Dir en grey、凱旋ライヴ・レポート&追加公演決定

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12月9日と10日の両日、新木場STUDIO COASTで行なわれたDir en greyの東京公演は、両日とも超満員の大盛況となった(両日とも観衆は2,700人/当然ながらチケットは完全ソールドアウト)。

この夏に体験した7週間にも及ぶ全米ツアーでの収穫が、果たしてどのように反映されることになるのか? 2月7日に発売が決定した待望のニュー・アルバム『THE MARROW OF A BONE』からの楽曲がどれくらい披露されることになるのか? そしてその新作では、いったいどのような世界観が提示されることになるのか? ファンの興味と好奇心がさまざまに膨らむなか、11月15日の名古屋公演を皮切りにスタートしたこの<TOUR06 INWARD SCREAM>も、後半戦に突入。そこで彼らが証明してみせたのは、このバンドが、今、まさしく過去最強の状態にあり、しかもそこに立ち止まってはいないということだった。

具体的なセット・リストについては、今後のライヴに臨む人たちのためにも敢えて触れずにおくが、オリコン・チャートで初登場5位を記録した最新シングル「Agitated Screams of Maggots」をはじめ、去る3月の全米ショウケース・ツアー当時からいち早く公開されてきた「THE FATAL BELIEVER」など、ニュー・アルバムへの収録が予想される楽曲は各日5曲づつ披露された。

『Withering to death.』からの定番チューンが思いがけない箇所に登場したり、久しくライヴで触れることのなかった楽曲が組み込まれていたりもした。さらには、京が「愛しさは腐敗につき」「孤独に死す、故に孤独。」といった曲たちを、耳慣れたものとはまったく異なった歌詩とメロディで歌うといった場面も見られた。

しかし、そうした具体的な事実関係以上に伝えておかなければならないのは、彼らの構築するバンド・サウンドが飛躍的な向上をみせ、5人の発するオーラがさらに色濃いものになっているということだろう。

シンプルな言い方をすれば、そのヘヴィネスについても、切れ味についても、説得力が違うのだ。各々の存在感の大きさが違うのだ。かといって“アメリカで感化されて音や雰囲気が変わった”というわけでは、まったくない。むしろ、海外での紆余曲折やニュー・アルバムの制作を含めたすべての経験を踏まえ、しかも自分たちの“これから”を見据えながら、今しかできない試行錯誤を謳歌しているかのような空気を僕は感じずにいられなかった。

この原稿が皆さんの目に届く頃には、ツアーもまさに最終局面を迎えつつあるはずだが、ここでひとつ朗報をお伝えしよう。なんと12月26日に東京にて、12月31日に大阪にて今回のツアーの追加公演が行なわれることが急遽決定したのだ。(詳細は下記参照)

 各地でごく早い段階からチケットが完売に至っていただけに、涙を呑んで今回のツアーへの参戦を諦めてきたロック・ファンも少なくないはずだが、この機会に是非、彼らの最新型にして現在進行形の姿を目撃し、体感して欲しいところだ。

加えてBARKSでは、ついに完成に至ったニュー・アルバム『THE MARROW OF A BONE』の作品像に関する詳細についても、ごく近いうちにお伝えできるはず。今後ますます激化するDir en greyの動きに遅れをとりたくないあなたには、何よりも、抜かりのないこまめな情報チェックをお勧めしたい。

文●増田勇一



<TOUR06 INWARD SCREAM> 追加公演
12月26日(火) 東京都・Zepp Tokyo
12月31日(日) 大阪府・なんばHatch

Dir en greyオフィシャル・サイト(http://www.direngrey.co.jp/
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