大萩康司、その指先から生まれる真珠のしずく

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若手のトップギタリストとして、国内外で活躍を続ける“音の詩人”大萩康司のニューアルバムが発売される。これが、これまでの彼の作品とは一線を画す内容になっており、彼の感受性がストレートに出た傑作になっているのだ。

ハバナ国際ギターコンクールで準優勝しCDデビューを飾ってから早10年。これまでに8枚のCDと2枚のDVD作品をリリース。ハバナでのライヴ作品や、国際的に活動するチェリスト、チョウ・チンとの競演作品も高い評価を得ており、安定したプレイとそのイケメンっぷりで日本を代表するギタリストになった。

その彼が届けてくれるのは新アルバム『思いの届く日』。世界の名曲の数々から選りすぐった曲をなんと18曲も聴かせてくれる。なんでもこのアルバム、彼のお母さんから「自分の知っている曲をやってほしい」という素朴な要望から始まったのだとか。

「ロンドンデリーの歌」「アリラン」「禁じられた遊び」などの世界の民謡、「ミッシェル」「ヘイ・ジュード」「イエスタデイ」などのビートルズ作品、「オーバー・ザ・レインボー」「サマータイム」などのスタンダード、そしてアルゼンチンの名曲「想いの届く日」などなど。珠玉の名曲が持つノスタルジー感やその曲に込められた想いを、大萩の繊細な指先は壊すことなく、より叙情的に描き出す。

大萩のギターは、ダイナミックな男らしさばかりではなく、時には女性的ともいえる繊細な音色が特徴だ。時には力強く、そして時にはきわめて柔らかく。その感性あふれる音色は、ここで取り上げられた名曲の数々に色彩を与える。クラシックというジャンルを超えて響く魂の音色だ。

このアルバムに収録された全曲を試聴してもらえる。どの曲からも、彼の優しい思いを感じてもらえるだろう。ぜひ、全曲クリックしてみてほしい。

●試聴はCDレビューページからどうぞ
https://www.barks.jp/cdreview/?id=2000473340

●オフィシャルサイト
http://www.jvcmusic.co.jp/ohagi/
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