BENNIE Kのコラボの歴史を詰め込んだ『THE“BESTEST”BENNIE K SHOW』特集

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BENNIE K BENNIE Kのコラボの歴史を詰め込んだ『THE“BESTEST”BENNIE K SHOW』特集

初のベスト盤・第2弾
贅沢コラボ編
2008年4月にリリースした初のベスト・アルバム『BEST OF THE BESTEST』に続く、BENNIE Kのベスト盤・第2弾は、彼女たちが大きな転機を迎えるきっかけにもなったコラボレーション楽曲を集めた『THE“BESTEST”BENNIE K SHOW』。“首の皮一枚でつながっていた無名な自分たちを引き上げてくれた”という仲間たちとの素敵な共演の数々は、一枚の作品として集約されることでよりドラマ性を強め、新たな感動を生む。

曲を作るときに、お互いが信頼を置きながら本音の部分でぶつかったり共感するってことが大切なんです

――ではコラボ作品のなかでも、これかなりブッ飛んだところまでいっちゃったなぁと、BENNIE K自身も驚いた仕上がりになったものというと?

YUKI:シーモネーターさんと作った「天狗 VS 弁慶 feat. シーモネーター」だったり、「DISCO先輩 / with アルファ」だったり。あの人たちと作らないと、ここまでこういうことにはならなかっただろうなと思います(笑)。あと、SEAMOさんとか大神:OHGA、GIPPERやHAMMER兄ぃとのコラボも男性ラッパーが入ることによって、私にはできなかったCICOとのラップの掛け合いが成立するので。そういうのもコラボならではの面白さがあったり。どの曲にも私たち2人だけではできなかったものが詰め込まれていますね。

――前作のベスト『BEST OF THE BESTEST』同様、本作も1曲目に新曲が収録されていますね。今回の「HI-EXPLOSION / with DJ HI-KICK」は、BENNIE Kの“第3のメンバー”でもあるDJ HI-KICKという、一番身近にいる人とコラボしちゃうというアイデアも面白かった!

YUKI:いままではBENNIE Kが土台を作って、その上にスクラッチをのせてもらうスタイルがほとんどだったんですけど、せっかく今回はゲストに迎えるんだからDJ HI-KICKがやりたいことをやって、それを土台に私たちは素材としてのってみたい、ってことを伝えて。DJ HI-KICKは、DJとして大ネタをサンプリングで取り入れたいといってたんですけど、そのなかで今回のドナ・サマーの「HOT STUFF」のフレーズが出てきて。しかも、DJ HI-KICKはマネージャーでもあるから“ホットスタッフ”みたいな?(笑)

――あ~、それ面白いっ! DJ HI-KICKのシャレがきいたセレクトだった訳ですね。

YUKI:後づけで考えたんですけどね(笑)。でも、ファンのみんなも待ちに待ったコラボレーションなんじゃないかなと思います。

――BENNIE Kがコラボレーションするときに大事にしてることって、どんなことなんですか?

CICO:自分たちが友達として付き合ってきたアーティストだったり、自分たちがライヴや音源を聴いて惚れ込んだりと、きっかけはみんな違うんですけど。曲を作るときに、お互いが信頼を置きながら本音の部分でぶつかったり共感するってことが大切なんですね。曲を作る上では。だから、実際に曲を作るにあたって、いまどういう心境なのかってことも含めていろいろ話をするんですよ。世間話から、いろんなことを。それは常に思ってることですね。

YUKI:これはこの曲順ができた後に気づいたことなんですけど。自分たちがコラボレーションすることに対する姿勢として、ミュージシャンとしても尊敬してるし人としても尊敬してて、友達としてもつながれるアーティストとコラボレーションしたいというのがまず前提にあって。そのアーティストと一緒に音楽に情熱を注いでいくコラボレーションを大切にしたいという考えがあるんです。例えば「pink noise babies / with a.mia (Little Hippies)」だったり「HOME / with 2BACKKA」だったり……、すべてUNITY(※注) のつながりでできてるなって思うんですよ。UNITYがあるからこそ、a.miaと一緒にできたり2BACKKAと一緒にできたり。いろいろな曲ができたスタートがUNITYだった。なので、「pink noise babies / with a.mia (Little Hippies)」が最初にあって「UNITY ~Episode 1~ / with UNITY a.a.s.」「HOME / with 2BACKKA」で後半につながる曲順は、無意識のうちにこのベストの裏テーマ的なもの、自分たちのコラボレーションに対する姿勢がすごく象徴されたもになったなと思うんです。さらに、その前後をDJ HI-KICKと先輩(「うちへ帰ろう ~先輩's Cheek Time~」)ではさんで。友達とのつながりを身近な人がこうして前後で支えてくれてる形が、BENNIE Kのコラボレーションに対する姿勢そのものをすごく表わしてると思いますね。

――そういう熱い情熱的なつながりがあってのコラボだからこそ、「UNITY ~Episode 1~ / with UNITY a.a.s.」「HOME / with 2BACKKA」の流れとかホント、グッときちゃいますもんね。

CICO:そこを汲み取っていただいてありがとうございます(微笑)。みんな元々は別々のアーティストなんだけど、こうして一枚にまとめたときに、本当に一つのファミリーだなというのを改めて感じられたので。このアルバムを聴いて、コラボレーションしたメンバーにいろんな人たちが興味を持ってくれて、そこでまた広がっていったら楽しいだろうなって思いますね。

――で、このアルバム発売前日、10月28日にはなんと代々木公園でフリーライヴが!!

YUKI:今回のコラボ・ベストの前夜祭みたいな感じでできたらいいなと。全曲はできないんですけど、ゲストが来てくれるかも?

CICO:来てくれるに違いない!

YUKI:誰か来るかはナイショだけど(微笑)。

取材・文●東條祥恵

(※注)UNITY・・・SOUL'd OUT、2BACKKA、TSUYOSHI、 Def Techなど、BENNIE Kがこれまでコラボレートしてきたアーティストたちと出会うきっかけにもなったイベント。2005年10月には、<UNITY>縁のアーティストたちが参加したコンピレーション・アルバムもリリースされている。

 
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