シャーンノース、デビュー記念インタビュー
佐々木:ギター以外は何もいらないって感じです。この曲は儚い雰囲気で作りたかったんで。ただコードなんかは凝っています。昔のフォークとは違うのはそこかな。使っているのはナイロン弦のギターだけなんです。ハープっぽいのもギターなんですよ。
Lumi:これ歌ってて気持ちいいんです。3人の呼吸でできるというか。この曲は情景が見えるので、3人で物語というか絵を見せられるという感じがします。
ムーチョ:このバンドをやるにあたって、“やっぱアコギが弾けなきゃマズイな”って思って、少しずつ練習してたら、そのうちに好きになって。こういうしっとりとしたのも大好きになりました。聴く音楽の幅も広がりましたね。
Lumi:4年ぶりに会ってアコギを持ってたときはビックリしました。“ムーチョ、どうしたの?”って(笑)。
佐々木:僕が多いですね。Lumiちゃんの声は“僕”がとても合うんです。違和感なく聞けるんですね。
Lumi:私の声は中性的なのかな? シャーンノースでは物語の主人公に成り切ろうとしているというのがあって、“僕”の方が聴いている人も主人公になりやすいと思うんです。“私”っていうと、私自身のことを歌っているようで。でも「線香花火」は恋する女の人の歌だと思っているので、女っぽく歌ってはいます。
佐々木:僕たちはアルバムを聴いてもらいたいんです。1曲だけじゃなく全体の流れで聴いてもらいたいなと。だからすごく気に入っています。
ムーチョ:曲ごとにいろいろな顔があるんで、それを聴いてもらいたいですね。
ムーチョ:「千年樹」です。13曲の中でダークホース的な曲なんです。サウンドにしてもアプローチにしてもちょっと違う感じ。当初はアルバムから外そうとも思ったんです。でも僕が押して。この曲で締りがよくなったかな。
Lumi:私は「言葉ひとつ」。ちょっと和風な。これは詞を読んでいただきたい。たった一つの言葉が人を救ったり傷つけたりという、言葉の大切さを歌っている曲です。今の時代では忘れられてるものなのかなと思っています。
佐々木:「七つめの海」です。これは古くて、一回3人が離れる前の曲なんです。僕らのやりたいことが1曲にまとまっている。ストーリー的な歌詞に背景としてのサウンドが進行していくような構成なんです。