レミオロメン、切なさと儚さのなかに確固とした意志を持つ、初のベストアルバム『レミオベスト』リリース総力特集
藤巻:状況が変わる前って、その人の姿勢が試されると思うんですよ。状況は変わっていくけど変わらない自分がそこにありたいとか、そういうまっすぐな曲が作りたかったので。実は、先ほど話に出た「もっと遠くへ」の歌詞にすごく煮詰まってる時期にできた曲なんですね。「もっと遠くへ」はめちゃめちゃ煮詰まってたんですけど、その横で「Sakura」はほんとに軽やかにできた(笑)。ちょうど去年の桜が咲いている時期ですね。迷いがないし、ストレートな歌詞だと思います。桜の花が持っている、いろんな表情がありますよね? 華やかなだけではなく、切なかったり、時間軸と共にどんどん変化していったり、そういうことをどう表現していくか? みたいなことが、サウンド面も重要だったんですね。この曲は初めて、いつもライヴでキーボードを弾いてくださっている皆川(真人)さんと一緒にレコーディングしたんですよ。曲の細かい明暗であったり、静と動であったり、いろんな部分のニュアンスをうまく作れたと思います。
神宮司:バスドラは打ち込みで、生ドラムもベーシックなリズムとフィルインとシンバルをバラバラに録って、全部をあとで貼り付けているんです。それによって一つ一つの音が目立つし、より曲の立体感が増したんですよね。実際には叩けないものが強引に共存されているんですけど、この曲のメリハリやポップ感が際立つ手法ができたと思います。めっちゃ面白かったです。
前田:この曲は au「 LISMO」のCMソングになってるんですけど、携帯の中に入れて持ち歩いて聴いてもらえるのは、僕らにとってすごく幸せなことですね。桜の季節に、お散歩とかしながらこの曲を聴いてもらえば、もっと心に入ってくると思います。
藤巻:はい。桃です。
藤巻:山梨の名産(笑)。
前田:山梨と言ったら、ですよ。
藤巻:なんかおいしそうとか、フレッシュとか、甘いとか、そういうイメージがほしくて、フルーツがいいということになって。「桃、いいね」っていう話になったんですよね。僕たちにとってもすごくリアルだし。
前田:普通にありますからね。僕らが曲を作っていた神社の周りが、普通に桃畑ですから。僕らにとっても見慣れた風景だし。よく桃にイヤホンさして聴いてましたからね。
神宮司:どんな音楽なんだよ(笑)。
前田:甘~い感じの(笑)。
藤巻:その前のホールツアーが、すごく手応えを感じながら回れたので。そのイメージを共有してステージにのぼって、アリーナツアーは楽しんでプレイしたいですね。
神宮司:ホールを経てすぐのアリーナということで、ホールならではのアットホームな感じとあたたかさを持ってアリーナに行けるので、僕らもすごく楽しみです。見せ方も大きくなるので、『風のクロマ』の世界を、映像や照明でも楽しんでもらえるものになると思います。
前田:今のレミオロメンができる最大限のものを見せたいです。あとはとにかく、音楽というものを楽しんでもらえる空間になっていると思うし、それをもっと構築していこうと思っているので。レミオロメンを深く知らない方でも楽しめるようなステージにしていきたいので、ぜひ遊びに来てほしいです。
取材・文●宮本英夫
この記事の関連情報
“春”がテーマのコンピAL『サクラ・アヴェニュー』発売。ジャケットに生見愛瑠
90年代ウインターヒットソングのノンストップコンピAL発売。ジャケットは15歳の吉川ひなの
MACO、レミオロメン「3月9日」カバーMV公開
<ap bank fes '18>第五弾でRYUICHI, SUGIZO & INORAN、チャラン・ポ・ランタンら
フジ系『スカッとジャパン』発、“胸キュンスカッと”劇中歌アルバムが誕生
ニコ動“弾幕”の元祖、ついに<ニコニコ超会議>出演へ
THE TURTLES JAPANにレミオロメンの神宮司治と磯貝サイモン
ツアーと共に更新!藤巻亮太、ツアーパンフレットAppをリリース
「SONOR Presents 神宮司治 ドラムクリニック」が9月28日、山野楽器ロックイン新宿で開催