中島美嘉、自分の“声”を信じて進む確信に満ちた「ORION」『VOICE』大特集
中島美嘉 シングル「ORION」11.12リリース 5thアルバム『VOICE』11.26リリース記念大特集
歌に対する強い思いを卓越した声の表現力に乗せて
小さいときから、自分で言い出したことは必ず最後までやった
はい。今年に限らず、しばらくは納得できるまで自分磨きをしようかと思っていて。ボイストレーニングもそうだし、もっと身体を鍛えて、持久力もつけたいし。きちんとやれば、それだけ自分に返ってくるっていうのがようやくわかってきたので…。とはいっても、歌はやっぱり難しいんですけどね。“これだけやっても、まだこんなもん!?”って思っちゃったりもするし。
アルバムの新曲はそうですね。向こうでレコーディングすると、歌のことだけに集中できるんですよ。日本にいると、どうしてもいろんな仕事が入ってきちゃうでしょ。そうすると時間がなくなってきて、“この曲はどうしても、今日中に録らなくちゃいけない”っていうことも起こってくる。ニューヨークでは、そういうことが少ないんですよ。じっくり時間をかけられるし、“今日は無理みたいだから、明日にしよう”っていう判断もできるんですよね。あとね、普通のことが普通にできるっていうのも、私には大きくて。
地下鉄でスタジオに行って、終わったら地下鉄で帰る、とか。それだけでもかなり気分転換になるんですよね。本当の意味で初心に返れるというか。
向こうにいても、たとえば日本の食材が売ってるスーパーとかに行くと“中島さんですよね? 最近よくいらっしゃいますけど、こっちに住んでるんですか?”なんて言われちゃうけど(笑)。でも、日本ほどではないですからね。あとね、私のことをぜんぜん知らない人がフツーに話しかけてきたりもするんですよ、逆に。地下鉄に乗ってると、いきなり“その靴、かわいいね”って言われたり。そういうのもね、気分がいいんですよ。
そうですか? それもまあ、直感みたいなものなんですけどね。私は10代のときからずっと、自分の直感だけを信じて生きてきたところがあるので。母がよく言うんですよ。あなたは小さいときから、自分で言い出したことは必ず最後までやった。誰が何を言っても聞かなかったって。
うん、ここまで強く(メッセージ性を)出したのは初めてかもしれないですね。でも、本当にそう思うんですよね。いまはいろんな情報があるし、まわりの人もいろんなことを言うだろうけど、最後は自分で決めなくちゃいけないから。
最初、“TRUST YOUR VOICE”っていうタイトルにしたいっていうアイデアがあったんですよ。でも、いままではずっとワンワード(『TRUE』『LOVE』『MUSIC』『YES』)できてるから、“じゃあ、『VOICE』はどう?”って。
2009年は働きますよ!
まあ、そうなんですけどね。でも、今年はかなり自分のために時間を割いたから、それを返していかないきゃなって。きっとツアーもやるだろうし、その後もがんばっていこうと思ってます。“ニューヨークでボイトレやってるんだよね?”っていうプレッシャーもあるんだけどね(笑)。