Dir en grey、ついに幕を開けた北米ツアーのレポ到着
BARKSの読者ならきっとすでにご存知の通り、現在、<TOUR 07 INWARD SCREAM>と題された全米ツアーのまっただなかにいるDir en grey。その公演初日を2月1日、フロリダ州フォートローダーデールで目撃した。
マリリン・マンソンの出身地としても知られるこの地は、ちょうど2月4日に決勝を控えていたマイアミにごく近いこともあって、まさにスーパーボウル一色といった状況。そんな時期に日本のバンドがライヴをやって観客が集まるのかといった懸念も一部関係者の間にはあったようだが、フタを開けてみれば場内はほぼ満員。会場となった地元の人気クラブ“レボリューション”の収容人員は約1000人。参考までに記しておくと、今後の同会場での公演スケジュールにはスレイヤー、キルスイッチ・エンゲイジ、ラム・オブ・ゴッド、ザ・ルーツといったところが含まれていたりもする。
ブリード・ザ・ドリーム、フェア・トゥ・ミッドランドという2組をオープニング・アクトに従えながら行なわれたこのライヴは、日本では2月7日、アメリカでは2月20日に発売されることになるニュー・アルバム『THE MARROW OF A BONE』の収録曲のひとつである「THE FATAL BELIEVER」で幕を開け、同作からの楽曲もふんだんに盛り込みながら、約80分間にわたって展開された。構成的には昨年11~12月の国内ツアーと共通項の多いものだっただけに、詳しい演奏内容については敢えてご報告するまでもないと思う。
が、当日のファンの熱狂ぶりについてはお伝えしておきたい。終演直後に会場のセキュリティに話を聞いたところ、「むさくるしい男ばかりが集まるライヴでモッシュが起こるのは見慣れているが、今日みたいな光景を見たのは初めてだ」とのこと。
また、場内でつかまえた24歳の男性メタル・ファン(スレイヤーのTシャツ着用)は「想像していた以上に良かった。Dir en greyが他のバンドと違うのは、ラウド&ヘヴィなだけじゃなくスタイルがあるところだ。正直、音が良くても見た目のカッコいいバンド、ライヴを“観る”価値のあるバンドはそんなにも多くないが、彼らのライヴは観る意味がある」と語り、ちょっとゴスっぽいメイクをした19歳の少女は「去年の<THE FAMILY VALUES TOUR>でも観たけど、初めてフル・サイズのライヴを観ることができてうれしかった。彼らの音楽のメランコリックでエモーショナルなところが好き。歌詞については完全には理解できないけど人間的なメッセージが込められているのが想像できる」とコメントしてくれた。
また、ライヴそのものが興行的に大成功だったことは、会場のオーナーが終演直後に楽屋を訪れ、5人に「まず第一にこのツアーの成功を祈っている。そして第二に、君たちがまたこの会場のステージを踏んでくれることを願っている!」と興奮気味にエールを贈ったことにも象徴されていた。
そしてそれから24時間後、同じフロリダ州のオーランドにある“ハウス・オブ・ブルーズ”で行なわれた2本目のライヴは、当初設定されていた会場キャパシティを上回る動員となり、メンバーたち自身も前日を上回るテンションのパフォーマンスを披露した。そして続く3ヶ所目の公演地、ジョージア州アトランタでは、あらかじめチケットが完売という活況。このツアーは2月25日のサンフランシスコ、“フィルモア”での追加公演まで続くことになるが、そのなかで『THE MARROW OF A BONE』という作品自体が早くも進化のプロセスを歩み始めることになるのは間違いないだろう。そうした成果が巨大なスケール感のなかで提示されることになる3月10日、幕張メッセ・イベントホールでの帰国後第一弾公演が今から楽しみなところだ。
さて、僕自身はツアーの冒頭2公演を観戦したところで一行を離れて帰国したが、今後の全米ツアーの動向、現地での反応といったものについては、また新しい事実が届き次第お伝えしたい。
取材・文●増田勇一
マリリン・マンソンの出身地としても知られるこの地は、ちょうど2月4日に決勝を控えていたマイアミにごく近いこともあって、まさにスーパーボウル一色といった状況。そんな時期に日本のバンドがライヴをやって観客が集まるのかといった懸念も一部関係者の間にはあったようだが、フタを開けてみれば場内はほぼ満員。会場となった地元の人気クラブ“レボリューション”の収容人員は約1000人。参考までに記しておくと、今後の同会場での公演スケジュールにはスレイヤー、キルスイッチ・エンゲイジ、ラム・オブ・ゴッド、ザ・ルーツといったところが含まれていたりもする。
ブリード・ザ・ドリーム、フェア・トゥ・ミッドランドという2組をオープニング・アクトに従えながら行なわれたこのライヴは、日本では2月7日、アメリカでは2月20日に発売されることになるニュー・アルバム『THE MARROW OF A BONE』の収録曲のひとつである「THE FATAL BELIEVER」で幕を開け、同作からの楽曲もふんだんに盛り込みながら、約80分間にわたって展開された。構成的には昨年11~12月の国内ツアーと共通項の多いものだっただけに、詳しい演奏内容については敢えてご報告するまでもないと思う。
が、当日のファンの熱狂ぶりについてはお伝えしておきたい。終演直後に会場のセキュリティに話を聞いたところ、「むさくるしい男ばかりが集まるライヴでモッシュが起こるのは見慣れているが、今日みたいな光景を見たのは初めてだ」とのこと。
また、場内でつかまえた24歳の男性メタル・ファン(スレイヤーのTシャツ着用)は「想像していた以上に良かった。Dir en greyが他のバンドと違うのは、ラウド&ヘヴィなだけじゃなくスタイルがあるところだ。正直、音が良くても見た目のカッコいいバンド、ライヴを“観る”価値のあるバンドはそんなにも多くないが、彼らのライヴは観る意味がある」と語り、ちょっとゴスっぽいメイクをした19歳の少女は「去年の<THE FAMILY VALUES TOUR>でも観たけど、初めてフル・サイズのライヴを観ることができてうれしかった。彼らの音楽のメランコリックでエモーショナルなところが好き。歌詞については完全には理解できないけど人間的なメッセージが込められているのが想像できる」とコメントしてくれた。
また、ライヴそのものが興行的に大成功だったことは、会場のオーナーが終演直後に楽屋を訪れ、5人に「まず第一にこのツアーの成功を祈っている。そして第二に、君たちがまたこの会場のステージを踏んでくれることを願っている!」と興奮気味にエールを贈ったことにも象徴されていた。
そしてそれから24時間後、同じフロリダ州のオーランドにある“ハウス・オブ・ブルーズ”で行なわれた2本目のライヴは、当初設定されていた会場キャパシティを上回る動員となり、メンバーたち自身も前日を上回るテンションのパフォーマンスを披露した。そして続く3ヶ所目の公演地、ジョージア州アトランタでは、あらかじめチケットが完売という活況。このツアーは2月25日のサンフランシスコ、“フィルモア”での追加公演まで続くことになるが、そのなかで『THE MARROW OF A BONE』という作品自体が早くも進化のプロセスを歩み始めることになるのは間違いないだろう。そうした成果が巨大なスケール感のなかで提示されることになる3月10日、幕張メッセ・イベントホールでの帰国後第一弾公演が今から楽しみなところだ。
さて、僕自身はツアーの冒頭2公演を観戦したところで一行を離れて帰国したが、今後の全米ツアーの動向、現地での反応といったものについては、また新しい事実が届き次第お伝えしたい。
取材・文●増田勇一
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