彼女のEP盤「I'LL GET WHAT I WANT(超・強気な女)」を聴くのだが、ここで、CDの音との聴き比べを行なった。最初CDバージョンで聴き、その後アナログバージョンで聴く。っとここで、回転数を間違えるなんてトラブルも。
聴き終えて「違いますね~」。「デジタルではベースの音の太さが出ない、そして、アナログは歌がまろやかでドラムがタイト」とコメント。この違い、聴き比べないとなかなか分からないけど、比べると一聴瞭然だ。
今では、日本に一人しかいないというカッティングエンジニアの手塚さんに会いにいった彼女は、「レコードの溝は、人の目でみると同じように見えるけれど、顕微鏡で見ると1本ずつ違う。これは人間と同じ。同じ人はいないということだ」と。そして音楽も同じものはない、再現性がないという話へ。ただ、CDが悪いというのではなく「みんなちがって、みんないい」という金子みすゞの歌にたとえる。
そして、先日なくなったマイケル・ジャクソンの話へ。ファンクとソウルをコンテンポラリーさせたマイケルのすばらしさを評価し、一瞬マイケル再評価委員会に。
そして、また最近亡くなったプロレスラー、三沢光晴さんの話では、彼女は3日くらい引きこもるくらい落ち込んだと。一時期、プロレスを毎週のように見ていた時期があったとのこと。肉体を使うプロレスは、一見音楽とは遠そうだけど、ライブを行なうのは肉体勝負。音楽にも通じると語った。
ここで、最近亡くなった忌野清志郎さんを忍びRCサクセションの「よォーこそ」を聴く。1部最後には、客席のレコードを持ってきた人からレコードを借り、懐かしい曲を数曲聴く。
第2部では、SINGLE「I'LL GET WHAT I WANT」のアートワークを手がけた、岡田氏がコレクションしている、とにかく変わったアナログ盤のオンパレード。最初に登場したのが16インチのレコード。はい、普通のプレイヤーではかかりません。そして、エジソンレコードという分厚いレコード。そして、ピーバーのソノシート。ソノシートを聴きながら「音がいい、演奏がうまい、可愛い」と彼女はコメント。
昔のオケは、広いスタジオで演奏されているから音がいいのだろうという話も。その他、絵はがきのレコードやボードゲームについてくるルーレット代わりのレコード。1家に1台カッティングマシンがあった頃、誰かが誰かに送ったバースデーメッセージのレコード、また、アメリカの戦地で聴いたといわれるVレコード、メトロノームのレコードなどなど、音楽だけに留まらない、多くのレコードが披露された。
そして、休憩を挟んで第3部。黒いジャケットをカーディガンに替えて、ポップでキュートな帽子をかぶった彼女が登場。「音楽が入っているレコードというのはごく一部だったんですね」とコメントし、「何曲か聴いていってください」とライヴがスタート。「私の望み」、そしてカセットに入っているカバー曲「DO YOU STILL REMEMBER ME?」。映画の主題が「I'LL GET WHAT I WANT(超・強気な女)」。客席からの声に答えて「あじさい」。そしてこれも客席からの声で「モノクロームの夏」「夏はどこへ行った」と夏シリーズでライヴは終わった。
彼女の生歌を聴いたことで、映画がますます楽しみになった。
<無言歌~Romances sans paroles~プレミア>
2009年7月20日(月・祝)
@渋谷UPLINK FACTORY
<鈴木祥子ドキュメンタリー・フィルム“無言歌~romances sans paroles~”>
2009年7月25日~8月7日レイトショー公開
@渋谷UPLINK X
◆「無言歌~Romances sans paroles~」公式ブログ
◆鈴木祥子オフィシャルサイト
[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/
このイベントは、<レコプレ>と呼ばれ、アナログ盤をこよなく愛する鈴木祥子が不定期に開催しているものだ。今回は、3部構成。CDジャーナルの藤本国彦氏を司会に迎え、第1部では、鈴木祥子と藤本氏でアナログ盤について語る。2部は、7インチEP「I'LL GET WHAT I WANT」及びカセットのアートワークを手がけた岡田崇氏を迎え、彼のコレクションを聴く。そして3部は彼女のミニライヴという長丁場のイベントだ。
