攻撃力に溢れたメッセージとハードでタフなサウンドが合体した2ndシングル「マスターボリューム」リリース特集

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UNISON SQUARE GARDEN 2ndシングル「マスターボリューム」リリース特集

攻撃力に溢れたメッセージとハードでタフなサウンドが合体し彼らだけの“ロック”が作られる

INTERVIEW 2

――「マスターボリューム」の歌詞は、どんなふうに作ったんですか。

田淵:歌詞を書くのはだいたい夜中で、軽いトランス状態に陥った時にダーッと書くことが多いので、その時のことはよく思い出せないんです。でも振り返って思うのは、やっぱり現実に対する疑問というか、その中で俺はどうしよう? という、怒りに似た何かが一挙に爆発した歌詞なんだろうなと思います。この曲ができたのは1年半前の夏ぐらいなんですけど、その時はちょうど自分たちの作品が世に出るかもしれないと思った頃で、そこで現実という名の色々なファクターが突きつけられて。「俺は楽しくて音楽をやってるんだぜ」ということを、より強く歌という形で表現したかったんだろうなと思います。

――1年半前の曲だったんですね。てっきり、今の状況を歌った曲だと思ってました。

田淵:でもそれを今出せるということは、その頃と変わってないんだなと思います。それは、この曲を今やろうと思った時に、無意識でわかっていたと思うんですよ。だから今の言葉に置き換えても何ら遜色はないし、という気持ちはあります。

――鈴木さん。プレイヤーとしては、どんな楽しみのある曲ですか。

鈴木:やりがいを感じているポイントは…僕は田淵の脳内は本当に面白いなと思っていて、その脳内からいろんなファクターがおもちゃ箱のようにぴょんぴょん飛び出して来て、それを僕なりのやり方で遊び尽くしてやろうという感じで取り組みますね。音楽は自然と人間が出てしまうものなので、そのおもちゃを僕なりに楽しんでいたら、僕という人間がそこに反映される。その作業はとても面白いです。そのために毎日自分を磨く作業は怠れないし、そうやって音楽に関わっていけることがすごく楽しいです。「マスターボリューム」は、いろんな価値観がある世界の中で前に一歩踏み出してやろうという力がすごく強い曲なので、演奏していても自然と曲からパワーをもらうし、そのパワーを使って、俺も前に一歩踏み出してやろうと思いながら叩いてます。

――熱い曲です。聴いていると胸がカーッと熱くなります。

鈴木:うれしいです。俺も熱いです(笑)。

――ヴォーカリストとして、斎藤さんのイメージは?

斎藤:歌詞の内容として、部屋の隅っこで体育座りしながらぼやいている、みたいなところで終わってしまう危険性もあると思うんですよね。そこで自分は何ができるか? と言ったら、その歌詞を胸を張ってめちゃめちゃデカい声で歌うことだと思うし、そうすればきっとそこにはとどまらず、聴き手の心に火をつけることができるだろうし。その役割を自分が担えたらいいと思って歌いました。

――この曲が、聴き手にとってどんな存在であってくれたらうれしいですか。

田淵:何が良いかはわからないけど、この曲をポンと再生した時に、「おお、この曲大好き!」みたいな、そういうリスナーがいっぱい出てきてくれたらいいなと思います。別に音楽は生きるための目的ではないし、ツールでもないし、身近にあって、それを手に取るか手に取らないかというものだし、そこでUNISON SQUARE GARDENを手にとって、刺激されればいいと思うし。「刺激」という単語が一番近いですね。「こいつら、こういうことをやってるんだ」と思って、それがその人のその後の人生に、何かのきっかけを与えるものであってほしい。それはUNISON SQUARE GARDENだけではなくて、音楽というもの全体がそうだと思うので、そのために今は、僕らの存在証明を大きい声でがむしゃらにしていかなきゃなと思うし、それにシンパシーを感じてくれるリスナーがいっぱい出てきてくれるとうれしいなと思います。

――では、あらためて2009年の抱負をお願いします。

斎藤:自分たちが音楽で何をするのかとか、音楽をするにあたっての覚悟とか、そういったところをもっともっと突き詰めて。それがリスナーの人たちを、自分たちの思う理想の音楽シーンへ連れて行くことにつながっていけばいいなと思う気持ちでやっていけたら、きっといい1年になるんじゃないかなと思います。

取材・文●宮本英夫

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