竹内まりや＆原由子、奇跡のコラボ誕生

5/23に発売された6年ぶりのオリジナル・アルバム『Denim』が、貫禄の2週連続アルバムチャート1位を獲得した竹内まりや。もう既に50万枚を突破、さすが、なのである。

そんな竹内まりやだが、7/5（木）からスタートするTBS系木曜22時連続ドラマ＜肩ごしの恋人＞の主題歌に、彼女の新曲が抜擢された。なんと、新アルバムからのピックアップではなく、更なる純粋な新曲である。

タイトルは「チャンスの前髪」。ドラマ＜肩ごしの恋人＞は、唯川恵原作による第126回直木賞受賞作品をドラマ化したものだが、この主題歌が生まれるまでには、ちょっとしたストーリーがある。

そもそもは2006年12月のこと。シングル「スロー・ラヴ」（ニューアルバム『Denim』に収録）の宣伝の一環として展開していた企画が、音楽と文学のコラボ小説「午前10時に竹内まりや。」というもの。この企画を実現させるにあたって、竹内まりやから作家・唯川恵に執筆依頼を行なったのが、ことのスタートだった。（参照：「竹内まりやが直木賞作家と前代未聞のコラボレート」）

唯川恵の小説を愛読していた竹内まりやにとって、唯川恵へのラブコールはごく自然なこと。二人のコラボレーションは波打つように進み、2007年2月発売のシングル「明日のない恋」では、まるで小説のあとがきのようなライナーノーツを寄稿してもらうまでに至る。

そして今回、唯川さんの代表作である＜肩ごしの恋人＞のドラマ化に際し、今度は原作者から竹内まりやへのリクエストがあり、今作主題歌「チャンスの前髪」が誕生したというわけだ。

このオファーを快諾した竹内まりやは、もともと原作の大ファンだったこともあり、その小説のテーマと同様に、二人の女性の絆を投影した詞の世界観を構築しはじめた。それを歌の世界でさらに表現するために、自分と同世代の女性シンガーの参加を模索することになる。

そこでイメージしたのがサザンオールスターズの原由子。夫妻間でも長年親交のある両者は、1988年に発表された山下達郎のアルバム『僕の中の少年』収録の「蒼氓」では竹内まりや、桑田佳祐、原由子によるコーラス参加で夫婦共演を果たしているほどだが、二人だけによる共演というのは、さすがに今回が初。ミュージシャンとして、女性として、また子供を持つ母親として、互いに共通する立場の二人のコラボが、楽曲のテーマをより強く浮き立たせると同時に、ダンサブルなこのポップ・チューンにさらなる楽しい彩りを添えてくれるいこととなった。

奇跡にも近いミュージシャンシップに基づいたこの共演を二人は次のように語っている。

竹内まりや
「このたび、私の愛読する唯川恵さんの作品＜肩ごしの恋人＞のドラマ化にあたり、光栄にも主題歌を歌わせていただくことになりました。この小説に描かれる二人の女性の絆を、音楽でも表現するために私と一緒に歌ってくれるパートナーがほしいと考えた時、まっ先に頭に浮かんだのが、優しく可愛い声が魅力的な原由子さんでした。唯川さん同様、同じ50代で共通する部分も多々ある彼女とのコラボは、まさにこのテーマを歌うのにぴったりだと感じています。声だけでなく、人間として実に心の優しい原さんだからこそ、こんな私のわがままなお願いにも二つ返事で応じて下さいました。原坊、本当にありがとう。感謝、感激です！」

原由子
「大好きな竹内まりやさんの作品に参加させて頂く事になり、とっても嬉しく光栄です。女性の友情を歌ったこの曲の内容にも共感しましたし、私もチャンスをつかまなくっちゃ！と勇気と元気を頂きました。まりやさん、そして達郎さんの御配慮により、とっても楽しく歌わせて頂けた事にも感謝の気持ちで一杯です。本当に有難うございました！またいつかご一緒させて下さいネ！」

…ということで、ドラマ＜肩ごしの恋人＞の主題歌「チャンスの前髪」は8月8日リリース。猛烈にお楽しみに！