主題歌は桑田佳祐渾身の書き下ろし、映画『闇の子供たち』遂に完成

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『亡国のイージス』『顔』『KT』等、鋭い問題作で社会に問い続けている阪本順治監督が、映画化は不可能と言われていた梁石日の長編小説『闇の子供たち』をついに映画化した。

小説では児童売買春や臓器密売というタイのアンダーグラウンドが描かれているだけあって、脚本化、映像化には細心の注意を払ったという本作品。阪本順治監督は以下のように述べている。

“自分を正義ととらえた告発者としてではなく、映画で描く出来事が日本人の自分自身にはね返ってくるような作品にしたい。観た人がこれは他人事と決着してしまうような善悪で割り切れる犯罪ものにはしたくないと考えました。”

キャストには、この企画に賛同した江口洋介、宮﨑あおい、妻夫木聡、佐藤浩市といった、まさに人気と実力を兼ね備えたトップ俳優たちが集結。参加してくれた彼らについて阪本監督は、“自分のイメージに固執し、変化を望まない俳優なら、当然受けてくれなかったと思う。彼らは、あっというまに、この映画の主旨を理解し、「意志」を受けとめて、承諾してくれた。「あぁ映画人だなぁ」と、素直に嬉しかったです”と語っている。

また、主題歌に起用されたのは、桑田佳祐の「現代東京奇譚」。桑田自身が本作に共感し、この作品のために書き下ろしたという渾身の楽曲だ。

多くのキャスト、スタッフの心を揺り動かした本作品、2008年度映画界最大の衝撃作となるのは間違いないだろう。


<物語>
人はお金では買えない。しかし人間の傲慢さと欲望の代償として、幼児売買、臓器密売など、罪のない幼い子供たちが安易に金銭取引されている…。タイ在住の新聞記者・南部(江口洋介)は、NGO職員・音羽(宮﨑あおい)とフリーカメラマン・与田(妻夫木聡)の協力を得て取材を開始する。横行するタイの「闇」。しかし、事実を暴き、虐げられる「闇の子供たち」を救うともがくほどに、残酷な現実が立ちはだかるのだった…

監督・脚本:阪本順治
原作:梁 石日『闇の子供たち』幻冬舎文庫刊
主題歌:桑田佳祐「現代東京奇譚」(タイシタレーベル/ビクターエンタテインメント)
出演:江口洋介、宮﨑あおい、妻夫木聡、佐藤浩市 ほか

夏休みシネマライズほかにてロードショー


『闇の子供たち』オフィシャルサイト
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(c)2008映画「闇の子供たち」製作委員会
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