ジョン・レジェンド、『ワンス・アゲイン』を語る- INTERVIEW
John Legend(以下、John):あれはオレのデビュー・アルバムで、あの当時のオレの音楽的な心境が詰まったアルバムだね。今でも誇りに思ってるよ。まぁ、その後のオレの音楽活動のいわばウォーム・アップの役目を果たしたアルバムと言えると思う。あのアルバムがあったから、今、この2枚目のアルバム『ワンス・アゲイン』にたどりつくことができたわけだし、今回のこの作品はさらに“ジョン・レジェンドの成長した姿”と言えるよね。これがオレの音楽的な嗜好でもあるし、全体像であるとも言える。
John:グラミーの受賞で“オレのやってきたことは正しかった”という確信につながったよ。それに、世間的にも正式に認められたという証にもなったしね。まぁ、自分ではやってきたことが間違っているとは思ったことないけど。そのお陰で、もっといろいろなオファーもくるようになったし、音楽を制作する上でどんどんやりやすくなったね。つまり、自分のやりたい音楽がより自由に作れるようになった。だから、このアルバムも自由な発想で作ることができたし、妥協することなく満足のゆく仕上がりになった。
John:自分で“ハッピー”と思える作品を作ること。曲のアレンジにしても、表現方法にしても、“こうじゃなくちゃいけない”っていうものがあるわけ。そこまでにいきつくまでが大変なんだ。
John:この制作時に起こった戦争やアメリカの政治/社会、世界の出来事とかばかりかな……。そういうことに影響されたというのはあるかも知れない。トーマス・フリードマンの「The World Is Flat(邦題:フラット化する世界)」やJeffrey Sachsの「The End Of Poverty」 といった本を読んだり、ニュースを見たり、世の中のことを雑誌で読んだりしてた。
John:これは、誘惑の曲。相手を誘惑しようと精神的に働きかけるという内容の歌詞なんだよ。相手に近づいて惹きつけようとするんだけど、なかなかこちらの思うようにいかないっていう。恋愛の初期ともいえるし、すでにつき合っている関係でもこういうシチュエーションはあると思う。最終的には“せっかく生きているんだからお互いエンジョイしようよ”みたいな。“恋愛しようよ”っていう曲かな。このアルバムは、ほとんどが“Love”をテーマにしてるしね。だからオレにもチャンスをくれよ……(Save Room for me……)、っていう曲だよ。
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