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ANZAI(Vo,Gt)＋THINGO(Gt) 編 「メタルでも聴かないと刺激的じゃないだろ！」って

――LAST ALLIANCEは、解散した二つのバンドのメンバーが集まって結成されたわけですけど、それ以前から友達だったんですよね。

ANZAI（Vo,G）：そうです。中学、高校からの友達ですね。

――ということは、結成にあたって音楽性を再確認する必要もなく？

ANZAI：そうですね、あらためて方向性や音楽性を確認したことはなかったです。みんなが好きなことを混ぜるっていう感じでした、最初から。

THINGO（G）：いちおう「最近こういうの聴いてるんだよね」っていうのをCD-Rで作ったり、作ってきてもらったりはしましたけどね。それで「やっぱりあれ、カッコいいよね」って言い合ったりとか。

――4人全員が大好きなバンドってあります？

ANZAI：共通点というと、いわゆる西海岸のメロコア系になるのかな。でも、HIROSHIはちょっと違うか。3人は好きで、1人が外れることが多いんですよ。たとえばレッチリとか、3人は好きだけどマッチャン(MATSUMURA)は聴かないしな、とか。

――ソング・ライターの二人（ANZAIとMATSUMURA）の間で、役割分担のようなものはありますか？

ANZAI：特にないですけど、マッチャンはわりと柔らかい歌で、僕は硬めのいかついメロコアとか、そんな流れになってた時はありますね。でも今はマッチャンも男くさいのを歌ったりするし、あんまり関係ないですね。

――THINGOさん、映像のコメントでは「日々平坦でおじいちゃんのような生活」とか言ってましたが(笑)。そうなんですか。

THINGO：はい(笑)。

ANZAI：でも一人でクラブに行ったりするんですよ。「夜中の3時にクラブで踊り狂ってたのを見た」っていう目撃情報が僕のところに入ったりしますから(笑)。あと、機材車でみんなで移動してる時に、音漏れするくらい爆音でメタルを聴いてたり(笑)。それで｢どうしたの？｣って聞いたら、「メタルでも聴かないと刺激的じゃないだろ」って。それくらい、日々、刺激的じゃないんだと(笑)。

THINGO：危ない人みたいに言わないでくれる(笑)？

――あはは。4人、仲はいいんですか。

ANZAI：ずっと一緒にいるんで、車の中では特にしゃべりませんけどね(笑)。でも馬鹿な話をし始めると止まらないし。仲はいいですよ。

――ここにいないお二人（MATSUMURAとHIROSHI）に、何かコメントを言うとすると？

THINGO：ほめ言葉を言ったほうがいいですよね？　そうすると、明日のスタジオが円滑に進むとか(笑)。HIROSHIは努力家ですね。たぶん見えないところですごい努力をしてると思います。

ANZAI：マッチャンに言いたいのは「楽しくやろうぜ」ですね。いつも言ってることですけど。

――やっぱりそこですか。バンドをやる動機の根本は。

ANZAI：そうですね。楽しいと感じた時がすごく強烈な印象になっちゃうから、やっぱり楽しみを追求しちゃいますよね。やる意味として。最近はライヴが楽しいですね、特に。スタジオでの練習も含めて、4人で合わせてる時が楽しいです。

THINGO：バンドの楽しみは…“夢中”ですね。夢の中にいること。それが快感でもあり、最高だなと感じるところです。ライヴをやっている時に、夢中になっているのがたまんないです。

――ではニュー・シングル「new dawn」について聞きます。1曲目「HEKIREKI」はアニメ「はじめの一歩」の主題歌ということで、歌詞もそれを意識したような内容になってますね。

ANZAI：いわゆる書下ろし的なものは、今回が初めてだったので。楽しくやってみました。

THINGO：僕の中ではストレートなパンク・ソングです。ギターに関しては、背伸びせずに、自分の中にあるものをあまりひねらずに出しました。それと今回初めて、スタジオ・ミュージシャンの人にお願いして、ギターのフレーズの上にユニゾンでバイオリンを弾いてもらって、それがイントロとアウトロに入ってます。いい感じでしたね。

ANZAI：シリアスなイントロから本編に入るところの、緊張感がいいですね。「行くぜ！」みたいな感じがすげぇ好きです。あとは、箇所箇所のキメになるところが気持ちいいですね。みんなでキメるところが。

――シングル全体のタイトルになる「new dawn」という言葉はどこから？

ANZAI：新しい夜明けを感じたんですよ。意味もそうですけど、響きも大事で。今回の僕らのテイストがこれだと思ったんですよね。去年50何本という長いツアーをやって、それを経て、“終わったんだけど始まるぞ”みたいな感じだったんでしょうね。

――最後に、ツアーへの抱負をお願いします。

ANZAI：楽しみですね、とにかく。いい準備をして臨みたいです。

THINGO：初めて行く場所も何か所かあるので、横須賀とか沼津とか。新鮮な気持ちで回れると思うし、みんなと会えるのが楽しみです。ワンマンであろうとなかろうと、頭からケツまで全力でやります。

取材・文●宮本英夫

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