増田勇一のライヴ日記 2008年9月10日(水)DIR EN GREY@東京・渋谷AX
ニュー・シングル「GLASS SKIN」のリリースと同時に、ついに幕を開けた<TOUR08 THE ROSE TRIMS AGAIN>。ツアーの初演となったこの夜のライヴについては、すでにあちこちの掲示板などでも話題にのぼっていることだろう。
もちろん僕もその場に居た。というか、近年このバンドのファンには面が割れてしまっているようで、夕方に会場入りしようとした時点で、何度か声をかけられたりもした。そういう場面での対応って難しいもんですね。フレンドリーすぎるのもおかしいだろうし、黙っていれば嫌なヤツだと思われるだろうし。とりあえず、ヘッドフォンをしているときの僕は“眉間にシワ”なことが多いので、ちょっと怖そうに見えるらしい。声をかけてくださったみなさん、対応が感じ悪かったらゴメンナサイ。とりあえず、そういうのに慣れてないというだけのことなので。
そんなことはともかく、肝心のライヴの話。例によって、まだこの場に詳しい内容を書くわけにはいかない。もちろん書きたくてたまらないのだが、これから観る人たちが味わうことになるファースト・インパクトを緩和してしまいたくないし、それ以前に、敏腕マネージャーのI氏から「まだ書いちゃ駄目ですからね!」とキツ~く釘を刺されているのだ。
ちなみにこの原稿を書いている現在、時刻は9月11日の午後5時10分。場所は渋谷AXの楽屋。壁の向こう側からは、サウンド・チェックの音が聴こえてきていて、「原稿なんか書いてる場合じゃない!」というのが本音だったりもするのだが、やはり一刻も早く、BARKSの読者には僕なりの速報をお届けしておきたい。
今から約1日前、9月10日のステージが始まる前に、まず驚かされたのは、リハーサル時に遭遇したToshiyaの姿。単純に言えば、髪形が大胆に変わっているのだが、これについても具体的に説明することはやめておこう。パンテラ時代のフィリップ・アンセルモが、坊主頭になる以前にどんな感じだったかを知っている人には、「ちょっと、そんな感じ」だと言っておく(これって、充分すぎるぐらい具体的かも)。
セットリストについても「まだ駄目ですからね!」と言われているのだが、この夜のオープニングを飾っていたのは、久しくライヴの冒頭では聴いていなかった気がする某曲。そのイントロが聴こえてきた時点でどよめきの第一波が起こり、次いで、明るくなったステージにToshiyaの姿が浮かび上がったときに第二波が襲ってきた。
この夜は、とにかく序盤から攻撃的きわまりない展開で、「このままのテンションを最後まで持続させることは可能なのか?」と感じずにいられないほどの“怒涛”ぶり。しかしもちろん、言うまでもない。ステージ上に渦巻いていた尋常じゃない空気は、そのまま保たれるどころじゃなく、エスカレートしていくばかりだった。
演奏曲目について若干触れておくと、『UROBOROS』に収録予定の楽曲群のなかからは、「GLASS SKIN」と「DOZING GREEN」以外にも2曲が演奏された。おそらく会場に居合わせた誰もが感じたことだろうが、どちらも一言では形容し難い空気感を持った楽曲。これらの楽曲については、今後、ツアーが展開されていく過程のなかで、より具体的に触れていくことにしたい。ちなみにライヴの前半に披露されたのが「凱歌、沈黙が眠る頃」、本編の終盤に演奏されたのが「蜷局」である。
また、セットリスト全体のなかで「あの曲をこんな流れのなかで演奏するとは!」という楽曲もあれば、「まさかあの曲をやらずに終わるとは!」という驚きも用意されていた。しかしDIR EN GREYのライヴで味わうことができる満足感というのは、“定番メニューを無事に完遂してくれた”という次元のものじゃない。むしろかならず、その日にしか味わえない何かがあるからこそ、こうして足繁く通いたくなるのだ。
そしてツアー第二夜が、もうまもなく始まろうとしている。余談ながらメンバーたちには、本日の終演後にも“大事な仕事”が待ち受けている。そうした“ツアー中の信じられない日常”については、また機会を改めてお伝えすることにしたい。
