JUJU、さまざまな“愛”のかたちを綴った2ndフルアルバム『What's Love』リリース大特集
[BARKS FEAUIRE] JUJU 2ndフルアルバム『What's Love』リリース大特集
JUJUの切なくも力強いヴォーカルが紡ぎだす 人間が奥底に秘めた感情の機微
INTERVIEW-02
自分の書いた詞を感情たっぷりに歌うのはこっぱずかしかったりする
JUJU:そこにジャズが出てくるのは、すごく嬉しいですね。私が一番最初に憧れた人はサラ・ヴォーンで、その理由は、あの人ほど全てを第三者的に歌ってる人っていないと思うからなんですよ。楽しい曲、嬉しい曲、寂しい曲、悲しい曲も全部、一瞬鼻で笑って“そういうこともあるよね”っていうスタンスで歌っている。ちゃんとストーリー・テリングになっているんですよね。特にジャズ・スタンダードって、そうじゃないですか? いろんな歌手が同じ曲と同じ歌詞をそれぞれ違う解釈で歌う。その物語をいかに上手く、自分風に伝えるか? っていうのが、ジャズ・スタンダードを歌う醍醐味なんじゃないかと思うし。もし、私が主義主張を強く持っていて歌詞も全部書くような人間だったら、また違う歌い方をしてたんでしょうけどね。残念ながら、あんまり“私についてきな!”っていうタイプの人間ではないので(苦笑)。
JUJU:してるんですけど。私、自分の書いた詞を感情たっぷりに歌うのはこっぱずかしかったりするんで、率先して詞を書くことはないんですよ。「U Got Me」は昔、「ラップやってみて」っていうオーダーを受けて作った曲で、それが今回急遽アルバムに入ることになったから、正月休み中の1月2日にNYでレコーディングしたんです。大好きな猫がお腹出して寝てるのを見ながらね(笑)。まぁ、「U Got Me」は英詞が多いんでマシなんですけど、「君がいるから」のほうは……いつも支えてくれてる親友に対する気持ちを素直に表した曲で、こっぱずかしい域に達するまで何度も書き直しさせられました……。
JUJU:全然違いますよねぇ。Spontaniaとコラボした「素直になれたら」は、その当時の実話を詞にした部分もあるんで、歌にも過分に感情が入っちゃってる。鬼気迫る感じを大事にしたおかげで、若干暑苦しいというか。
JUJU:もともとキヨサクくんはただの飲み仲間で、最初にカラオケで「ロンリーチャップリン」を一緒に歌ったときから、「いつか絶対に二人で何かやろうね!」って言ってたんですよ。で、去年の春すぎくらいに「JUJUに歌ってほしい」って送られてきた曲のデモを聴いたとき、キヨサクくんがポロポロとアコギを弾き語ってる空気がすごく良かったんですよね。それで、キヨサクくんにギターと歌をお願いしたんです。まぁ、まさか彼も歌わされるとは思ってなかったでしょうけど(笑)。
JUJU:うん。切ないかなと思いきや、最終的には前を向いて歩いていこうっていう曲だし。ちょうど卒業シーズンの発売なんで、この曲を聴いてちょっと切なくなったり、頑張ろうって思える子供たちがいたらいいなって。
やり残したことがひとつもないアルバムになったんで、売れなくてもいいや!(笑)って
JUJU:自分の中でやり残したことがひとつもない、って思えるアルバムになったんで……もう、売れなくてもいいや!(笑)って思います。いや、もちろん売れてほしいし、一人でも多くの人にこのアルバムを手元に置いてほしいですよ。でも、もし売れなかったとしても「いいアルバムなのに、なんで売れなかったんだろうねぇ?」と言えるアルバムが出来たのが、すごく良かったなって。本当に捨て曲ナシ!
JUJU:“疲れたときに聴きたい歌手ナンバー1”になることですね。「疲れたなぁ~、最近しんどいなぁ~、JUJUでも聴くか!」って思われるようになりたい。2007年の「奇跡を望むなら…」以降、歌うことで人に「ありがとう」って言っていただくことを経験して。単純に自分が好きで歌っていただけなのに、その歌が誰かに感謝されることがあるんだって気づいてから、やっぱり歌に対する意識が全く変わったんですよ。心が疲れたときに聴いたら、必要なだけの力を得ることができる……そんなシンガーになりたいです。
JUJU:2月14日は本当ですけど、もちろん1909年はウソですよ。どうしても生まれ年を入力しないといけなくて、「めんどくさいな。じゃ、100歳で!」って去年1908年で載っけたら、ファンの方々に入力ミスだと勘違いされて! 悔しかったんで今年は1909年に変えたんです。だから、来年は1910年生まれになってると思いますよ。そうすれば常に「100歳にしては若いよねぇ~!」って言ってもらえる(笑)。これ、ぜひ書いといてください。JUJUは永遠の100歳です!
取材・文●清水素子
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