エヴァネッセンス、芸術性が光る3年ぶりの来日ライヴ

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9月にリリースした待望の2ndアルバム『ザ・オープン・ドア』が、日米含む全世界13ヶ国で1位を獲得した、エヴァネッセンス。そんな彼らが1月23日の大阪公演を皮切りに、3年ぶりのジャパン・ツアーを行なった。

1月30日、Zepp Tokyo公演。会場は多くのオーディエンスで溢れかえり、ただならぬ熱気が満ちていた。黒い幕が下ろされたステージからサウンド・チェックの音が聞えるだけで、悲鳴があがるほどの興奮状態だ。そんな中、幕が開き、光を浴びてエヴァネッセンスが登場。「SWEET SACRIFICE」でライヴがスタートした。シンプルな黒の衣装を着たバンド・メンバーが重厚なサウンドをストイックに鳴らす中で、黒×ピンクのドレスに身を包んだエイミーは、激しくも可憐な1輪の花のようだ。そして、彼女のその妖艶なムードは魔術のように一瞬でオーディエンスを引き込んだ。

3年前の来日ライヴ時に比べると、ステージ・パフォーマンスも数段レベル・アップし、エイミーのヴォーカルは一瞬CDが流れているのではないかと耳を疑うほどの完成度の高さで、とても美しい。あのヘヴィなサウンドの中で、消されることなく存在感を打ち出せる女性ヴォーカリストはそうはいない。

ライヴ中盤に差し掛かったところで、ステージの中央にグランド・ピアノが運びこまれた。エイミーのピアノ生演奏とバンドのセッションで「LITHIUM」をプレイし、続く「GOOD ENOUGH」ではエイミーのソロでピアノの弾き語りが披露された。ソロ演奏が始まる前に興奮しきった様子で“今回のツアーは人生で最高よ。”と話すエイミーは、今のバンドが非常に充実した状態にあることを物語っていた。

この日のライヴでは、全17曲のうち10曲が2ndアルバムから披露された。芸術性がより高まった2ndアルバムの楽曲の中に、原石の魅力が光る1stアルバムの楽曲が絶妙に配置され、非常にバランスの取れたセット・リストで構成された。ライヴは常に高いテンションと緊張感を保ち、会場からの歓喜の悲鳴も消えることなく本編を閉じた。

そして続くアンコール。ライヴが始まる前には、ラストは代表曲「Bring Me To Life」や「CALL ME WHEN YOU'RE SOBER」で最高潮に盛り上げるのだろうと思っていた。だがそれらはライヴ本編で披露され、あえてラストは2ndアルバムの中でもより複雑な色彩を放つ楽曲「YOUR STAR」で締めくくった。

その選曲には彼女たちの自信の表れを感じると同時に、人気楽曲に頼らずライヴにストーリーと芸術性を求める志向性の高さも強く感じた。置かれた状況をフルに生かして、ストイックにレベル・アップしていくその姿勢は見事である。今後の彼らは一体どんな成長を遂げていくのか? 今から3rdアルバムが楽しみだ。

後日、ビッグ・サイズの写真でライヴをお伝えするフォト・アルバムも公開するので、そちらもお楽しみに!
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<1.30 Zepp Tokyo セット・リスト>
1.SWEET SACRIFICE
2.WIGHT OF THE WORLD
3.GOING UNDER
4.THE ONLY ONE
5.CLOUD NINE
6.LITHIUM
7.GOOD ENOUGH
8.HAUNTED
9.TOURNIQUET
10.CALL ME WHEN YOU'RE SOBER
11.IMAGINARY
12.Bring Me To Life
13.WHISPER
14.ALL THAT I'M LIVING FOR
15.LACRYMOSA

-ENCORE-
16.MY IMMORTAL
17.YOUR STAR


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photo by Yoshika Horita
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