最後にもうひとつ。今回、各会場では『GARUDA』と題されたツアー・ブックが販売されているのだが、手前味噌ながら、僕はそのなかでメンバー5人の個別インタビューを担当させていただいている。ここでしか読むことができない発言もたくさん盛り込まれていると自負しているので、是非、手に入れて、ご一読いただきたい。感想などもお寄せいただければ、めちゃくちゃ嬉しいところだったりします。マジで。
増田勇一
もちろん僕もその場に居た。というか、近年このバンドのファンには面が割れてしまっているようで、夕方に会場入りしようとした時点で、何度か声をかけられたりもした。そういう場面での対応って難しいもんですね。フレンドリーすぎるのもおかしいだろうし、黙っていれば嫌なヤツだと思われるだろうし。とりあえず、ヘッドフォンをしているときの僕は“眉間にシワ”なことが多いので、ちょっと怖そうに見えるらしい。声をかけてくださったみなさん、対応が感じ悪かったらゴメンナサイ。とりあえず、そういうのに慣れてないというだけのことなので。
▲ついにコレが日本列島を走り始めた。 |
ちなみにこの原稿を書いている現在、時刻は9月11日の午後5時10分。場所は渋谷AXの楽屋。壁の向こう側からは、サウンド・チェックの音が聴こえてきていて、「原稿なんか書いてる場合じゃない!」というのが本音だったりもするのだが、やはり一刻も早く、BARKSの読者には僕なりの速報をお届けしておきたい。
今から約1日前、9月10日のステージが始まる前に、まず驚かされたのは、リハーサル時に遭遇したToshiyaの姿。単純に言えば、髪形が大胆に変わっているのだが、これについても具体的に説明することはやめておこう。パンテラ時代のフィリップ・アンセルモが、坊主頭になる以前にどんな感じだったかを知っている人には、「ちょっと、そんな感じ」だと言っておく(これって、充分すぎるぐらい具体的かも)。
セットリストについても「まだ駄目ですからね!」と言われているのだが、この夜のオープニングを飾っていたのは、久しくライヴの冒頭では聴いていなかった気がする某曲。そのイントロが聴こえてきた時点でどよめきの第一波が起こり、次いで、明るくなったステージにToshiyaの姿が浮かび上がったときに第二波が襲ってきた。
この夜は、とにかく序盤から攻撃的きわまりない展開で、「このままのテンションを最後まで持続させることは可能なのか?」と感じずにいられないほどの“怒涛”ぶり。しかしもちろん、言うまでもない。ステージ上に渦巻いていた尋常じゃない空気は、そのまま保たれるどころじゃなく、エスカレートしていくばかりだった。
▲終演直後のフロア。あなたの姿もこのなかに? |
また、セットリスト全体のなかで「あの曲をこんな流れのなかで演奏するとは!」という楽曲もあれば、「まさかあの曲をやらずに終わるとは!」という驚きも用意されていた。しかしDIR EN GREYのライヴで味わうことができる満足感というのは、“定番メニューを無事に完遂してくれた”という次元のものじゃない。むしろかならず、その日にしか味わえない何かがあるからこそ、こうして足繁く通いたくなるのだ。
そしてツアー第二夜が、もうまもなく始まろうとしている。余談ながらメンバーたちには、本日の終演後にも“大事な仕事”が待ち受けている。そうした“ツアー中の信じられない日常”については、また機会を改めてお伝えすることにしたい。
最後にもうひとつ。今回、各会場では『GARUDA』と題されたツアー・ブックが販売されているのだが、手前味噌ながら、僕はそのなかでメンバー5人の個別インタビューを担当させていただいている。ここでしか読むことができない発言もたくさん盛り込まれていると自負しているので、是非、手に入れて、ご一読いただきたい。感想などもお寄せいただければ、めちゃくちゃ嬉しいところだったりします。マジで。
増田勇一
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