JUJU、アルバム『Open Your Heart~素顔のままで~』インタビュー1

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『Open Your Heart~素顔のままで~』を語る
“いろいろな曲調の8曲で「JUJU入門編」にしたかった”

――タイトル曲は他の人の作詞作曲、もう1つの新曲「Guilty Pleasure」はご自身の作詞作曲ですが、自分で作詞作曲した曲とそうでない曲とでは、歌い方に違いはありますか?

JUJU:たぶん、他人の曲のほうが大事に歌ってると思います。私はカラオケによく行くんですけど、J-POPの名曲とかを歌うと、ああこれが私の歌だったらなあ、なんて思うことがあるし、自分の曲じゃなくてもいい曲がたくさんあるんだって最近よく思いますね。いい曲を書いてもらうと、その曲を私が壊すわけにいかないと気負っちゃって歌詞が書けないし、作家さんに泣ける歌詞をつけてもらったりすると、私が代弁者としてそれを伝えなきゃいけない、ちゃんと歌わなきゃ、と思う。それですごく大事に歌うんですね。最近とくに、書いていただいた曲を歌うのは楽しいです。

――歌詞を書くとき、メッセージを伝える手段として英語と日本語が両方同じように使えると思いますが、使い分けはどのように?

JUJU:英語が多くなってるときは“逃げ”かもしれない(笑)。日本語で全部きれいに伝えられる歌詞が書ければいいんですけど、日本語って難しいです(笑)。

――英語のほうが楽?

JUJU:楽っていうか、メロディに乗りやすいんですね、英語のほうが。それと、英語って1つの単語に含まれる意味がすごく多いんですけど、日本語って限定されるところが多いから難しい。

――カヴァーが3曲ありますが、これらを選んだ理由は?

JUJU:ビリー・ジョエルの「New York State of mind」は、昔からカラオケでよく歌ってた曲。今回はみんなに私のことを知ってもらう“JUJU入門編”みたいなアルバムにしたかったので、私の住んでいるNYにまつわる曲で、かつ日本でもポピュラーな歌を入れたかったんです。もうNYに13年も住んでるんで、東京に長くいるとこの曲を聴いて涙ぐんだりすることもあるんですが、そんな私のNYに対する恋しい想いも込められる曲です。DeBargeの「I like it」は私の青春クラシック。昔から大好きで、ライヴでもよくやってるんです。ライヴだとこの曲のイントロでみんなすごくうれしそうな顔をするんです。だから是非レコーディングしたものを入れてみたいと思っていました。

――「I like it」は原曲そのままの雰囲気で、原曲に対する愛情がすごく感じられますね。

JUJU:この曲は今までたくさんカヴァーが出てるんですけど、だれも崩してないんですよね。みんなDeBargeのラインをそのまま歌ってる。実際、どうやっても崩せなかったし、やっぱりいい曲だなあとつくづく思いました。DeBargeは大好きなんで、他の曲もやってみたいです。

――ユーリズミックスの「There must be an angel」はちょっと意外な選曲でした。

JUJU:これは「めざましTV」の占いコーナーで使ってもらってるんです。ぜひこの曲を歌ってほしいというリクエストがあったのがきっかけです。でもやってみたら楽しかったですね。この曲は実はもう1つ別のバージョンも録ってあって、そっちも好きなんで、今後発表する機会があったらいいなと思ってます。

――以前のシングルの2曲も「07mix」として新しいバージョンが入ってますね。

JUJU:最初は他の曲を入れようと思っていたんですが、前のシングルを入れることで“JUJU入門編”という感じにまとまったので、結果的にはこれでよかったと思っています。トラックダウンをやり直して、音量の調整をし直したり声の処理をきれいに直したりという感じです。JUJUが初めての人にも聴きやすい感じにしました(笑)。

――今回はどんなミュージシャンが参加したんですか?

JUJU:ほとんどは今までと同じ人たち。でも最後の「New York State of mind」はそうそうたるメンバーでした。ブルースハープの人はスティングのバックの人だし、ドラムはアニタ・ベイカーのバック。キーボードはいつも同じ人で、日本での私のライヴにも一回来てもらったアーロンという29歳くらいの若いミュージシャン。レイラ・ハサウェイのバックをやってて、ホントにすごいピアノを弾くんです。そんなに弾けたら楽しいだろうなといつも思う。彼がいろいろ連れてきてくれるんで、今回すごいメンバーがそろったんです。

取材・文●田澤 仁

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