■オフィシャル・サイト http://www.jinnlove.com | 「これで役者が揃ったね」って言われて、 「ずっと付いて行きまーす!」みたいな |
――どんなドラマチックな出会いをしたらこんな面白い音楽ができるんだろうって、ずっと思ってたんです。でも紙資料には“高校の仲間”なんて普通なことが書いてあって。
ひぃたん(Vo):実際はいろいろありましたよ。でも全部書くと10ページ越えちゃうから。
――では、その10ページの中で、ジンでイケると確信したのはどの段階でしょう?
一同:組んだ時ですね(キッパリ)。
ひぃたん:近くのバーミヤンに集まったんですよ。そこで4人で顔を見合わせた瞬間、「これで役者が揃ったね」って言われて「ずっと付いて行きまーす!」みたいな。
――役者が揃った。まさにその言葉のままの音楽だと思います。ジンって普通に“4人が固まってバンドです”じゃなくて、立体的に音が響き合ってて、しかもそれが組み木パズルみたいに抜けない感じがするから。
もとき(B):それは多分、セッションで作ってるからなんですけど。こう、ハルカが先陣切って弾き出したら、みんなで乗っかってって、そのまま長めのセッションをして詰めて行くっていう。そうすると理論じゃなくなるんですよね。その時の直感でどうか、みたいな。そこでこれしかないっていうフレーズがハマったらもう絶対に抜けないじゃないですか。
ひぃたん:私は、このメンバーの中に自分がいることをすごく誇りに思ってるんです。それは、それぞれがそれぞれのブレインをフルに使ってるから。だから、これっぽいけど、それっぽいけど、あれっぽいけど、よくわからないジンの色が生まれるんだろうなと思うんですよ。
――それにそれぞれの役割にも枠がなくなって来てません? ギターなんだけどギターじゃないようなギターだし。声もある時は楽器のようだし、リズム隊もボトムを支えつつ、あわよくばメロディ楽器みたいな。
ひぃたん:んー、んー、んー、どうしたらいいんだろう?
――全然、反論してもらっていいっすよ。
ひぃたん:いや、ちょっと喜んでます(照)。
もとき:さっきのセッションの話とつながるんですけど。ギターっぽくないギターっていうのも多分、4人でいろんな道をグルグル回りながら、純粋に気持ちいいところを探しているからこそ出てきちゃうんじゃないかなって思いますね。
――なるほど。さらに今回は4人以外の楽器も結構入っていて、それがまた奔放でいらっしゃる。これもセッションで見つけ出しているんですか?
もとき:三線とかバイオリンですよね。あれは実はハルカが全部弾いてるんです。
――ドラム、ベース、ヴォーカル、それ以外?
ハルカ:そっか。俺、その他だ。ハハハ。
ひぃたん:そこのアレンジはハルカの自由だよね。1番曲の完成形がわかってるのはハルカだったりするんで。私たちがそれを知るのはレコーディングが終わった後。だから“ええっ、こっち?!”みたいのもあれば“なるほどぉぉ”もあるし。
哲之(Dr):でもさ、スタジオでポロッと言うじゃん。「三線入れたくなってきた」とか。そういうハルカからこぼれるポロッを見逃さないのが俺らとしては大事であって。やっぱりハルカの重ねっていうのは、どこまで曲がのびるか、そして広がっていくかってことだから。だから俺も聴いて当然ビビるよ、“うぉぉーっ”てなる。でも一方では“だよねっ”みたいな。
もとき:“きたかぁ”みたいなね。
ひぃたん:そっか。私は楽器に関して超放置プレイだからさ。「アレンジ? 好きにして。ヴォーカルが変わんなきゃいい」って。その代わり「私の書く詞に文句付けないでね」みたいな。フフフ。だからかなりビックリしますね。“スッゲー!!”って。
ハルカ:俺も自分で驚いてるもん。
一同:えー?!
ハルカ:重ねた後にデカイ音で初めて聴く時は、もうニコニコしながら“ああ、こうなったかぁ”って。それはその、確実にできたイメージを入れるんじゃなくて、自分のイメージを追ってアレンジを考えて、入れてみてっていう感じだから。だからメンバーとも、リスナーの人とも感覚で聴けるし。
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