第1部が17時過ぎにスタート。司会である藤本国彦氏が鈴木祥子を迎える。彼女は細い黒のジーンズに黒のジャケットで、キリリと決めている。そして赤いマニキュアと手に持ったピンク色の入ったミニタオルが女性らしさを演出している。
最初に、6月10日に発売した彼女のEP盤「I'LL GET WHAT I WANT(超・強気な女)」を聴くのだが、ここで、CDの音との聴き比べを行なった。最初CDバージョンで聴き、その後アナログバージョンで聴く。っとここで、回転数を間違えるなんてトラブルも。
聴き終えて「違いますね~」。「デジタルではベースの音の太さが出ない、そして、アナログは歌がまろやかでドラムがタイト」とコメント。この違い、聴き比べないとなかなか分からないけど、比べると一聴瞭然だ。
今では、日本に一人しかいないというカッティングエンジニアの手塚さんに会いにいった彼女は、「レコードの溝は、人の目でみると同じように見えるけれど、顕微鏡で見ると1本ずつ違う。これは人間と同じ。同じ人はいないということだ」と。そして音楽も同じものはない、再現性がないという話へ。ただ、CDが悪いというのではなく「みんなちがって、みんないい」という金子みすゞの歌にたとえる。
そして、先日なくなったマイケル・ジャクソンの話へ。ファンクとソウルをコンテンポラリーさせたマイケルのすばらしさを評価し、一瞬マイケル再評価委員会に。
そして、また最近亡くなったプロレスラー、三沢光晴さんの話では、彼女は3日くらい引きこもるくらい落ち込んだと。一時期、プロレスを毎週のように見ていた時期があったとのこと。肉体を使うプロレスは、一見音楽とは遠そうだけど、ライブを行なうのは肉体勝負。音楽にも通じると語った。
ここで、最近亡くなった忌野清志郎さんを忍びRCサクセションの「よォーこそ」を聴く。1部最後には、客席のレコードを持ってきた人からレコードを借り、懐かしい曲を数曲聴く。
第2部では、SINGLE「I'LL GET WHAT I WANT」のアートワークを手がけた、岡田氏がコレクションしている、とにかく変わったアナログ盤のオンパレード。最初に登場したのが16インチのレコード。はい、普通のプレイヤーではかかりません。そして、エジソンレコードという分厚いレコード。そして、ピーバーのソノシート。ソノシートを聴きながら「音がいい、演奏がうまい、可愛い」と彼女はコメント。
昔のオケは、広いスタジオで演奏されているから音がいいのだろうという話も。その他、絵はがきのレコードやボードゲームについてくるルーレット代わりのレコード。1家に1台カッティングマシンがあった頃、誰かが誰かに送ったバースデーメッセージのレコード、また、アメリカの戦地で聴いたといわれるVレコード、メトロノームのレコードなどなど、音楽だけに留まらない、多くのレコードが披露された。
そして、休憩を挟んで第3部。黒いジャケットをカーディガンに替えて、ポップでキュートな帽子をかぶった彼女が登場。「音楽が入っているレコードというのはごく一部だったんですね」とコメントし、「何曲か聴いていってください」とライヴがスタート。「私の望み」、そしてカセットに入っているカバー曲「DO YOU STILL REMEMBER ME?」。映画の主題が「I'LL GET WHAT I WANT(超・強気な女)」。客席からの声に答えて「あじさい」。そしてこれも客席からの声で「モノクロームの夏」「夏はどこへ行った」と夏シリーズでライヴは終わった。
彼女の生歌を聴いたことで、映画がますます楽しみになった。
<無言歌~Romances sans paroles~プレミア>
2009年7月20日(月・祝)
@渋谷UPLINK FACTORY
<鈴木祥子ドキュメンタリー・フィルム“無言歌~romances sans paroles~”>
2009年7月25日~8月7日レイトショー公開
@渋谷UPLINK X
◆「無言歌~Romances sans paroles~」公式ブログ
◆鈴木祥子オフィシャルサイト
[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/